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倦怠感を憶えて
窓を開ける

細い絹糸のような
雨がいつのまにか
降っている

雨は悲しみに
余りにも似ている
だから私は
雨が好きなのだろう
だから私は
悲しみが好きなのだろ ....
まがい物ががやがやして来ると
私は自分の家が
動物園に成ったかのように思って
ウジ虫になったかのような
気分に成る
仲秋の名月に琴の弦を切って
一切弾くまいと心に誓うと
夏目漱石と鏡子夫 ....
心のトビラを開けられる 通行手形

どこでも 通れる通行手形

なんでも聞こえる通行手形

一方通行でも

戻れなくても

非難を受ける道へと続いても

それでも欲しい

 ....
            150817

私たちが全米一位のミュージシャンです
ちんどんちんどんまことに淑やかシャナリと鳴らす
全米とはお米のことではあるまいか
疑り深い私たちが鎮問屋を問い詰 ....
銀色に光る水しぶき
小学校の
プールが見えた

陽炎の中に
まぶしく輝く森

まるで
他人事のような
暑さの記憶

いつまでも 耳の奥に
歓声がこだましていた

一体
何 ....
大脳皮質は、
前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉の四つに区分されますって いうじゃない
それって クローバーみたいなものかしら
だって 四つの葉だもん

鮮烈な夢が炸裂するとき
きっと 脳内の ....
いっとき
誰かをおもい
泣いたとしても
朝が来れば
人は顔を洗い
食事をし
読みかけの本の頁を開く
晴れていれば
陽を浴びに出かけ
つばめが巣立てば
ほほえむでしょう
四葉のクロ ....
藤は支えが欲しかった
己が生きて行くための

桜は藤を必要としなかった
だが支える力は持っていた

今では一本の木のように
鬱蒼と密にからみ合うが

異なる性を持つもの同士
時を違 ....
これから幕を開ける
旅の予感を胸に
玄関のドアを開き
月夜の散歩に繰り出す

路面に照らされた
我が影は
我であり
我で無い…誰かのような

いずれにせよ――宇宙に只一人の僕
で ....
聞き捨てた
島へ渡る船なんて知らないから
僕らは港を探しに歩いていたんだ
見たこともない白い浜辺
ただひたすら国道のガードレールに沿いながら下る
海は眩しくてずっと近かったから
額から ....
あなたにうがいを教えたことはないけれど
あなたはうがいを体得していた
言葉で教えられるよりも
見て覚えることのほうが
きっと何倍も簡単なんだと思う

それでもあなたが
うがいってなんなの ....
今日は
風がお休みだから
空気がのんびりしている

日向ぼっこをしている庭を
転げまわる
子どもたちが
僕の人生の
すべてになる

老いるのも
成長するのも
同じ時の流れ
            |           
            |
           ごく、
         近視眼的思考で
      詩のようなものを書いたなら
     ....
ほとんど同じ
服しか着ないのに
ストレスが溜まると
服の買物へとはしる
ぺんぎんがいる
広い海には百貨店があって
青空を飛べないぺんぎんは
翼を使って海を泳いでいく
飛べないことを
 ....
漢字の書き取りをしながら息子が大粒のなみだをぽろぽろとこぼしている
耳という字を書いていた
どうしたんだ?と聞いたが俺には言わないらしい
その後スマブラをしたんだけど俺の勝ちがちょっと続いたら
 ....
ねえ、知ってる?
氷河期はまだ終わっていないって

たとえば
冷凍庫の扉を
誰かが開けて
昼飯は冷凍パスタかそれともピザか
焼きおにぎりも捨てがたい
うーん、どうしようと
うっかり長 ....
君はまた僕の世界を見てる
その瞳で次は誰を狙うの

落ち着くからって
いつも抱いていたぬいぐるみは
気づいたら大きくなっていた

世界を藍に染める僕は
彼女には受け入れられなかった
 ....
道路に飛べない鴉がいた 危うく轢きそうになった
大人という者は 大人という冠を被ったガキだ
もう短い命だろう この鴉はそんな大人たちよりも
余程 命を懸けて生きている

