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<優しいままでいておくれ>

くたばりくたばり仰向けば
変わり者を見る人の群れ
思い出だけで奮い立ち
いいことあるさと言い聞かせ

嘘かほんとか分からぬままに
答えることが求められ
 ....

塾が閉まるぎりぎりまで
あなたと競うように
居残り勉強を続けていた

たった二人で閉じこもっていた夜の教室
そのためだけに生きていたような半年間
あなたにだけは負けてなるものか、と
 ....
あの不安定だったひととき
この人のためなら
自分が持っているすべてを
投げ打っても構わないと思った

自分はこの一時、血迷っているだけなんだろうな、とは気付いていた
一晩も経てば、正気に戻 ....
孤独じゃないと 言い聞かせては
孤独でいようと 必死だったよ
いつかどこかで 出会いなおそうと
思えるくらいには 時が過ぎたよ



荒れ果てた町の 荒れ朽ちた部屋は
一人分だけの  ....
<僕らの本当の誕生日>

はるか年上の 僕の友達へ
敬語を使うなと言って 跳ねるように歩く
話したくもないという戦争の話を
僕にだけは 話してくれた

家出した僕を その日の夜に
君が ....
<矛盾>
あなたを殺してしまいたい
でも
幸せにもなってほしいよ。





<矛盾なき矛盾>
本当に大切なものが
なすすべもなく消え去った時
もう残りの人生が余生でしかないと ....
<誘い>
どうか、誘ってください
真に受けたりはしないから。





<未練>
あなたのためなら
人形になってもよかった
人形くらいしか
あなたのような人のそばにはいられな ....
決まった道を 決まったように帰る
いなくてもいい自分
ならば 通らなくてもいい道

同じドアを今日も開ける
帰らなくてもいい家
ならば 置き去りの孤独

明日は何かいいことがあると ....
抜けた髪を拾い集めて
飲み干せもしないグラスを舐めている

あんなに昔好きだったスツールも
今は
あんなに昔好きだった本の墓場

指先であばらをなぞる
骨がある
皮が包む

あん ....
本当が聞きたい あるものなら今ここで
僕の有限と君の有限の間で 不滅があると信じた
ずっと笑って指差して来たものを 君とだったから信じた

いつかは土に帰る
無かったことになる
五十年 ....
最近の子供は、外で遊ばない。
だからだめなのだ。
体も、心も、社会性も育たない。
家の中で、しょっちゅうゲームとSNS。
昔はこうじゃなかった。
最近の子供は、まったくだめだ。


 ....
つまづく者を 見守る者は
つまづくことで何かを 掴んで来た者たちだ
つまづかないよう 見守る者は
つまづく度に何かを 失って来た者たちだ

石造りの壁に つながれたなら
不貞腐れてる間に  ....
<死の手>
足の先から順に触れてください
のどを最後にして欲しいから
最後に呼びたい名前が
あるものですから

あなたもそうで
あるように

あなたもそうで
ありますように。

 ....
<怖い人>
急によそよそしくしてごめんなさい
とても不安になってのではありませんか
何かしたっけと悲しそうな顔をさせて
とてもひどい人だと思われてはいませんか

私はあなたが怖い
あなた ....
ちょうど自分の脳を握りつぶせないような
小ささと か弱さ

まるで自分の心臓には届かないような
もどかしさと 無情さ

おそらく
そう簡単に自分ひとりでは
終われないように
造られて ....
<十四歳>
十四歳の時の情緒によって
十四歳の時の衝動に任せて
十四歳の時に泣きわめくことが
十四歳の時にはできなくて。





<経験>
もっといろんな男の人と抱き合えば ....
■そんな人だとは■
あなたがそんな人だとは思わなかった
ずっと疑っていたのに
とっくに信じてもよかったのだなんて。





■冗談■
今にして思えば、冗談のような愛情だった。
 ....
■あなたの書いた文章を■
あなたの書いた文章を
手紙のように読み返す
その中に私がいないことを
気配のひとつもないことを
ついつい何度も確かめて
それでもついつい
もう一度だけ。

 ....
あの日の夜に
泣きながら名前を呼んで あてもなく背中を探したのは
泣きながらすがりついてでも 伝えなければならなかったから
帰る場所がどこなのかも もう分からなかったものだから

月と同じ大 ....
■秘密■
好きです。





■嘘■
嫌いよ。





■指の細い人■
自分よりも指の細い人を好きになるとは思わなかった
自分より深く考える人を好きになるとは思わな ....
<十年>
もう十年も
好きでいるのですから
あと十年は
好きでいるのでしょう。





<途絶>
報われたいと思ったことはありませんよ
報われてしまったら
そこで終わりです ....
明けない夜はないと教えてくれた人は
暮れない昼もないとは言ってくれなかった

やまない雨はないと教えてくれた人は
永遠の晴れもないと言ってくれなかった

幸せの気配を感じるたびに身構える
 ....
灰色の草原にぽつりと置かれた
恐ろしくて触れることさえできない
黒黒とした檻
その中に私

外に広がる世界を見る
色のない草
音のない風
しらじらとした地平線
憧れのない自由

 ....
私の領域の中の
私の恋人という役割は
苦も無く他の誰かが務めるのでしょう

けれど私の領域の中に
あなたが消えたことで生まれた空白は
なんと埋まり得ないものでしょう

あの人でも
 ....
さみしい
さみしい
さみしい

と言っていたら
一人づついなくなった

いとしい
いとしい
いとしい

と繰り返しても
もう誰もいなかった。
最後に伝えた言葉が
僕があなたに一番言いたかったことだなんて
間違っても
思ってはいけない

最初に伝えた言葉が
僕があなたに何の構えもなく本音を言ったなんて
間違っても
思ってはいけ ....
ichirouさんのクナリさんおすすめリスト(26)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
優しいままでいておくれ_など二篇- クナリ自由詩4*14-8-18
高校受験- クナリ自由詩3*14-8-9
誠実と暴挙の交差点- クナリ自由詩10*14-7-12
十九歳迷路- クナリ自由詩8*14-6-17
僕らの誕生日_/_永遠- クナリ自由詩12*14-6-9
矛盾_/_矛盾なき矛盾- クナリ自由詩19*14-6-6
星空に降りていく_など五篇- クナリ自由詩6*14-5-22
一人の帰り道- クナリ自由詩15*14-5-17
あやまちの国- クナリ自由詩6*14-4-25
遠雷- クナリ自由詩21*14-4-14
バブルス_チルドレン- クナリ自由詩10*14-4-5
つまづきの歌- クナリ自由詩7*14-3-27
死の手_など六編- クナリ自由詩12*14-3-23
最高の人_など四編- クナリ自由詩7*14-3-14
手のひらの設計- クナリ自由詩9*14-3-7
十四歳_/_同性愛_他- クナリ自由詩7+*14-3-2
いいことや悪いことないまぜ_ごく短く十二篇- クナリ自由詩4*14-2-23
みじかい慕情_五篇- クナリ自由詩5*14-2-8
夜響- クナリ自由詩5*14-1-24
表裏もよう_五篇- クナリ自由詩5*14-1-13
十年愛- クナリ自由詩7*14-1-4
永遠を願う歌- クナリ自由詩11*13-12-19
辛い記憶- クナリ自由詩5*13-12-12
空白と空白の間の空白を- クナリ自由詩6*13-11-28
ひとり- クナリ自由詩12*13-11-23
最後の言葉- クナリ自由詩4*13-11-17

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