一度 目にした。
周囲の境目が 暗闇で塗りつぶされようが 何だろうが
シルエットは 目に焼き付けた。
逃げる可能生ごと 捉えつぶす。


周囲はこちらの都合と関係なく生きている。
思惑の ....
雑誌で特集されていた 最先端の仮面を買った。
形はフルフェイス型ではなく 鼻から額までを包むハーフ型で
ベースとなる模様は 赤・緑・青の三色。
アイラインにも一工夫されていて パッチリ感が半端な ....
ノブを捻りそのまま引いて ドアを開ける。
部屋の構成要素となっている 木の板が
傷の程度や 見て感じる古めかしさから
建物の築年数を 想像する。
建物に人は住んで居なさそう。
けど 脈を打ち ....
実は生活のリズムを作ってる。
その時間以外は すべてこの時のためにあると言ったら
過言だと思うけど。


スポンジに洗剤をつけて お湯に一回通した後
柄の部分をもって 前みたいに 手を切ら ....
停車した電車の速度は その潜在的速さの ほんの一部
駅間の距離も短いから なおのこと。
そんな速さで生じる 電車周りの気流は
その頬ざわりが 今頃の春を感じさせた。


線路沿いで機械によ ....
丸い海岸線の向こうから はたまた山の背後から
満点の星空に向け 数秒の誤差を生みつつ 
絹で編まれた 綺麗なレースが 開かれていく。
アーチを描いて 向こう側に消えていく。
北半球から南半球ま ....
思い立ったが吉日で
溢れた本をのけて 本棚を見つけて 本を出す。
手前ものから出すに連れ 過去へと戻ってく。
奥にあった 表紙がボロボロで 何度もめくった特別の本。
ざらざらする表紙をなでて  ....
顔が歪んで映る。 緑の螺旋を含んで ガラスの丸がそこに在る。

ある日 おしゃれ眼鏡のおしゃれな若者が 
手の上で転がし 気分転換していた。
顔は歪んでも 気持ちは歪まず写る。
彼は 泣いた ....
カーテンを開かなくても分かる 今日は晴れ。
眠気を感じず きびきび 起きれた。
迷いなくベッドメイキングをする。
積んでた本に 小指をぶつけることなく洗面所に行く。
歯磨きからコンタクト装着ま ....
土手の切れ目が1本のラインに見えるから
平らになってる地面ギリギリまで 後方にバックして
50m走でそれなりに女子に褒められた 足の速さをもって
ホップステップで 夕陽に煌く川面に行ってみる。
 ....
ふにゅっとした地面に打ち込む杭は 
手で押すだけで十分に ぐにゅっと沈む。
見てて 不安定さが心配になるけど
倒れたら また立てればいいかなと思う。
引越しで使った 余ったビニール紐を持って
 ....
加工を免れた水分も蒸発した紙の様子 その月日は残したいから
ホームセンターで購入したコロコロを使って
紙から浮いた「好き」を構成する言葉だけ 巻き取る。


口説きも含めて たくさん言葉は貰 ....
真っ直ぐな視線じゃなくて その少し斜め上
空中にある 円錐形を採用している 銀色の小さな突起物。
扉を開けば シチュエーションにそぐわない着信音が鳴り
詰め込まれていた伝言が 近所迷惑を心配させ ....
地球に空いた穴から あまりに巨大な鯨が二頭
海面抜けて 縦に重なって飛んでいる。
キャンプに使うつもりだったカヌーに乗っている僕は
救命胴衣を付けて 海流に巻き込まれないように 逃げつつも
見 ....
選択肢が重なり合う分岐点は 一同が集える。
互いに愚痴を言い合い 励まし合い
なんでこっちを選ばなかったと からかい合う。
同じ自分なんだけど 
選択しなかった向こう側の違いの分だけ
お互い ....
左手の親指が上で 右手の親指は下に
何回かこする。 不思議と落ち着く。
今日はもう満ちるつもりはないみたいだ。
見ていても分かる その粒の1つ1つは
ナイーブなくせに とても頑固で ほっとけな ....
手前の 二段に詰まれた段ボール箱 ぴったり揃ってない。
上の段ボール箱の下部面積中 外側に出てる部分がやや多め 
だから 自分が前方部分に座って 
そん時はそん時で 後ろに倒れるのを回避している ....
ホントにナイスタイミング。
一瞬のためらいもない言葉は 気持ち先行で 認識が後から追いつくぐらい。
隙間を探して 疑いを差し挟むのがもったいなくなる。
受け取る私も 発したあなたも 言葉に置いて ....
生じる現象としては同じはずなのに
その仕組み上 先に生まれるから この先ずっと後ろ姿しか見れなくて
捕まえて振り向かせても 滑らかな感情の曲線描く その横顔しか覗けない。


