貴女の走りを見ることが出来なかった
直に見ることが出来なかった
でも 心の中で安心していた
不思議だけど安心していた

貴女と同じ生まれ年
少し贔屓目かもしれないけど
体と精神が続く ....
好きな色は?と問われたら

自分は尽かさず「白」と答えるだろう

縫ってくれよ!と言わんばかりの白いエプロン

勇者を乗せた白馬

私の体を守ってくれる白血球

時を感じさ ....
{ルビ陸=おか}にあがった魚たちは

使い古した鱗を脱ぎ捨てて

真新しい衣を羽織る

天から

愛情を受け取るための掌と

友に逢う為の足を授かる

ぎこちない足取りと覚束な ....
私は隣の部屋の人も
向かいの部屋の人も
階下の部屋の人も
上階の部屋の人も
管理人さんも
看護士さんも
マネージャーさんも
詳しく知らない

そして私の事は誰も詳しく知らない

 ....
レグルス
黎明
山笑う


焼畑
黄昏
立ち尽くす


鈴虫
共鳴
耳留まる

潮騒
ざわめき
咽び泣く
林檎の皮むきをしながら
ラジオに耳を預ける

流れるのは
老介護の身の上相談

※人が呆けるとは死の瞬間を
少しでも麻痺させてくれる。
だから、呆けることを
決して恐れることはない。 ....
三日月のブランコを漕いで
銀河をおもいっきり蹴っ飛ばす
宇宙の壁に届きそうだ

もう ここまで来てる
爪先が届きそうで届かない

助走が足らないのか?
よしチャレンジだ
勢いが足らな ....
やあ!久しぶり!!
いつ以来かな?5年ぶり?とか??
アナタがATMキャッシュディスペンサーから
恥ずかしそうに出てくるのを見てしまって
思わず、僕も目をそらしたよ!

家を出た ....
目に入る幻の運河

冷たい河水を手に汲めば

己の顔がぼんやりと映る

通りすがるアメンボ

教えてくれない知ったかぶりの船
瓜二つのようで
瓜二つでない

一卵性でも二卵性でもない
この双生児
心理学者さえも説き伏せぬ

けれど

一番傍にいてくれるのは
一緒に泣いてくれるのは
手をつないでくれるのは ....
君が引き金を容易に引くのなら
私は平伏すだろう
「無抵抗」と言う名の最大限の抵抗で挑む

大地にこぼれた真紅のワインは
干戈好きなハイエナが武者振りつく
川面に浮かんだ白いパンは ....
アナタはLIONだと思ってらっしゃる
百獣の王だと思ってらっしゃる
ナンバーワンだと思ってらっしゃる

けれど思ってるのは
もしかしてアナタだけかもしれない
LIONの格好した
 ....
風の子が
今日も元気に
  駆けまわる

クルクル
コートの中まで吹きこんでくる
寒がり屋さんには応える季節

ビュービュー
頬まで赤く染め上げる
寒がり屋さんも恥ずかしがり屋さん ....
耳を澄ますと何かが聞こえる
遠くで何かが聞こえる
近くで何かが聞こえる

透明な糸で繋がってる
たくさん繋がってる
たくさん{ルビ解=ほつ}れてる

辿れば辿るほど 道は険しくなるばか ....
あなたの心に潜るカメレオン
あなたの色に化けるカマキリ
あなたの身に紛れるナナフシ
あなたの身を滅ぼす愚か者

目を凝らしても凝らしても
擬態がバレぬ空け者

千六百二十の鐘が鳴り止ま ....
言葉も理解できない筈の犬達

言葉を発することも出来ない彼らに
心を見透せられたかのように
ハッとしたことが幾度もある

彼らは私のことも知らないし
難しい言葉も知らない
 ....
ありふれた朝の七時四十五分
海色のバスに飛び込む
朝は深海のように まだ肌寒い
青天井に吸い込まれそうだ

挨拶代わりに
春のオレンジが目にしみる

ターミナルまでは十五分  ....
大空を羽ばたこうとしても
大きなスクリューに巻き込まれ
身を落とす者も少なからず

ターミナルの待ち人は露知らず
搭乗機のディレィにイラつく


大海を泳ごうとしても
大 ....
雨上がりの夕暮れ前

大きな橋が{ルビ聳=そび}えている

それは 僅かな寿命ながら

私達の心にいつまでも残る

あの橋の彼方には

まだ見ぬ明日が繋がってるのだろう

まだ ....
subaru★(169)
タイトル カテゴリ Point 日付
走り抜くこと自由詩1*11/3/8 17:37
自由詩1*11/3/7 19:29
陸に上がった魚たち自由詩4*11/3/7 1:12
誰ひとり知らない自由詩3*11/3/6 12:15
春夏秋冬自由詩2*11/3/6 12:14
呆ける自由詩2*11/3/5 11:34
三日月のブランコ自由詩1*11/3/4 17:36
2,000円札自由詩8*11/3/1 18:32
自由詩2*11/2/27 17:46
同情と共感自由詩5*11/2/22 4:49
幸せの代償自由詩0*11/2/20 3:20
偽りのNO17自由詩0*11/2/19 4:02
風の子自由詩0*11/2/18 17:33
糸電話自由詩5*11/2/17 16:40
擬態自由詩1*11/2/16 18:25
分かっていないのは・・・自由詩1*11/2/15 23:23
ターミナルまでの15分自由詩2*11/2/15 12:47
少なからず、擦れ違う自由詩3*11/2/14 19:04
虹の浮橋自由詩5*11/2/13 20:06

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