生きていてよかったとぬか喜びをするときはあるよね
それでがっかりして
自暴自棄になるんだ

でもね
かみさまはみてござるって言ってね
やっぱり
生きててよかったって
また ....
触れられない


ウミガメの産卵をはらはらと見つめるように
あなたの泣き顔を見つめる私です
あなたは苦しんでいるというのに
私はあなたに触れられない
透明なのです

朗々 ....
ぽつり


あなたのまえにいたひとが

いつのまにかあなたのよこにいて

とうとつにうしろへといってしまう

それが死というものだとわたくしはおもっています



 ....
つたない私の生命は
やっと「がんばる」の意味を知り
同時に「がんばるな」の意味も知りました

ありがとうきみ
ありがとうあなた

ほらつたないでしょう
でも
嬉し ....
老獪なる老婆よ
その知識と悪意にて
若き新芽を摘み取るのをやめよ
その若き男はいづれ
精悍なる立つ者となり
この世をなおす
お前の様な老木に
ひがまれるような者ではないのだ ....
来た道をちょっと振り返って、あの時の帰路まで戻ってみる。

なあんて事ができたなら。
あなたはわたしを好きになりましたか。
わたしはほんとに不器用で、わたしの恋すら気付かずに、
ただ ....
私はあなたを愛さない



私はあなたを愛さない

あなたは雨土に包まれない
あなたを信じない

私の世界には眩いくらいの星空と
晴天朗らか山々がある

あなたの効 ....
死を考える絵師は
炎を身にまとっている
その志の高さは不明だが
他己ともども皆が死ぬと
初めて知ったかのように
絵師は考える
炎は一途に燃えさかる様

変革を求めて割腹か ....
朗らかに歌う若者よ
老獪な政治家に林檎をあげて

私は泣き続け
ここまで至り
そして気づいた事といえば
人生とは全く遊びであるという事だった
私の苦しみも誰かの喜び
私の ....
燦燦たる結露を薄くなぞり
私の生命について少し考える

父と母の愛撫で私は生まれ
還暦になる父にそっと 赤
それはねぎらいと希望の証

私は今日は給料を貰い
今月も頑張ろう ....
悩み多きは誰か
悩んでいるというよりも
考え続けているとした方が
幾分か楽になる

楽になることは罪でもないのだ
少し開放して
予測不可能な未来を
覗こうじゃないか
泣きたい時は水面に揺られて
私という器に水を張る
たっぷりと注いで染み込ませて
体中が潤い続けるようにする
泣き叫ぶ声が私を呼んだら
ひしゃくで水をすくって
たっぷりと捧げよう ....
私 夢を見て
ほんとうに夢の中の夢で



強いあの子が


ふるえていた
はるうらら

うららかなひる

ひるよりねむる

むさぼるあいぶ

こいこいあい

さみしいひとよ
山桜よ
だれが見るかお前を
ここは田畑ではない
だれもお前を見ない

誰の為咲くか

だが山桜
願わずば

我のためだと言ってくれはしまいか
…我も老いたものだ  ....
私は怒鳴る。
不条理ないびりの習慣に怒鳴る。
すると季節外れの銀杏の黄色い葉が、
はらはら、はらはらと降り、
私の肩をすり抜けて体内に染み込んできた。
銀杏は尚もはらはら、はらはら ....
冒涜



