経済白書が景気の上昇を語る
ニュースが株価の上昇を言葉にする
ワンセグを閉じて裏通りを行くと
高架の下ダンボールを敷いて
細々と暮らす人たち
家のドアを閉めて近所に出ると
自らの家 ....
答えなんか望んでなくて
欲しかったのは
うなづきと同意だけ


時間と言葉が恥ずかしさに
靴を脱いで逃げていった
森林の息吹が
厳かに顔を覗かせる朝焼けの
遠慮がちな体温に溶けていく
パレットで混ぜ合わせた深緑は
慎ましやかな陽光に
次第に緩やかなグラデーションで
塗りこめられていく
遠くで ....
起きる
 食う
 働く
休む
 働く
 食う
働く
 休む
 働く
つかる
 食う
 遊ぶ
遊ぶ
 遊ぶ
 遊ぶ
 寝る・・・・・・


 ....
目の前で
人が血を流すのを見ると
自らの肉体が滅びる
と感じるくせに
ブラウン管の向こうに
押し込められた命の破片を
せんべいを食べながら
眺めることが出来る僕


死ぬか ....
調和と混沌の狭間で
感情をエーテルに沈め
理性を凝視して
我関せずと舞い続ける


踊りたければ
踊るがいい・・・・・・
他人の同情を引く
そんなゆとりがあるのなら
もう大丈夫
死んだところで
傷跡なぞ残せるものか
生きてこそ
痛みを分かち合うのだ
突然着メロを歌った携帯電話が
静寂の中伝えたのは
友人の死だった
半年間
人工呼吸器に括られた彼は
むしろよく生きた方だと
母親の声が途切れ途切れに
電波状態のせいではないことが ....
僕がいつも
軽薄そうに笑ってるのは
僕の気持ちが
てれやさんで
表に出てきてくれないから
いてもいいだろうか
視界を遮ることはしないから
立っていたら迷惑だろうか
何も出来ないほど憂鬱なのか


愛や恋や友情は
潜在意識に打ち込まれた楔
足に繋がれた鉄球
きみは言 ....
好きな人のために
命を投げ出すなんて
愚かなこと
僕はしないよ
TV画面から
無造作に飛び交う
紛争地域の凄惨な映像
脳内に映りこむ
絨毯爆撃を目の当たりにして
数ヶ月前
彼の地を訪れたことを思い起こしていた


そこにはまだ
戦車も戦 ....
頭に思い描いていることが
すべて自分の思い通り
目の前に実現したら
それは楽しいことに違いない
でもそれは絵空事で
現実はいつでも
自分のやろうとしたことと
結果として現れること ....







夕焼けの赤
信号の赤
消防車の赤






あか


赤ちゃんの赤
赤胴 鈴之助の赤
赤井 秀和の赤


あか

 ....
先走る
先走る
先走る


気持ちとは裏腹に
回転の足りない脳みそ


ここにいるのはおれ?
あそこにいるのはおれ?
中身はからっぽ?
ダミー人形?


見た目は ....
迷惑をかけたくないのに
何かするたび
みんなの憎しみを買う
うまくやりたいけど
何か言うたび
みんなの嘲笑を誘う


いいひとになりたかった
僕には才能がない
ならば
僕 ....
あと余命半年です
目の前に座る
眼鏡が似合う医者に
冷静に告げられた時ほど
冗談であってほしい
そう思ったことはなかった
その言葉に続けて
医者が何か言っていたけど
もう何も聴 ....
今目の前にあるのは
中身がからっぽな
ガラス製の
僕の肉体をコピーした像
足元には
僕の外見や内臓などを
小さく砕いたパズルのピース
今から僕は
改めて僕を完成させてみる

