しっくりと
私の手におさまる
あなたの鼓動
美しく生きてる
その温かさ
私もあなたも
自力では
止まれないから
たまにこうして
取り出してみる
しずかに流れる時間
ゆっくりと確実に
きつくなる腐臭
これじゃあ
まるで愛しさが
溢れてしまったようで
だからとても
満たされている
ずっとこれから先も
隣に居てほしい
約束、した ....
ここに
そこに
しょうこが
なにもなかったなら

だからきっと
ゆるやかに
すりへらして
うたがわれずに
くちてゆくんだろう
君が望んだことの
お返事ですが

私も同じ気持ちです

君に食べられたいので
腐葉土になります

きっと私はもう
人の形ではありません

だから恐がらないで
いいんだよ

 ....
しっかりとこの身体に
結んだはずの君を
何処かにやってしまった
結び目は赤く染まって
不自然に千切れていた
早く見つけなくちゃ
今度は振り落ちないように
飲み込んでしまおう
縫い付けて ....
わたしのきおく
うすくとけてかけてゆく
おかされてゆく
いとしいひと
かつて
わたしにねつをしずめた
ほどかれて
どろのようになる
よあけ

つめたくなったひとは
きれいにわたし ....
わたしたち
とりかえしがつかない
やみのそこ
めまい、めまいめまい
したたる
やわらかなるせいめい
はいりこむ
なつかしいたいはい
てにいれようとしておもいどおりこわした
よかった
 ....
あなたを
飲み込んだ
あたしの
なか
やがて
死に絶える
愚かな
熱を
どうか
器ごと
飽和して
あなたの
細胞に
なりたい
跡形も無く消えたい

何も呼ばない
終わりなんて見尽くした

ほら わたしみたい
床を濡らす雨水

このまま溺れるのか
部屋を出てゆくのか

いつも できない
つみかさなる
理由なんてない
自分以外の意識と
対峙しただけ

あなたの唇は
とても卑猥だ

漏れる音
吸われる熱
食べられてしまうと
思わせるくらいに
囚われている
ゆるんだ包帯
心臓のおと
遠く遠くゆめになる
つなぐてのひら

もしもし、あのね、

つないだまま
きっと忘れたりしないって
むらさきいろの眸が
しずかにわらった
確かに血脈を感じた
波打つ皮膚
怯えた気配
低い声
腫れあがる
崩された意図
育ちすぎた
新月
潰れる意識の最下層
腐蝕してゆく
銀色
ふいにかなしい

つねに、ゆくえをなくす
ここへ、はずしたばかり
なまえ、しらないくだり

いつまでもしにたがりやまないときはいつ どうしてかなしいとはりさけるの みずがめからのぞくかおに ....
残されたのは私と、
醒めない絶望

前髪を掴んだまま
落下するカナリア

窒息の底無し、

(ふれた)

何かを失うほうが
いいと思った

願いを、そっと
つぶやく

 ....
ひろってくださいそれを
あなたからこぼれおちた
たくさんの煌めゆくもの

さびしい、とくちにする
あなたをたしかめようと
ていねいにわたしは砕く

言葉仕草匂い本棚

きっとこのな ....
消えたのは姿だけ
目に映る姿だけで

あたしのなかには
いまだに存在する
かつてのまぼろし

また倒れそうでも
保たなくては
まだ倒れそうでも
ゆるされない

わざとひどくして ....
あたし
もうわすれはじめている
あなたのこと
おもいだすのは
決まって夜の淵
塞げないままの場所
まだひんやりとして
居心地がいいの?
とうになくしたゆびを
いたずらにほしがって
 ....
きのうなくしたのは
かげふみしたきおく
なしくずしのあした
いつまでもこうして
でぐちをみないふり

ひからびたどうこう
らくになったつもり
かすかなしょうどう
なにもないからっぽ
 ....
(138)
タイトル カテゴリ Point 日付
時雨自由詩110/7/25 22:00
指切自由詩110/7/20 3:10
彼岸自由詩010/7/15 23:10
追伸自由詩110/7/14 8:06
内臓自由詩210/7/13 0:41
解体自由詩010/7/10 4:06
真裏自由詩010/7/9 0:48
剥離自由詩210/7/5 0:17
遠雷自由詩010/7/1 11:15
歯形自由詩210/6/22 1:55
叙情自由詩010/6/15 17:24
柘榴自由詩010/6/14 0:46
漂流自由詩110/6/13 0:01
果実自由詩110/6/3 21:10
破砕自由詩010/6/1 23:34
煙管自由詩110/5/30 1:17
夜舟自由詩110/5/16 22:13
窒息自由詩410/5/13 19:20

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