神宮前の小橋で懐かしのフォークソング唄う人

懐かしの? 

わたしは懐かしのを知らない

知らない懐かしを知ったふりして心縮めていたの



右肩横をかすめて通りすぎた黒服男はも ....
床に置かれた柱時計を

笑っておられるのですね


もっともなお話でございます


天板の埃がくすぐるのでしょう

お心のイタイトコロヲ


少しも異論はありません ....
昼間スタバで優と逢った

いや彼と友人の座る席の前を通りかかった が正しい

それまで もちろん何もなかった

中学の先輩


私は注文したサンドイッチを半分以上残していた

優 ....
すり抜けて通すのは 藍色の液体
なぜに アンタはいつもそうなの?


ソンナこと アノ人に聞いておくれ


いやいや 責めているのではないの
ヒトリ歩きは・・・
できないのよね?
 ....
キレイごとが好きなのだから


避けて通るのは


錆び釘の赤い汁が淀む



ほら、そこ その・・・よ





それで

どこまで話したかし ....
駐車場に車を止めて目をやると

2階の窓が明るい

携帯で電話



これからすることがあるので
今日はちょっと



すぐに窓は黒くフェイドアウト

駐車場に取 ....
ただ 遠い出口の丸い光が見えていたから


「それでは また」

ポツリ一言 質量を伴わない声では背の側に当たったことに気づかない

ひたすら光の穴に向かって空回りの歩みをす ....
波打ち際

ビー玉大 小ジャリ拾う

口にふくむ


「私 見張り番をしたのよ」


「何の? なぜ?」


「砂泥棒の・・・コロッケを買うお金欲しかったの」
 ....
裏から表までの30メートルに世界があった


国道1号線を命かけて 一目散に横切るのだ


安楽の幅2メートルは ユートピアへの出入り口


たった20センチメートル背中の側をかすめ ....
それはなかったことにして

ではなく ないことにして

これもなかったものと泣き

いや ないものと叫びたいだけで


火の粉が夜空を浮遊する


仰ぎ見るわたしの口 ....
薄暗いその部屋で わたしの足にそれは抵抗した

拾い上げると白いおりがみ

おりがみだと思い込んだのは それが真四角だったから

左下に気持ちの悪い折り目がある

不幸なことに 左下  ....
海に裏切られ 花に批難されたら

枯葉にも笑われる生き様


ヒューっと 大きく豪勢な車が

目の前を風のごとくに走り過ぎようとするよ

ハンドルにしがみついた女の人

なぜ ....
滑り込みセーフ! って言っちゃうあなたって 幸せ

だってね 明らかにアウトだもの

ほら 入口からセーフのアチラが観えない?



「ふーん」



(ふーん )は負 ....
広すぎる狭い部屋の中ほどで

行方不明の娘と将来を語り合えば


音信不通の息子と向かい合って

パスタを食べるから


見切りをつけたアノ人と

リンネと言うレト ....
ふと

ショウウィンドウに映った薄ぼやけた自分の姿に 


人生 楽しい?

楽しかった?

これから楽しくなりそう?



現在過去未来


わかりっこないって そん ....
それ以上は もう

あなたのおしごとではありません

ペパーミント

そうですね いまのわたしには

あの深みどり色の 喉を辛く焼く液体が

このうえなく大切なだけですから ....
きっと目に見えないほどの

花びら5まい広げる花を

見つけるのだろうね

やっと つった足指を

起きない体反らせて

伸ばしてみても

それがそんなミクロの花には
 ....
口溶けしないチョコレートが

不思議だ


口から 5ミリ四方の

サイコロ状を

舌で押し出すように手のひらに

転がしてみる


やはりチョコレート色のチョコ ....
雪解けの時を待った
土を食べたくて

小さなシャベル片手に
まっすぐ真白い粉塊の一点めがけ


(吸い込まれる) 

