すべてのおすすめ
波が足下に打ち寄せる
私の足場を削ってく
疑えば
何もかも離れてゆくよ
波が足下に打ち寄せる
私の土台を削ってく
信じれば
必ず報われるとはかぎらないけれど
波が足下に打ち ....
とっても とってもすきだったから
いっぱい いっぱいすきってゆったんだ
すきなときに すきってゆったんだ
すきなだけ すきってゆったんだ
すきかってに すきってゆったんだ
すきほうだいに ....
くちびるに触れるか触れないか
そんな軽妙さがおとなの分別ってやつだから
コミュニケーションの難しさとか真面目に考えてはいけないよ
古きよき時代であれば
裸足では歩けないほど灼熱の砂浜で
....
私には皮膚が無い。
自分に目覚めた遠い何時かの日に、ぺろんと全部、それはそれは見事に剥けてしまったのだ。
お陰で今の私は、さながら小学校の保健室にあった、筋肉や内臓がむき出しの人体模型のよ ....
右斜め、肩の上にはいつも
くだけた表情の君が当たり前のようにいて
「ずっと傍にいる」とささやく、涼しい風が
耳元に吹いてきた、冬が始まる予感を読んだのでした
目を閉じれば風向きが変わったこ ....
あなたの
書いたもの
が
読みたい
なんでもいいから
淋しくならないように
たくさん たくさん
書いて書いて
そしたら
わたし
白ヤギさんのように
おいしく
食べる ....
おでんを
初めて食べたのは
あなたの家の
ばんごはん
半透明の大根に
皮のやわやわなちくわ
味のしみた卵
だしを二種類とるのがコツなのよ
と
あなたは言ったっけ ....
この胸の中が貴方にみえればいいのに。
貴方を愛しくおもう私の心が貴方に伝わればいいのに。
私の出来る限りで貴方を好きだって。
そうしたらもう、そんな淋しい目をさせずに済んだでしょう? ....
真冬の冷たい部屋の片隅
忘れられた想い出一つ
いつの間に忘れてしまったんだろう
甘く切なく優しかったあの日の想い出
気の利いた言葉とか態度とか
大事なのはそんなものではなく
「今」を一 ....
今日ミ○ドに行ったらサンタさんがぐったりした顔でコーヒーをすすってたので、
「お疲れ様でした」
って声かけたら、
「お前んち行ったのにおらんかった。なにしとったんや」
とふてくされた顔 ....
きれいな心の人が書いた
きれいな詩は傷つく
死ななきゃいけないって言われてるみたい
あいしても
濁らないひとがいるのはなんでなの
何が違うの
心のきれいな人が作る詩
....
夜の底を穿つ水音
眠れぬ魂のノクターン
聞いているのは無欲な死人
潰えた昨日を懐かしむ
夢路の扉は閉ざされて
明けない夜の牢獄で
呻いているのは咎人ばかり
その頃 ....
冬になれば夏に焦がれて
夏が来ると冬に焦がれる
そんな自分勝手な君を見るのも
なんだか良くて
ポケットに隠してつないだ左手が
ひんやりと冷えた君の手に僕の体温を伝える
手袋をして ....
ちょっと遠くまで 一人旅してきます
行き先はブルゴーニュ地方 はじめて行きます
街の真ん中にある ノートルダム聖堂の
ケルト信仰と錬金術に関係があるって噂の 漆黒のマリア像に
....
なぜだか自分は
昼と夜のあいだの薄暗がりにいて
テレビから流れる声を
聞くともなく聞いている
闇が部屋 ....
やさしい気持ちになれる人と
一緒にいたいとそっと想う
愛してるをそのままかたちにできるような
そんな関係でいられる人と
ともに世界をみたいと願う
相手を思いやれないのは
こころが狭いか ....
風船が
高い木の枝にひっかかり
君が
届かないって言って泣くから
わたし
よじ登って
取りに行ってきたのに
帰ってきたら
君はいないの
いつまで待っても
もう
取りに ....
苦しかった
つらかった
我慢してた
誰かにきいてほしかった
吐き出してしまいたかった
ただ、 ....
さくらがみたいのと
おまえは呟く
けれども
おまえの為に
こんな時期に
桜は咲いてくれないのです
ようちえんにいきたいの
とおまえは呟く
しかし幼稚園は日曜日に ....
何にも悲しくないよ
そりゃこんだけ生きてりゃ
つらいことなんてたくさんあるし
毎日に疲れちゃったりもするし
「あーあ」なんてため息
しょっちゅうついてる
だけど崩れ落ちるほど辛 ....
一、 銀色の背中
飯も喰わずに、カピが月ばかり見ているので
座敷に上げて訳を聞くと
長い沈黙のあと
神妙な顔で
片想いなのだという
いったいどこの娘かと問えば
まだ逢ったこと ....
ある日いきなりあらわれた
「さぁわたしの手を取りなさい」
それは白く細い手で
燃えるようにあかい頬
その手はとても ....
あなたの瞳は美しい
四囲の変化や季節の移ろいにも
敏感に反応し
あますことなく映し取ってしまう
だからぼくは あなたを見ていさえすれば
それでもう
世界を手に入れているよ ....
大きなガラス扉
日焼けしたブラインド
貸店舗、の白い貼り紙
コンビニになりきれなかった
角の、たなか屋
殺風景な店先のコンクリートには
ただひとつ
小さな郵便ポストが生えたまま
舌 ....
どういう縁かは知らなかったけど、ひと夏、おばあさんが家にいた。
でしゃばらない、口数の少ない人だった。
私は小学6年生。すきな人がいて、友達がいて、楽しかった。
「主人は、三男坊 ....
ずっと前から知っていたね このときが来ること
近づくたびにみんな 知らないふりをした
放課後を知らせる音 オレンジの空の下
アルバムにしまいきれない あたしたちが歩いている
それぞれのレー ....
あなたの瞳に映っている森が
あまりにも美しく澄んでいたから
僕はあなたの瞳を押し開いて
中へ入っていった
あなたは目の前にいた僕を見失って
慌てふためいている ....
初めてあなたに出遭った晴れた春の日の朝
それまでは何の面識もなかった赤の他人
ぎこちない会話ぎこちない態度
あなたも私も人見知りをしていたのかな
出遭った偶然
恋する必然
何も知ら ....
今朝
気象情報を見ていると
季節はずれの台風が
接近中ということだった
今回やってくる台風は
アザラシ台風
という名前が付いていた
中心気圧は850hPa
半径5メートル圏 ....
綺麗な澄んだ真水の底で
何も知らない僕が生まれる
疑うことも偽ることも
何も知らずに真っ直ぐに生きる
変えてみせたいこの心
手探りで永遠を探す毎日
汚れて濁った汚水の上で
....
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