いまそこにピアノ教室があったの、って
水銀のけむりのようなわらいかた

こどものバイエル 残酷な風景に寄り添う
音楽
あなたが舌のうえのやわらかいスイッチを押す

(どんどんだめになる) ....
幽霊もいない病院もうひとり幽霊じゃないきみとさまよう


麻酔薬月夜にぬれてこぼれてるコンクリートはすでにふにゃふにゃ


スタンバイされても困る手術室「メス!」ってあたしのことかしら
 ....
公園の芝生に腰を下ろして
君と他愛も無い話をしていると
右手の甲にそうっと蟻が這い上がる
私は無表情にその蟻を一瞥し
左手の親指の腹で静かに潰す

目の前には無限のような緑
足下は歩き慣 ....
ウソの名前をください、神様。

恋とは、だぶだぶの子豚のフォーム。
後ろにこすり付けた前の輪廻はだれ?

裸足で開こうとすれば、互角に頭突きする懲りない団欒。
差支えなければ恋とはいわず、 ....
私は知っていた
この部屋に積もる埃全てに意味があることを
皮膚をかきむしってもかきむしっても
私の皮膚がぽろぽろとこぼれるばかりで
わずかに血がにじむだけであることを
睡眠薬の眠りは決して
 ....
  
 

病院の6階ホールで聞いている元X−JAPANのトシのバラード

ひとりきて歌うバラード精神を病んだ患者の癒しになるのか

病院や施設をめぐりボランティア活動するというト ....
ちのつながらないおとうとがいた

ちのつながらないおとうとは
赤い軽自動車にのってやってきた

ちのつながらないおとうとぼくは
かなりのなかよしだった

ちのつながらないおとうとは
 ....
真夜中の高速道路に背をむけて 密やかになく窓辺の {ルビ椋鳥=むくどり}  私、六十七歳。
 紫色が大好きです。
 今日はとても暑いので
 紫の糸で編んだ帽子をかぶって出かけます。
 よく似た色のスカートで合わせました。
 薄く口紅も塗りました。

 私、六十 ....
夢精した春の頃、
ボクの青春は 柳行李の片隅に
隠されていた。

押入れに積まれた
布団の染みから 
ボクは産まれたらしいが、
それは 赤色の混じったヤミ
だったと
ボクは覚えている ....
汗くさきシャツも血みどろの手もなく夏は終わりぬ八月のさなかに

うすあおき裸像をきざむ人のあり風土を捨てた身なれば軽し

父母よごめんなさいね双の手にかなしみのほか何も持ち得ず

白鳥はお ....
ずっとここに住んでいる
ここがどこなのか
わたしにはよくわからないけれど
アル日
ここに
白い服を着た
顔のない誰かが
わたしを連れてきてくれた
わたしの手を引いて

それからずっ ....
狸小路のロシアン料理店 友人の家族と食事に来た

店の名は忘れた 目立たない小さなお店 

壁際を飾るように 多くのウォトカの壜が並んでいる

短い北国の夏を祝うがごとく まずは生Beer ....
朝の寝床で聞く ででぽっぽぅ
は 夏の息苦しさ
貝塚の丘のぽっぽどり
何を歌うか 
生の証を 風に乗せて
ぽー ぽー ででぽっぽぅ

鉄の扉 内には把手が無い
日曜の午後 鳩が鳴く
 ....
おほかたの宗教は死んだ

{ルビ歌人=うたびと}よ
{ルビ詠=うた}え
たからかに 
その美しき つぐなひを


聖よ

青き天幕の下に眠る
聖たちよ

その浄きこころに 憂 ....
すれ違う{ルビ漢=おとこ}達は皆奇妙な顔をしている

狂言回しが今にも踊りだしそうな
そんなお面が歩いている
本当の顔がない
自らつくり出した
虚飾の汁を塗りたくり塗りたくり

  色 ....
友よ
四十三年生きてきたことを
誰に誇れと君は告げてくれたのだ

郷愁の募る日には
ふるさとの山並に似た雲が現れて
街々のとよめきは
懐かしの潮騒に転じていくようだ

あれから
十 ....
来たれよ あかときの空のもとへ 
向かへよ 神のしもべの羊たち
長いねむりから醒めて東の空に太陽がひとつ
見えたとしたらそれは幸福の証だ

風のない朝だというのに樫の葉の薄緑が落とす
地表 ....
エピキュリアンの
幸福の吐息は甘美にきこえる
時には魅惑の声色で
「生の窮極は快楽」とほざく

魂の苦悩は
祈りによって救済されるべきか

つかの間の
陽光が薄れた後の翳りのように
 ....
不自由
それは俺の心がつくり出すものなのか
ここは監獄 この世のはたて
ここまできては自らどうこうなるものではない
身も心も囚人に徹していればいいのか
今を解決しようと思えば地獄だ

ひ ....
この払暁の紅は
「金色」という うたた心の信奉と錯誤
贋金という主に
デュロックやランドレース達の扈従

瓦礫の天地返しさながらに
血の眼して掻き分けて
渺茫とした廃墟の内の埋蔵プラチナ ....
或る日
食い残しのおおきな鰯の頭
かざすほほ骨のくぼみの半透明
陰影の向こう
梅雨空は陰鬱なしずくを飽かずに垂るる

不満なるかな 
不満なるかな

或る日
薩摩の黒豚逐電すと
 ....
地下鉄で
あなたは手首だけの幽霊と手をつないでいる。
もうさびしくないね、よかった。
あなたを慰めるためだけにこの世界に生えているてのひら。
それはまるで、

薔薇のよう。
霧笛さんのおすすめリスト(23)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
こどものバイエル- なを自由詩1204-9-11
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傘がない- 天野茂典短歌104-8-30
「ちのつながらないおとうと」- パール子 ...自由詩1104-8-21
48しゅのひとひら- 佐伯短歌2*04-8-21
私、六十七歳- 初代ドリ ...自由詩5*04-8-21
押入れの中- 多々田  ...自由詩204-8-15
八月のさなかに- みつべえ短歌504-8-11
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草原のズブロッカ- いわぼっ ...自由詩2*03-9-19
ででぽっぽぅのうた- いわぼっ ...自由詩3*03-9-15
聖(ひじり)- いわぼっ ...自由詩2*03-8-27
- いわぼっ ...自由詩1*03-8-3
ふるさとの声- いわぼっ ...自由詩3*03-7-17
あかときの空のもとへ- いわぼっ ...自由詩103-7-15
エピキュリアン- いわぼっ ...自由詩103-7-7
若い囚人の独白- いわぼっ ...自由詩203-7-6
金色信奉- いわぼっ ...自由詩1*03-7-5
或る日- いわぼっ ...自由詩2*03-6-14
薔薇の花- なを自由詩1903-4-13

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