くらいに感じてくれたらいいな

そんな気持ちの柔らかさで
 ....
川沿いの道を歩いていると

川面で魚の跳ねる音

気のせいだった


子供が投げた

いたずらな小石


空を舞う鳥が嘴から

落としてしまった

子に与えるはずの ....
鳥はなぜ逃げない


足下に 跳ね回る

逃げないが 近寄らない

近寄らないのに 逃げもしない

小さな雀



鳥は なぜ逃げる


逃げるのに また舞 ....
イケナイ小学校の裏門から

そっと忍び込む



百メートルの校舎裏

キライじゃなかった



左手は ずっとずっと校舎

でも


右手には給食調理 ....
ぶつからないように
ぶつかって


絡まないように
絡ませてしまう


濁らないように
やっぱり濁りの中に浸かり込んだ


傷つかないように
傷つき泣いて
傷つけないよ ....
は罪

は泥棒のはじまり

が重なり身動きがとれない

三昧の・・・

も方便

でもイイから

は嫌い



嘘だとおもったら、人間でした。
黒い服についた 絵の具の白色

それは汚れでしょ

心を真っ白にして 無になって……

ムラサキ色の心が 決して

虫に食われた イチョウの葉であっては

ならないなんてね
 ....
生まれてきてしまったのだから もういいの

よろこびに満ちた今日だったから もういいの

過ぎてしまったことだから もういいの

やるだけやったのだから もういいの

死んでしまっ ....
下を向いていることが なにより好き

下しか見えないから 当たり前


もっと前を見つめて 天を仰ぎみて

大きく羽ばたき 

大きく羽ばたき


うん そのあと どうする ....
心の晴れ間は錯覚だから


いつも本当はどんより曇った空より

淀んでいること 

誰も知らないわけじゃない


知らないふり?


できるわけない

心の中なん ....
信号機が一つ増えただけだった

それが妙に腹立たしくて

この道を使うわたしはエゴイスト


狭い

直角に曲がることの

繰り返し 運転は苦手


3つ目の突き当たりで気 ....
もしもツバサがあったなら

あなたのところへ

飛んで行けるのに



もしもツバサがあったなら

あなたのところへは

飛んで行かない


背中にツバサを背負った姿で
 ....
芦沢 恵(38)
タイトル カテゴリ Point 日付
木漏れて自由詩16*15/6/7 22:37
のぞきあな自由詩18*15/1/16 1:47
さそりろまんす      (群青)1月課題 「星」 に寄せて自由詩18*15/1/2 3:05
鉄筆自由詩17*14/12/2 15:08
重奏自由詩18*14/11/10 18:26
サフランモンブラン自由詩21*14/10/8 22:39
果て自由詩20*14/9/22 22:44
潮(うしお)自由詩23*14/7/11 3:05
突き抜けるまでの秒針自由詩22*14/5/31 1:08
赤い空 「群青」四月課題『嵐』出品自由詩24*14/3/26 19:14
おりがみ くらやみ自由詩28*14/1/28 0:41
だいたい それくらい自由詩23*13/12/1 13:14
普通人自由詩23*13/10/29 23:16
隠れてる自由詩21*13/10/18 0:56
柏谷呉服店さま自由詩24*13/10/9 0:39
シングス自由詩20*13/9/29 3:17
それならば自由詩20*13/9/19 1:30
ミカン色のミカンなら自由詩17*13/4/7 2:11
ハヤブサ自由詩22*13/3/18 1:11
まーるく まーるく自由詩26*13/3/9 0:50
ひとつまみ自由詩20*13/2/25 0:20
のに自由詩19*13/2/15 23:29
こうなって自由詩24*13/2/2 0:42
人間でした自由詩20*13/1/16 14:01
ステンド・ハート自由詩22*12/10/25 1:11
もういいの自由詩15*12/10/18 0:33
ふつう自由詩18*12/10/12 1:18
もう一度だけ自由詩18*12/10/7 2:51
サングラスのキューピット自由詩24+*12/10/3 1:49
イフ・アイ・ラヴド・ユー自由詩21*12/9/29 22:00

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