神の名を語るも良し
悪魔の名を語るも良し

海を裂くのか
人を食らうのか


昇っていく
 堕ちていく
“人”という科学

昇っていく 
 ....
模倣者へ




ただいたずらに人を傷つける若い方。
他からうまれし言葉を、したり顔であなたは奪った。
それは、あってはならないんだよ。

先人が書いているから、すべての詩は ....
生命とはなんだろう。

父母を―私がまだ光だったころ―なんとなく選び、
生まれてからする「一つのテーマ」を神様からもらって、
おぎゃーと生まれてくる。涙。

年は残酷な程に大急ぎで ....
花ひらけ



梅桃桜と順々に咲きほころんで、
空へ昇華される花々。

私は久方ぶりに太陽の光を全身に浴びて、
自然の美しさにほれぼれと、
園児の様にはしゃぐ。

花 ....
春眠下りて

春眠下りてわたくし倒れる
倒れたわたくし目指して蛇が
雪の下から這い出てきたが
喰うにはまずいと舌を出し
鳶におうぃと声をかける
「こいつを空へ昇華してくれ
 ....
いとしい子




「ぼくには何もないんだ」

私の子供が言った。

「そう」

と私は答えた。

私の子供は少し泣いて、

「なんでそんななの」

と ....
弱き己を信ずる事は



弱き己を信ずる事は
わたくしには到底難しい事
すぐに魔がさして
後ろを振り向こうとする
死んだ嫁ならぬ旦那が
追いかけてくるだろうか

弱 ....





雪の降らない土地に居て
テレビの冬を見ていると
ストーブの温かさも手伝って
たいそう眠くなる

目の前ではアナウンサーや住民が
寒そうに寒そうにしているの ....
ぼくとつ



一人のぼくとつを見た
五十手前のぼくとつは
頭を低く低く下げ
ただ芸を身に付けようと
足掻いておられたもくもくと

「芸を極めるか
 家族を愛するか ....
雪の日に




しんしん積もる
雪の日に
私の命が降りてくる

私の分身
私の死体

しんしんとしんしんと
降りてくる

懺悔と
嘲笑と
甘えと ....
戯言



ほんとうに愛してんの?そいつを。

死にそうなときとんずらこくんじゃねーかアンタ。



と思ふクリスマス前、独り者。
空‐くう‐



空すらもノイズの入るここに居て
雲の飛散をただ見つめる
私の暗き世界では
見事なまでの晴天が
「シェーン」のように張り付いている
病気を拾ったわたくしは社会に適応するために
必死で明るい人間になろうとした

でも限界がきたから
少し降りて
作業所に通い出した

それからだろうか

「はたらけはたらけ ....
弱として


私の子宮が主張する

私は所詮女であると

別段愛撫がしたいわけでも無く
だが時たま

私の子宮が

「私は女だ
 私は女だ」
と主張する
 ....
田園(157)
タイトル カテゴリ Point 日付
自由詩3*13/7/21 13:09
触れられない自由詩1013/7/18 8:24
ぽつり自由詩3*13/7/11 14:57
がんばる自由詩113/7/10 7:53
愛せよ自由詩313/5/30 22:57
自由詩6*13/5/12 18:28
私はあなたを愛さない自由詩3*13/4/15 12:48
あおいほのお自由詩3*13/4/6 17:36
生死とて自由詩3*13/4/5 19:14
春に移る自由詩113/4/5 14:51
悩み自由詩413/4/2 19:37
泣くという事自由詩5*13/4/2 15:19
私 夢を見て自由詩213/4/2 14:04
つらつら自由詩3*13/3/28 20:11
山桜自由詩113/3/26 16:02
所感Ⅰ自由詩5*13/3/21 16:15
冒涜自由詩4*13/3/15 19:07
模倣者へ自由詩213/3/15 19:06
生命、自由詩4*13/3/10 19:44
花ひらけ自由詩7*13/3/2 16:04
春眠下りて自由詩2+*13/3/1 21:43
いとしい子自由詩313/1/29 14:49
弱き己を信ずる事は自由詩213/1/21 20:24
自由詩4*13/1/18 21:44
ぼくとつ自由詩11*13/1/7 13:20
雪の日に自由詩9*13/1/6 12:44
戯言自由詩4*12/12/23 17:04
空‐くう‐自由詩212/12/23 16:49
はたらけ自由詩4*12/12/22 8:58
弱として自由詩6*12/12/18 17:11

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