外部に反応して ....
どうしたって零れ落ちる。
そこに選別の意思すら介在しないから ぶつけどころすら判らない。


零れ落ちた 気持ち見習いたちは 路上のコンクリに滲みこむこともできなくて。
愛想もない街の固さに ....
適材適所のフィット感に 私が感じているのはいったい何だろう。


比べたことはないんだけど 
ぶつかるたびに動揺が1つは確実にあって それを振り切るのに半日以上かかる。
世界が幅を狭めてくる ....
手を離して得られる豊穣さもあって
電卓から加算の記号を外してみる。


ゼロから始め、その終わりがない無限を終局点に見据えて
得てして努力と比例しない努力を費やし、雀の涙でも加算してく。
 ....
言われた方はよく憶えているように
一方的に別れさせられた彼の方がよく憶えているだろう。
きっかけは何だった?
彼に問われるのが怖くて。


関節は滑らかに動いていて、立派になった彼の振る舞 ....
判り易い合図を。
タイミングが計れない。


部屋の空気に残っている かつての感触が肌をかすめる。
視界の隅の品々が 小さく小さく思い出アルバムを今も綴っていて
はっきりと聞き取れないその ....
きっと
当たり前すぎて前景化しない
大事な「大切」と抵触し続けているから。


しこりというには形はなく
重石というには存在感が希薄。
だけど気持ちの辛さは確かにそこにある。
場面場面 ....
面と向かって会うのもいい。
電話で同時的又は即時的に会話するのもいい。
でも、時間的遅れが不可避な交流が好き。


言葉を文法に乗せて
読みつつ認識する意味と
気持ちと
記憶から浮かべ ....
いつも通りに立っている街路樹とお店
青と赤の信号も一仕事終えて
夜勤の黄色だけが道路を照らす。

いつもの塾帰りにリュック背負って帰宅中
市役所前の街灯の下
そのでっかい足場に腰を下ろす。 ....
知りえた価値観の数の分だけ
考慮要素も増える。
ただ人を見るのでなく
背景事情を主に見る。
取るべき反応をチョイスして
取捨選択の結果、神経通じて出力OK。
予想外の反応に、知りえなかった ....
飽き性で惚れ性。
何週目かの恋愛慕情、最前線。
散った側から咲き乱れ。
十人十色、全員の色に染まります。
コロコロ万華鏡、気分一つで賽の目一つ、
乙女の気持ちは年中無休。
さあ、いらっしゃ ....
夜空をバックに等間隔で点る照明。
行政機関の堅苦しさも可愛らしいじゃない。
時折見える、コンビニの強い照明にアクセントを感じて
コンクリ夜道で鳴る靴音もいい感じ。
アパートとの間に半月が浮かぶ ....
電灯虫(77)
タイトル カテゴリ Point 日付
虎視眈々自由詩3*11/5/28 11:04
粋なやつ自由詩5*11/5/28 11:03
お訪ね自由詩4*11/5/27 0:16
あわあわ自由詩2*11/5/27 0:14
思い出し自由詩3*11/5/25 20:09
ベビースター自由詩4*11/5/22 12:31
整理整頓自由詩6*11/5/20 20:35
ガラスの丸自由詩3*11/5/19 0:59
気分自由詩9*11/5/17 1:21
行ってみる。自由詩5*11/5/15 2:01
登記自由詩3*11/5/13 0:38
失恋後自由詩5*11/5/13 0:31
返答自由詩4*11/5/12 1:29
櫂を漕ぐ自由詩3*11/5/10 1:49
集い自由詩4*11/5/7 23:47
うずまき自由詩4*11/5/7 0:45
アプローチ自由詩7*11/5/4 1:21
ナイスタイミング。自由詩4*11/5/3 2:20
理屈の恋文自由詩2*11/5/1 23:50
気持ち見習いたち。自由詩2*11/5/1 0:42
フィット感自由詩4*11/4/30 1:40
増えない電卓。自由詩3*11/4/28 1:39
語らい自由詩3*11/4/26 1:03
合図自由詩1*11/4/24 1:00
半端の効用自由詩3*11/4/20 0:32
遅れるのがいい自由詩6*11/4/17 1:09
街灯下自由詩1*11/4/16 1:07
ロボット感覚自由詩1*11/4/14 23:52
いかがです?自由詩0*11/4/13 22:57
ふぜい自由詩1*11/4/13 0:28

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