さびついた さびしい夕暮れの街並み
今日の仕事に疲れきって
しびれたこの胸の奥の
音色に重なり合う
そっと心を開いて 家路を辿る
「おかえり」の顔に会えるなら
悪くはないね
....
罪もなく幸せを奪われる者たち
いったい誰を憎めばいい?
終わらない争いを生むくらいなら
神なんて一人もいないほうがいい
何度も刻み込んだはずの傷跡も
癒えれば忘れてしまうのか
....
木枯らしが吹いている
僕の身体は冷え切っている
ため息は明日の存在にかき消され
落ち葉の下 日常は{ルビ埋=うず}もれてゆく
誰よりも ぬくもりを求めている冬
だけれどそれは最も ....
歩き続けてきた
一歩一歩確かめながら
全身を針のように鋭ぎすまし
猫のようにしなやかに
求め続けてきた
一つ一つ胸に刻みつけ
時には優しそうな囁きが
力づけてくれたりした
....
お前たち
守りたいものが
あるのかよ?
自分をどんなにさらけ出しても
守るべきものが
あるのかよ?
アスファルトを切りつけるタイヤの音
冷めた顔でさ迷う人波
今夜も街は安定を求めて
声にならない叫びを上げる
木は木に人は人に見えるのなら
ヒトは哲学なんていらない
腐った目をよ ....
月が啼いている それを見ている
音の無い夜は
最期の別れ間際に 君は僕から
愛だけ持ち去った
「好きな人がいるの」君の口から
そんなことききたくなかった
君を見ていた 後ろ ....
日々はくり返す自問自答のようです
言葉にしたら風に吹かれて消えてしまう
変わらないものを望むのは無理ですか?
枯渇した目的とrimitギリギリのenergy
ぬるい風が頬を打ったか ....
アンテナの壊れちまった奴らを
消しにいくのが俺の仕事
必要悪だとはとても言えないが
これも平和を作り出すためのシステム
サイレンの音に 銃声で応える
sweeper 手アカに ....
こんな形の愛を君は許してくれるかい?
決して僕の望んだことじゃない、だけど
君のせいには出来ない
きれいなトライアングルになれないままで
僕は大事なものを天秤に掛けた
もう電話も掛け ....
雨がしこたま降った午後
晴れ間が見えたりすると
なんだか取り残されたような気持ちになる
水たまりに君の面影を浮かべてみたりして
さけて流れる人波のすき間で
マリアの踏み絵のように ....
一日中、心をこすり合わせて過ごした後は
染み付いた汚れをシャワーで流した
誰かの頭の中が分かってしまうから
余計に俺はどうしていいか分からないんだ
完璧さを求めてしまうから
不完 ....
何処かで誰かが泣いている声がきこえる
“こんなはずじゃなかった”と
何処かで誰かが死んでゆく{ルビ理由=わけ}もなく
うらむ相手も分からず残される
くぼんだ瞳で子供たちは何を夢見る ....
俺が夜空に向かって声を 張り上げて歌っている頃
君は今日を明日にする風を すり抜けるようにうつむいているだろう
こんなにも不器用にしか生きられない 俺のそばでは
あざ笑うような喧騒が ....
何も起こらない何も動かない
どうしてこんなふうになっちまったんだ
何も語らない日々に語りかけようと
こんな所までやって来たはずなのに
俺はあんたに誓ったっけな
俺が俺らしく生きてゆく ....
君の涙が乾く前に
僕の想いを伝えておこう
愛しい分だけすれ違い
言葉が足りないままで
君を愛してると
僕を映したそのつぶは
君の頬を伝い落ちた
風がその痕を消してくれるさ
....
六月の強い日差しに 薄目を開けると
あの頃のままの 君のやさしい笑顔
ビーチで僕は寝そべり まどろんでいたようだ
当たり前のように 両手で君を抱き寄せた
君がいつも嫌うから やめて ....
つま先をカドにぶつけたような痛みの中
俺は何もかも忘れるようにベッドに深くもぐり込む
自分一人の暮らしにさえ責任を取れない俺が
他人の生活を背負えるわけがなかった
ただ一つの真実だ ....
“さみしくなるな…”ときっとお前たちは
言ってくれるだろう
だから俺は本当は誰とも
会いたくなかったんだ
オレンジの空に
心まで染められてしまうから
昔のいろんな思い出をお前た ....
とうとう俺たちも大人と呼ばれる歳になって
なつかしい顔ぶれ集めて飲み明かした
乳歯が生えてる頃から知ってる奴らが
スーツで身をかためてさ
それぞれ何かを背負って道を歩き出した
い ....
飲み足りないよな気分で
ハシゴしてしこたま飲んでも
全然酔えないのは君のせいだよ
君はまるで気まぐれなprincess
視線ひとつで僕をこまらせる
なのに仕事中にだって
君のことば ....
取り返しのつかない失敗をしてしまった時
他人に迷惑をかけなければ
生きていけない自分を恨んだりしながら
それでも誰かが“お前はよくやったよ”と
言ってくれるのを待っている
そんな自分 ....
君の指が震えてた
胸をつかむ手が痛々しかった
君はすべてに疲れてた
瞳は外の雨をうつしていた
忘れないで生きることの意味は
涙を数えることじゃない
忘れないで生きることの意味を ....
いいかげん汚くなったこの部屋に
掃除機をかけたら
大切なものがひとつひとつ
すいこまれていった気がした
僕はまちがっていたのだろうか
映画のシーンのようには
僕はできなかったよ ....
愛してるって言うたびにいつも怖くなる
二人にはいつか別々の旅に出る日が
きっと来てしまうから...
僕はみんなが思うほど強い男じゃないから
だけどこの偏頭痛止められるのも
おまえだけ ....
何もかもが0と1に置換されていく
ああ、言葉はまるでその体温を失い
意味だけがそこに取り残されるだろう
“何も覚えることはない”“何も忘れることはない”
僕にもシリアルナンバーがつ ....
そこに愛はあったのか
いまでも僕には分からないけど
あの群青の空に浮かぶ雲のように
僕らはすごく近くにいた、そう思う
“あなただけなの”なんて台詞が
やけに心に痛かったから
僕 ....
熱くたぎらせる
これは俺自身の血脈だ
俺の心臓が打ち続けるかぎり
飾り付けのない
これは俺自身の塊だ
俺が俺に偽っていないかぎり
風よ
俺がお前に愛されているのなら
雲を運んで太陽を覆い隠してくれないか
太陽は俺の目には眩しすぎるから
風よ
俺がお前に愛されているのなら
雨雲をどこかに吹き飛ばしてくれない ....
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