遠くでノックするおとが聴こえるのをずっと待っている

ドアの向こうの、ドア

夜はさみしいのさ 正常を逆走しているから

その行為に由来するせいめいがうごめいて 無条件に肌色と平熱を待ち望 ....
線路のうえに寝かされた妊婦をみているよう
女は都合のいい神様をすぐ孕む
狂ってるってわらう?

きみをこの浴槽で飼えたらな

愛のはらわたが薄くひらいた唇からのぞいてる
とてもきれい
 ....
切り開いて見つけてほしい
こんなふうにあなたの実弾は留まりつづけるから

どれほど錆びついていたって、つめたいお腹のなかで、あなたの目に似た黒色の銃弾はまだ、死なないという容赦さで、さよならをい ....
わたしはきみがくれた弾丸を心臓にたずさえて
世界中の酸素をたべつくしてゆくし
きみはわたしの唾液をひよわな胃袋にゆらしながらどこまでもいくだろう

ふたりの死体にかぶせる布はない

つい ....
 
見ていたいのは夕焼けとか朝焼けとか霜焼けとか日焼けとかニューヨークのマンホールガールズとか死に際のマシュマロです。

愛してるなんて恥ずかしくて言えたもんじゃないんだって笑いながら愛してる愛 ....
ネバーランドまで徒歩で
かさばらない愛を食べながら置いてきたストロベリーアイスクリームを迎えにいく
明後日には息をしないテディベアを抱いてうつくしい裸体にチョコレートソースをかける宇宙

 ....
三弦と二弦のあいだに、きみの好きな音がひそんでいる。うずくまってきみに甘ったれてその皮膚をひっかいて、そうしていれば幸せになれると思っていたよ。胎内を泳ぐ魚と水槽のなかの赤子、かわいそうって、あいして .... ・死んだものばかりが色鮮やかな毛布にくるまっている。あなたは日々、わたしを覆った。すばらしく美しい日々。行い。あなたを被って、丸まって眠りにつくたびにわたしはその死んだものたちに近づいていった。柔いあ .... わたしにはとうてい知りえなかったことがある
そのやわらかな皮膚やしろいにのうで、滾る血潮
あたたかな胃液にゆれるわたしの唾液
そのすべての美しいこと

エンドロールを延々とながめているようだ ....
・痩せた回遊魚はいつ死ぬのか
・ぶくぶくに肥えた犬が吼える
・コバルトブルーのコンドーム

・ふっくらと炊きあがった朝に午前八時の朝日で見えるあなたの産毛、瞳のなかの宇宙、小さなブラックホール ....
わだち彩子(10)
タイトル カテゴリ Point 日付
どうせ腐れビッチだけどな自由詩010/6/16 10:42
分娩室のジェリーフィッシュ自由詩310/6/15 0:40
シーター自由詩010/6/14 19:47
レイトショーを終えて自由詩110/6/13 10:58
絶望は腐らないミラクルアップルパイ自由詩209/9/13 0:41
つまり甘いものを食べたいってことです自由詩1*09/9/4 22:27
永遠にきみは他人だから自由詩409/8/12 10:24
ついに瀕死自由詩209/8/10 11:56
あの子たべたい自由詩509/8/8 22:50
ふるえる前頭葉自由詩409/8/8 19:43

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