あんたが あまりにまぁるいので
あたしはガラスの破片で斬りつける
真っ赤に染まるその時まで
あんたが あまりに細いので
あたしはピンヒールで踏みつける
千切れそうな糸になるその時まで ....
生まれ出でた瞬間から この身に降り注ぐもの
空の器に容赦なく詰め込まれ続け
やがて形を成し 意志を持って動き始め 渦巻いていく
時に穏やかに 時に苛烈に頭蓋骨を撃ち抜いて放出されていくが
....
悲しみも喜びも 苦しみも楽しさも
すべての感情は ただ私の上を通り過ぎてゆくだけ
なけなしの心はすべて あの人に預けてしまっているから
けれど あの人は それ に言葉の嵐を刻み付けるだけ ....
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