寒すぎるサーバー室で眠った彼は
真冬に新月で小指を切る夢を見た
次の朝になって彼が目覚めると
世界の半分が失われていた

空腹の彼はコードで繋がったまま
駅前まで歩いて喫茶店に入った
注 ....
たっぷりの湯に
くびまで浸かって
こんなときに
銃乱射とか
爆弾の雨とか
不意打ちすぎるって
かんがえていた

この、
のんきさ
からだの疲れがとけてながれて
ざあざあさ ....
殻の煮え
爪先立ち
ケレン味
夜には
一斉に開かれて
“みんなエビフライだよ!”
どよめく心筋
押し寄せる十指
感覚が
五臓六腑をうろつき廻り
首が調理師の
涙で濡れていました
 ....
【透明なマグマ】


あれからというもの踏切が 透明なマグマだ
車を走らせていて
次第に車を減速させ
遮断機が ゆっくりと降りている
車と車の隙間を ゆっくりと歩いていた猫が  ....
アナウンスが流れる

線路内に鹿が入り込んだため
列車は3分遅れて隣の駅を発車しました


その鹿はどうなったのだろう

寒いホームに
誰もが無言で
同じ方向をむいて並んでいる
 ....
言葉の針に意図を通すのは難しい
何を繕うでもなく
きれいなシシュウを夢見ては
チクリチクリと傷つける日々


   《針子のトラ:2014年2月11日》
さわやかな朝に
無愛想なカッターナイフ
笑いながら手首を切ると
色とりどりのビーズがこぼれ落ちて
アタシは嫌でも
自分がコンビニだと思い知らされる
だから意地でも口紅は塗らない
薄利多売 ....
雪がふる夜は、まぶしくてどこにいたらいいのかわからない
でも適度にフラッシュを焚かれて白飛びした街は綺麗で、
ずっと同じ時間にいたいと思わせてくれる

背中の骨がつばさの名残だなんて言われても ....
 春も遠く

 降り積もる雪が

 黒い瞳を希求する

 それが例えば間違いだとしても

 遠き瞳よ

 愛する瞳よ

 
きれいな紙に
現実を書いて
違和感を感じた

だから
キレイ事だけを書いて
納得しよう

こんなに綺麗な私に
見とれよう…



…ふざけてるわ!



きれいな紙と ....
冬に溶けていた
欠片が
今、きらきらと
夜に降る
氷の棘でした

ひとつはカイの目の中に
ひとつはカイの心臓に

結晶というものは
なんて
おそろしいものでしょう

この世に ....
油売りの少女は
いつも困った顔をしている
他人にはそう見える

油売りの少女は
いつもひとりぼっち
私にはそう見える

油売りの少女は
油なんか売っていない
少女はそう思ってい ....
いちばん最初についた嘘は
「ぼくはぬすんでない」だった
そこから始まるドミノ倒し
躓きなんてそんなものだ

大きな嘘に小さな嘘
許される嘘と許されぬ嘘
嘘で生きている奴らと
嘘に生 ....
静かに落ちる
柔らかな子宮壁に
着床する種のように
或いは
夜という
高濃度の詩を含んだ海へ

魂だけが
えら呼吸を忘れてはいない
無意識という
立方体の
泡を
吐く

水 ....
後ろ向いた
舌出した
べろべろべー
ちょんちょんと飛び跳ねて
あなたの心を引き寄せる
遠く彼方に浮遊する
あなたの心が近くなる
もっとここへ来て
私はあなたの好きなひよこ
なんでもない、ただのつまらないけし粒みたいになって死んでいきたいから、もう一度あなたに出逢いたい。夜空を見あげてしまう理由を、星が綺麗だから、なんてありきたりな台詞に終わらせたくない。もっと個人的な、 .... 昨日
えびを袋詰めにして帰った

今日
生きているのはわたしだけ
そんな
圧倒的なわたしの
優勢がくりひろげられている日々
さびしい土地で同居しかけたえびをも
殲滅させるくら ....
いつしか忘れていた赤い絲
まだ見ぬ貴方と私の赤い絲
お会い出来たらそれは奇跡
生まれる前から二人の絲が
決まっているのだとしたら
お会い出来ないまま終ると
そんな気がしてなりません

 ....
朝の目覚めと同時に両腕をひっぱり
起こしてくれた貴方はここにいない
珈琲の香りが漂い部屋を充満した頃
私が起き上がるのは貴方が居たから

優しい微笑みを浮かべ輝いて見えた
いつも変わらない ....
何故自ら受難者になる必要があるのか?
四度でも五度でも席を譲ればよいではないか!
そして今日は沢山の人を助けられてよかった、と
胸を張って夕焼けを見ればよいではないか!

満員電車の中
三 ....
もしもの初めに風は立ち止った
もしもあの時振り向いていたら
私を受け止めてくれたのかしら

もしもあの時追いかけていたら
あなたは立ち止ったでしょうか
もしもの終わりを思い浮かべる
 ....
一滴の雨が頬を濡らした

一滴の雨は頬を伝わって

私の胸元に落ちて消えた

どうしたの? 落ちた雫よ

一滴の足跡は1本の光りの線になった

一滴の足跡の1本の光りの線が消え ....
あたし何百回も見てきた
大人の汚い部分を
そして次はあたしが汚くなる番

男は白い物を吐き出すけれど
あたしは口から血が混じった異物
止まらない 涙が出てきた

初めて吐いたのはあの人 ....
『ルネサンス』の「序論」でペイターは「美は、人間の経験に付与される他のすべての性
質とおなじく相対的で、その定義は、抽象性を増すのに比例して無意味、無用となる」と
言う。そして「『対象をあるがまま ....
小熊はときどき囓る
わたしの腕や足や首や耳を
するどい牙で無惨に裂いてしまう
真っ白なわたしの肌の裂け目から
きたならしい液体がドロリとあふれでてしまうから
床にしみつかないように必死でかき ....
ハァモニィベルさんのおすすめリスト(85)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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【紫】ほかならぬむらさき_オムニバス三編- るるりら自由詩23*14-2-20
鹿- Lucy自由詩26*14-2-16
針子のトラ- ただのみ ...自由詩26*14-2-15
朝の思考α- 自由詩514-2-13
ろう下に追放- ユッカ自由詩714-2-11
遠き瞳よ- ドクダミ ...自由詩114-2-8
きれい- シズクに ...自由詩5*14-2-4
氷の棘- そらの珊 ...自由詩18*14-2-4
油売りの少女- シズクに ...自由詩2*14-2-1
ライアーの娘- 自由詩514-1-31
腐食- そらの珊 ...自由詩15*14-1-27
ひよこ遊び- 杉原詠二 ...自由詩5*14-1-26
星の爆発- ユッカ自由詩4*13-12-24
えび料理- 遙洋自由詩7*13-11-25
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目覚め・・・- tamami自由詩113-10-3
名詩『夕焼け』の娘の感受性- 夏美かを ...自由詩26*13-6-15
もしも・・・- tamami自由詩413-6-2
雫・・・- tamami自由詩713-5-28
血反吐- 海美自由詩205-1-1
ペイター「ルネサンス」(1)- 藤原 実散文(批評 ...3*03-10-6
バター熊- 華子自由詩403-8-30

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