 ....
雪が舞い踊る山中を
闇雲に進む
誰にも見取られていない
たおやかな新雪に
足を掴まれても
自分の感性を頼りに
目的地を想って歩く


一緒に死地を駆け抜けた友は
権力の銃弾 ....
ある日
彼と彼女の間に
見ることの出来ないインクで
果てしなく続く
一本の境界線が


伸ばせば繋げた手も
近づけば触れられた唇も
境界線が弾き飛ばす


今までと
 ....
暗闇の中
漆黒に目を取られ
張り詰めた空気だけが
火照った柔肌を突き刺す


何も分からずに
その場にうずくまる
不意に
地平線に一筋の光の矢


照らされた体を
薄 ....
目前には
静かに横たわる
あなたの骸
物言わぬあなたを前に
私はあなたの
か細くてたおやかな右手の
手首から一気に切り落とす
出来上がった肉塊を
躊躇わずに口に含む


 ....
ぼくの生きてきた年月
きみの過ごしてきた人生
それぞれが時を経て
今軌跡を辿りながら
交わり合う
その喜びを感じながら
ぼくはきみを抱きしめる


寝付けない夜
ベランダか ....
会社で毎日のルーティーンワーク
すると
ぼくの肩を叩いた同僚が
ぼくを名前で呼ぶ
生きてきてから今まで
慣れ親しんだ響きじゃなく
初めて耳に飛び込んできた名前
驚いて振り返ると
 ....
あの日
きみが病院のベッドの上で
ぼくの手を弱々しく握り締め
静かに天に召されていってから
もう何回目の夏がやってきたのだろうか
川の流れが
穏やかに緩やかに岩肌を削り続けて
やがて ....
引越しの時に見つけた
ほこりまみれのアルバム
手を止めてめくってみる


生まれた時の自分は
信じられないほど小さかった
小学生の頃の自分は
今大嫌いなピースサインばかり
高 ....
遺書は机の引き出しに認めた
見られて困るものは処分した
必要な道具は取り揃えた
夕闇が人々の暮らしを
真っ青に染める時
ぼくの計画は始まる


ぼくはこれから
隠し持った銃を ....
五体満足であった頃
僕は不完全だった
すべて整っているのに
僕には自分に
見える物が
聞こえる音が
感じる手触りが
踏みしめる足跡が
遠くの祭囃子みたいに
理解しようとして
 ....
地中に埋められたおれ
日の光を浴びようと
地表から
懸命に手を伸ばして
ひまわりのように
太陽を求める


だが
そこから先には進めない
どれだけ手を振りかざしても
頼り ....
寒雪(466)
タイトル カテゴリ Point 日付
Social Decay自由詩010/9/18 6:34
勘違い自由詩110/9/17 6:32
古戦場自由詩010/9/16 8:03
平日の遊園地みたいな自由詩110/9/15 9:52
死ぬわけない自由詩210/9/14 9:26
Total Chaos自由詩110/9/13 7:07
不幸自慢自由詩210/9/12 6:34
Be Alive自由詩010/9/11 6:44
Go On自由詩310/9/10 7:56
てれやさん自由詩110/9/9 6:18
Ugly Love自由詩010/9/8 8:18
Make You Sad自由詩010/9/7 8:08
God Bless You自由詩110/9/6 7:42
How To Live自由詩010/9/5 8:19
Colors自由詩010/9/4 7:32
おれ自由詩010/9/3 12:23
Viva Hate自由詩110/9/2 9:02
残していくきみへ自由詩210/9/1 6:09
再構築自由詩110/8/31 7:53
Destination自由詩010/8/30 8:12
ボーダーライン自由詩010/8/29 8:11
払暁自由詩010/8/28 6:52
憶えています自由詩110/8/27 7:48
固有運動自由詩010/8/26 9:15
偽者と本物自由詩110/8/25 7:41
忘れない自由詩010/8/24 6:26
螺旋自由詩110/8/23 8:48
マインドストーカー自由詩110/8/22 7:55
左目自由詩110/8/21 8:53
The Underground自由詩010/8/20 8:01

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