薫風青銅
重なる月
探して
焼き付ける



ひとりでにつたう
言の葉
震えた先に或る
わたしのこと
雨の打つ音
鬱がれた血
異常を知らせる
信号を拾う
神経、
苛立ち
消失希望
騙せない時過
私の手をあなたは
きれいにしてくれた
そうしてきえる
螺旋のなか
たくさんの粒子と
唯一の記憶
夢うつつ膜になって
さよなら
振り返ってはいけない
紫陽花の咲く道
深みと作為 縁取りだけを
筋書通り かごめのなかへ
ひとの死を読み聞かせ歩く

聞き洩れる薄ら寒い行為

あの日蓋をして
縫い綴じた両目
遮断した手足

次は私の何処を潰すの?
君の断片を見つけた

どうしてもっと早く
見つけてあげられなかったの

それは今日までの断片
始まりと終わりの約束

ああ
気付いても遅い嘘
死が羨ましかったなんて
嘘でしょう
 ....
きみのはちみついろを
ゆびとくちびるで
しりたかった
あじわうなんてこと
あのひのぼくたちに
できなかったんだ
よるはさびしい
うまれつきだけれど
もうならないでんわ
さよなら
う ....
ちいさなしるし
きみのあと
きえないように
ずっとずっと
しろいほうたい
はるしおんのにおい
あかいした
やわらかいかみのけ
むらさきいろのひとみ
あたたかいこえ
しろいゆび
お ....
正しく降る音
包まれてゆく
あなたとはまるで違う
まだ完璧じゃない
この体は溶け合えない

美しいものは
統べて正しく
忘れ去られるだけ
遠ざかる
雨音のように
宵の湖のように
月は私を置き去りにします
波紋をなくして
冷たくなったころ
私を再生しましょう
この肌が赤みを帯びて
名前を紡ぐくちびる
震える睫毛の滴よ
私はあなたを呼びます
たっ ....
あたしをどうか
照らしていて
あなたの心の灯りで
導いて少しずつ
今までの暗やみを
忘れてゆけるから
あたしの心がいつか
誰かを照らせるように
きっと大丈夫
見つけたいの
あなたが ....
きみがひたひたに
ぼくをみたす
なでて
ゆすって

さがせないのは
そのぬくもり
ちいさくなって
このてにかえれ
つめたくなった
きみのてのひら
染まる体温
命を移すように
つつみながら
泣けてきた
さすりながら
きっとぜんぶ
きみのためだけじゃない
かなしみをおもって
すべての
世界は濡れ ....
鮮やかになる
きみのこと
越えてしまう
傷口
焼かないで
冷静に唄う
ゆらぎの途中
ひらいて
むすんで
折り鶴は
灰になる
あなたの
真っ暗闇を
一瞬でも、
一時間でも、
一日だけでも
遠ざけたくて
お互いの命が
寿命を迎えるまでの間
支えたかった
それがあたしを唯一
ひとにした
お願い
見えなくな ....
眠ります
/君より深く
たドり着かないで
/探して
/どうカ
見つけずに
/その指を
/カケナイデ
眠りは
私を
/退けル/
ゆっくりと日々が
移ろいゆくなかで
欠片もなくしたまま
手のひらから零れては
まるで溶けない雪
変わらないのは白
ああ 息継ぎが
わからないんだ
涙越しの無色を
持て余している
おちてゆく
ゆらゆら
さかなだったころ
こんなふうに
ないていただろうか
まほうなんて
なかった
きっと
彼方
あなた
蘇るとき
空白の
わたし
あなたに
なれますか?
すべての
きみへ
とじた
おさなさ
るりいろ

こわした
えいえん

なしくずし
できあい
てのなるほうへ
ようやく
兆しを掴んだ
痛みはない
あるのは右膝だけ
空を切るダリア
沈み損ねた
視線と
回路
そまつなといき
わたしは
うちすてられた
てをほどく
あぶく
とぎれ
やわらかなみず
そっと
くちて
みなそこ
きみのてあしが
わたしにそう
ゆるくまきついた
へそのおみたいだ
ほどけなくて
もどかしくて
いつのまにか
しみこんで
まるで
わたしのいのちを
きみが
たもっている
そんなふ ....
此処は
 私のお墓
絶望の
夢を埋める

のぞめば
いつか
消える
のぞみと
なって
とむらう
君は言った
死にたがりの僕が纏う
詩が好きだって

君は言った
何も信じられなくて
ただ泣くことしかできない

君は逝った
また明日
終わらない夢
永遠のおやすみ

君にさえ ....
するすると
さがってゆく
それはまるで
意識と同じ
くらいそこに
とどまる
心音さえ
つめたい
まだ遠い
まだ逝けない
明日がくれば
近付くはず
きみのいのち、きみじしんで、おわれますように
あのひから、どきれない、だんまつま
きみいがいを、ころすほど、にくんでも
しかたないよね
きっときみは、そんなこと、きょうみない
ぼくはねがうん ....
きみとゆびきりした
わっかのあと
いまもみえるよ
めのまえでわらう
きみがみえるよ
ずっとかわらない
なくしたものは
とうめいなんだ
さよならごと
きえてしまった
まるでさんごのす ....
証になるために
ぼくは海を飲み込んだ
そして泳ぐのは
かなしみ

あの眩しいひかり
愛してる、愛してない...
吐き気と嫌悪
左腕
目を閉じたまま
息を吐く、
空には
あの日映した星屑

こんなふうにしか
きみにあやまれず
こんなことすら
ひとめをさけて

指先に、星屑
冬のはじまり
しずかにしずかに
とじてゆくよ
しかいのはじっこに
きみがとけてゆく
ぼくはまくになって
にどともどらない
すてきなうたを
すてきなひびを
それでもせかいが
うつくしいなら
ぼくに ....
(138)
タイトル カテゴリ Point 日付
紡錘自由詩011/8/6 22:29
落下自由詩111/7/29 0:31
朧白自由詩111/7/24 20:24
始末自由詩111/7/3 20:02
端境自由詩111/5/7 2:34
灰色自由詩311/4/17 23:24
寓話自由詩011/4/11 22:52
正統自由詩011/4/9 22:22
再生自由詩111/4/4 21:31
燭台自由詩111/4/3 4:44
飽和自由詩111/3/28 20:25
冬傷自由詩111/3/24 21:46
群青自由詩111/3/22 22:10
療法自由詩111/3/18 2:22
要塞自由詩011/2/28 0:12
伏線自由詩011/2/26 1:56
落下自由詩011/2/18 8:05
絶世自由詩011/2/17 0:54
今際自由詩011/2/14 19:09
錯綜自由詩011/2/8 0:10
水底自由詩111/2/6 23:03
華氏自由詩011/1/20 18:44
停止自由詩011/1/2 4:17
遺言自由詩011/1/1 4:00
螺旋自由詩110/12/31 0:00
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星屑自由詩110/11/23 22:31
灰色自由詩010/11/17 20:30

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