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窓にかげろうがいた。

触覚を揺らして男を見ていた。

余命が短い男は振動に揺れながら

弱った細胞が虫に同情して泣けと責めた。

あの、かげろうも泣くだろうか、

親が泣くだろう ....
非常階段は踏み外した人を食べる。

非常階段は踏み外した人を食べる。



非常口のドアノブに手をかけたとき、

後ろから背骨を抜かれた魚のような

眼をした男と出会った。

 ....
指差した先に

反射せぬ面

存在せぬ泪
まどろみの中、ぽつりぽつりと存在する人が去った。

去った後にぽつりぽつりがまどろみの中。

ぽつり、

ぽつり、

存在するなんて難しい言葉。

言葉は難しい存在。

言葉は ....
星が結んだ絵に

子は指を使い描く

それは何万年と

変わらぬイラスト
蹄を雲にかける

群れ離れた

媚びた羊
水溜り

男は死に

葬式は

遺言に従って

和装
陽向さんの宇野康平さんおすすめリスト(7)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「バスにて」- 宇野康平自由詩214-9-6
「夢落ち」- 宇野康平自由詩214-8-21
「声が無い」- 宇野康平俳句114-7-27
「夕方は戸惑う、存在の男」- 宇野康平自由詩114-7-27
「星と子」- 宇野康平短歌413-12-18
「羊」- 宇野康平短歌213-12-18
「死装束」- 宇野康平短歌213-12-4

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