水を流して 産まれる星達は瞬く
背を向け合い 聞こえぬようにと 遠くに結ぶ

駆け出し また止まる
目の前の 細く乾いた道

黒の滴りは
また知らぬ影と交ざり合って すれ違う
焦心 ....
〜はるか遠くの 幼く可愛らしいお姉さんのお話〜

「これでおしまい」


触れず隠す それはまさに 「浅く深追いの指」
ぬめり 殻住みの歩み 「静かに音も立てず」
進んだ道の通りに 振り ....
最高の飛翔の 舞うが如く離れて
息つく間に 触れ合う大地に横たわる
その玉響は あまりにも短かくて
「下がこんなにも近いとは」

美しさをくれた そんな悲しいはずの別れを
わたしたちは度々 ....
〜隣にいる 可愛げなお妃様のお話〜

薄く掌の温度 撫でる
紅く火照る頬 触れたいよ

水際で待っている その間が余暇となり
淡く 互いを焦らす
「それでも」
彼は言う 
「果たして ....
〜今を語る あるお姫様のお話〜

無言で奏でる 見えぬ所で互いを知る
その暮れた先で 未だに覚えている

「あなたは どうかしら」

夜に舞い
硝子玉には 汚物にしか映らぬ
鎖は縛る ....
緑線の汀 ふわりと蒸し
温い風に身を委ね
寒空の下に立ち尽くす人 想う

悠久の時よ 軽々と瑞流れ
いつの間にやら 既にいつかも忘れ
霞ませながらに 塗り潰して行くのか

「ああ 流さ ....
寒波が襲来
「それは 陽子と電子が告げた」
風花を焚く 冬の冷香
月夜だけがそこに在る

俯きながら 雄弁は実らず

雪に 傘をさす
「泣き顔が とても簡単に思い浮かぶから」

そ ....
鮮やかに降り積もる 霰は霞み 日より煌めく
知らぬ記憶にあり それでも待ち続けるもの 春風
あまりにも温かく 色鮮やかで

「妬ましき」

寒さに拱いて 氷に委ねる 身は剥離する
その景 ....
「いろでもいい あやでもいい」

凍った花弁に 想いを寄せて
人肌が恋しくなる程の 凍てつく夜

「ああ、もうこの夜は寒いなあ」

夜空は澄んだ 点が黒に細々と浮かんでるだけ
波打 ....
ダンスフロアで 泣きながら蹲る(うずくまる)
猫達が 何食わぬ顔で ただじっと見ている
はんなりと澄ました顔が 思い浮かんだ
「好きな人」に貴女は 何時の間になっていた

「もっと、殺伐 ....
「あなたは今までに一度でも 本当の事を言った事があるのですか?」

「人は嘘を言う時に 心に暗闇を灯すのである」
「それは後ろめたさ等ではない」
「ただの美意識である」

「どれだけ綺麗な ....
水面近くに 杜若抱いて その言葉を願った

螺旋を描きつつ 影を濃くする 増してゆく

湿気孕んで泣こうとする曇天は 蒸らす

遠くの雲に 雷 一つ

その鳴りの響きに 何を想うのだろ ....
「見えているかい 聞こえているかい」
「月が 満ち 欠けてゆく」
「駆け足で 本当に 駆け足で」
「君は それは不幸であるとしている」
「だが それらは僕らが望んでのことである」
「今はもう ....
流れていく この水の流れは何処まで行くの

歩き続けて 何処まで行くの

いつか疲れて立ち止まる場所 そこは一体 何処なの


『ねぇ、見て

 貴方は知らないでしょうけれど
 ....
どうしても どうしても

ころがり続ける 藍の玉

瞼 閉じたら?

たくさんの手だけは 見えなくなるんじゃないかなぁ?

ほら 逆さまに降る雨は

しとしと しとしと

 ....
月が泳いでる川  穏やかに 綺麗だ

何か 懐かしい 音色が聞こえた

居なかった 昔に 思いを馳せてみた

あぁ 気持ちいいな


「静かに」

感覚 鈍ってるんじゃないの ....
消せない過去だから 寧ろ愛してやろうと思ったんだ
何時だって 唐突に思いだして 身を焦がすから
本当は忘れたいんだ 無くしたい
それが 出来ればナァ!

得意だと思っていた事 意とも簡単に  ....
ぼうっと 暑かった

体温を測ったら 丁度 37度5分だった

暑く感じる体とは 裏腹に

心は 凍てついて 寒かった


「そんな 純真無垢なことを 言ってみよう」 


 ....
細かく斑にして 千切れ千切れに

ひとつ ひとつ 思い出しては 消してゆく

それでも (分かっているのだけれども!) 忘れられない

枯れても なお

愛されて 愛している


 ....
空蝉の羽化

濡れた真白の色無き翅 

薄く育つ 渇き 鋭く澄めば

「もう総ては 君のものさ」


誰が為に生まれ 誰が為に渡す輪廻か

背後で延々と燃えている 日輪に

 ....
どこか 誰も私を知らない 賑やかなところに行きたい

悲しく抱いた愛は また誰か 大切なものを傷つける

あぁ このままでは また どこかへ行けるのでしょう

もう 見ないで 聞かないで
 ....
弐ノ妙


瑞々しさの麒麟と


小童の僕は 思う

たとえ少しでも たとえ儚くとも

長く生きていた方がよかった と

時の鉢の中を

綺麗にでなくとも そこよりもっと
 ....
一ノ妙


その命の長さ 七つの月


おぎゃおぎゃと 君はどんな声で泣いたかしら

「ねぇ 見て 手を握りかえしてくれるの」

ちぃさなちぃさなお手手 小指をすこしだけ掴むの
 ....
曇り煙る空から 蒸し 包む雨

誰にも見えないところに 在り
黒ヱ(54)
タイトル カテゴリ Point 日付
それぞれの空自由詩213/6/5 21:09
箱庭 五晩目 〜雨〜自由詩2*13/5/15 2:20
緑の桜自由詩1*13/4/8 21:01
箱庭 六晩目 〜惠み〜自由詩1*13/3/9 5:29
箱庭 三晩目 〜色〜自由詩1*13/3/5 21:57
それぞれの雛自由詩2*13/3/2 23:07
牡鹿の告ぎ自由詩3*13/1/28 4:35
雪氷積りて 草花艶やかに自由詩212/11/26 1:33
言葉の彩自由詩2*12/11/20 18:22
紅で尖る 暗闇の跳躍自由詩1*12/11/1 4:16
True Lie自由詩012/8/29 6:12
愛して 愛されて 忍ぶ自由詩012/8/26 0:39
Four-Leaf自由詩1*12/8/21 0:28
私は問う 闇雲に自由詩012/8/11 6:39
酷く乱暴に 鬱に自由詩012/8/11 6:35
今でも 変わらず 今も自由詩2*12/8/9 3:53
嘆きの墓自由詩2*12/8/7 10:54
経て 辿り着かずに ここから自由詩1*12/8/5 8:38
ウテルスから自由詩112/8/3 7:04
万物抽象詩自由詩112/8/2 0:08
ただの願望 無情自由詩012/7/22 15:24
手向け 名前だけ知っている自由詩012/7/21 14:29
手向け 会えなかった君へ自由詩612/7/21 14:17
ぬけがら自由詩112/7/21 12:33

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