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怖い
夕闇が迫ってくる気がして
オレンジとグレーの空の下
時々振り向く
何かが追いかけてくる
私には時間は止められない
振り向いても
何も止められない
私の背中を ....
ささやくようにはいりこんだ季節は
坂の向こうで風をふくみ
かがやいている
いつも背中に手をふれ
たしかめながら
もうずいぶん歩いて
彼女の手には ひまわりが一輪咲 ....
海の世界は
しらない
だから海に
身を投げて
底深く
沈んでみよう
青い空も
頬触る風も
友達にも
なったけれど
次に逢う時は
知らん顔なのさ
....
夜になると
魚は目を閉じて
消えていく泡の行く末を思う
消えていく
自らの姿に思いを馳せ
静かに
目を閉じている
夜になると
魚は目を閉じて
自らの見ることのなかった風景を見 ....
かのん、は
「入院」がだいきらい
だから高熱で白目をむいて
こんなにも
「あつくてさむいよお」ってふるえているのに
「いきたくないの」って
ベッドから起き上がっておかあさんにしがみつく ....
おばぁさま おばぁさま お花が咲いておりますの
のんのんさまの おひざもと
のんの のの花 咲いて おりますの
おそばに おられましょうか?
122時 @ハト通信
かわぎしにひざをついて
みずをのんでいると
なみまを
わたしのかおがながれてきた
あわててすくいとると
ゆびのあいだか ....
ぐるぐるまわる世界で
立ち止まるなんてこと
しなきゃよかった
空が広がって
何人もの君への想いを
愛しているかもしれないこと
と唇から綴 ....
→
おなかがすいたらごはんをたべよう↓
よ そ
た で
な も
か い
....
振り向くと沖に知らない人ばかりになってこわい
貝の表面についてる回虫みたいな模様がこわい
高波が何でも持っていこうとするからこわい
クラゲが知らないうちに沢山わいてこわい
あが ....
つぶやきみたいなものです。
○私にとっての詩
私にとって詩は、言葉で表せないものを言葉で表してくれるありがたいもの。
表せないものってなんじゃ・・・小川に素足を浸した時の、「あの感じ ....
今日で空が終わる
明日からは
もう何もない
ただの闇
そうしたら
そうしたら
僕は君のこと
覚えているだろうか
レンゲ畑になびく髪
瞳に映る白い雲
でもあの日
君はイヤリ ....
さびしさに
ひざをかかえて
タオルケットははいだまま
「る」の字でねむる
あの{ルビ娘=こ}は今頃
遠い空の下
今夜も誰かに抱かれて
求めあう「る」と「る」を
くみあわせてる
....
いるのは煙草で
はちみつオーレ
犬の絵の
木目喫茶店を見つけたら
帰っていい気がしたが
育ったのは
他の人を話す
回数が増す
男の人を前に
白くなって
立って目線で荷物をまとめられ ....
手で輪っか、手の輪っかで
望遠鏡を作って見ても、見えるものは悠然とした今日で
やってくるのは漠然とした今日だ
何十年未来の雲は、何処で生まれた雲だろう
僕と同じ日に生まれた雲は、いつ僕 ....
苫小牧の少女が一篇の詩を書き上げる頃
渋谷の未成年たちは今日の居場所を探す
小さなハコで鮨詰めになって揺れながら
沖縄の夜の珊瑚礁を思う
糸井川の漁村の少年は
明日の朝の漁を邪魔 ....
母方の祖母の雪江さんは
70歳くらいでガンで死んで
お通夜の次の日に突然生き返った
その時なぜか僕1人しかいなくて
雪江さんは自分の死化粧を見て
「えらい別嬪さんやなぁ」となぜか ....
しゃららん
きみのあしくびについた
すずが 鳴るよ
うさぎの
耳とコンタクトレンズ
きみに似合うのはかろやかなプリエ
チュチュの波が
ひるがえれば
はるのうまれる
....
覚えていますか?
約束を。
でも
もう 6月が終わってしまいましたね。
生まれ変わったら、
白鷺になりますよ。
田んぼの害虫を食べて 首を折って眠るだけの
....
きみ の 入った
ゆで 玉 コ゛
殻 と うすいもの
取って
確かめてもいいかい
黄色 の 熟成に
ツイ テ
私の紫陽花が色を求めはじめる
もう一度白い雨の日を思い描く
止まない雨はないのですね
白く白く煙のようにぬれていた
私の白い紫陽花を
一目でいいから見せたかった
....
ひるがえる灰色のシャツ
がそっぽを向く夕暮れ
の片隅に咲いている花
とそれをなじるあなた
本当は愛してたいのに
を口にしないひと
そして思ってもいないのかも
と勝手に悲し ....
朝起きたら
田中だった
田中くんおはよう
よう田中
あ 田中君だ
田中の言うことなら間違いない
田中さんこれ受け取ってください
下駄箱で告白までされる
本当の事を云 ....
−計測−
重さではなく
距離を測りたい
大きさではなく
熱さを測りたい
姿ではなく
真意を測りたい
−引力−
ひかれあうのではなくひきあうの ....
風邪引いて
喉が痛いくらいの咳で
ふらふらしながら
煙草吸って
酒飲んで
関節も痛いや
みしりって音するや
壊れそうで
壊れないもんだな
けっこう丈夫にできてるもんだな
....
1
ビデオテープの町には
あの頃のままの
恋人がいて
老人は
画面に張り付き
色の雨粒を見ている
2
空と地面に一本の線が伸びる
その端っこを
紙コップにつなげて
い ....
国道にはいるまでの
大きなカーブを
みつばちにまたがって
オレンジ色の夕日を背に
はしる
ガソリンの匂いと
飛ばされるビニール
カラフルなベランダ
耳たぶでうなる
かぜのおと
....
触れてしまうと
消えていくものがある
まなざしに耐えられず
溶けていくものがある
凍えるべきは
私の手だ
蔑むべきは
私の目だ
暗闇の中
独り 閉じ篭って
見据 ....
夜の霧の街灯の脇から
ほんとうに小さなものたちが湧いている
きぃきぃと
ほんとうに小さな声を上げている
いられなくなったのだねと
手を差し伸べると
爪の先から入り込んで
....