……
 ....
葡萄色のゼリーのような海と空は
きっと絵のように美しい 
いいえ きっと海の ほんとうは 絵なんかでは 表わせない
憶万の色と光と影を 海と空は もっているのだろうから

けれど わ ....
尻尾
普段は隠している

尻尾のことが
気になります

眉を上げて
小首を傾げて
舌を出す仕草

大変
大変…だわ…

私の夫は
実は
犬なので
8年前
拾っ ....
まばたきは
シャッターだから
夜になると
わたしのなかは写真だらけになる

そうやって
撮り続けた
日常のいくつもの場面を
夜の川に流していく
笹舟のゆくえを追えないように
それら ....
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言葉に傾き
ほら歩く姿に
傾きがありませんか?


真っ直ぐ歩いて来た
自分はそう思って来た
でもある時
人に言われたんだ
 ....
飲み干したコーラの瓶に
ロケット花火を立てて火をつける
爆発したらどうしよう
私は怖かったけれど
夏のあんちゃんは張り切っていて
怖いとは言い出せず
耳をふさいだ
そのいくつかは
湿気 ....
心も体もボロボロになったら
遠慮なく命ごと私を棄ててね神様
なんて出鱈目鱈目の嘘ぱち
私が全然潔くないのはいつものこと
お生憎様、気丈でもないの
私は弱くてみっともないわ

人はボロ ....
朝の無人駅に止まる列車

引っ越したてのアパート

飲み干した炭酸水

失恋した近所の女の子

金 ....
夜の公園に
惹きつけられるように入る
煌々と光る場違いな電灯
木々の手前にあるブランコを見つけた

オーケストラが始まる前の
各自がバラバラの音を出すチューニング
管弦のラや
 ....
まんまるのお月様に手を伸ばして
掴めるはずよ ほらもう少しよ

散らばった星を払って退けて
目を輝かせて 持って

時間は有限 心は無限

そんな時が好きだった


空も ....
飛ぶ
ということを手放して
風を作る
ということを手に入れた
君は無口なプロペラ

人間が涼む
猫が涼む
テーブルの上のうすい紙切れを
宙へ舞い上げる
いたづら

わたしに見え ....
猫の耳さんの自由詩おすすめリスト(28)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
優しい雨- HAL自由詩4*17-3-4
伯牙(はくが)- 間村長自由詩417-3-4
通行手形- 佐白光自由詩2*15-8-22
全米1位- あおば自由詩4*15-8-17
陽炎- ガト自由詩8*15-8-10
恋かし蘭- るるりら自由詩22*15-8-7
天を見つめるということ- そらの珊 ...自由詩23*15-6-3
藤と桜- ただのみ ...自由詩17+*15-6-2
月夜- 服部 剛自由詩6*15-4-20
海をわたる「残光2015」- アラガイ ...自由詩18*15-4-20
うがい- そらの珊 ...自由詩22*15-4-19
風が休みの日- 金子茶琳自由詩2115-4-18
ビバ、老眼!- 夏美かを ...自由詩37*15-4-13
ぺんぎんの浪費癖- りゅうの ...自由詩17*15-4-13
死にたいと言うな_助けてといえ- 馬野ミキ自由詩27+15-2-18
冷凍金魚はいつか解凍される日を待っている- そらの珊 ...自由詩16*14-12-26
世界が藍に染まる頃に- ときたま ...自由詩414-11-15
- 陽向自由詩8*14-7-31
ゼリー色の夏- るるりら自由詩24+*14-7-26
夫は犬なので- 比良末潮 ...自由詩514-7-24
小鳥の歌_【詩人サークル群青・七月の課題『歌』へ提出作品】- そらの珊 ...自由詩28*14-7-23
言葉に傾いている- beebee自由詩29*14-7-20
花火- そらの珊 ...自由詩20*14-7-20
お祈りの時間- 月形半分 ...自由詩414-7-20
カランコロン- 瑞海自由詩3*14-7-19
ブランコの調律- 凍月自由詩15*14-7-18
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