あたしの上等な蜜を用意してあげるから。
貴女は家で待ってなさい。
ほら、
貴女の指を蜜壷に
入れて
掬って
取り出して
舐めて。
さぁ、召し上がれ。
痕痕痕
痕傷痕
痕痕痕
貴女が何処にいるかなんて直ぐに解る
だってあたしと周波数が合うんですもの。
貴女と繋がる事にどれだけの価値を見出だせるのだろう
でも、刻の流れは残酷すぎて気持ちばかりが置いてゆかれる。
音が ....
あたくしの声は透明すぎて 家族にも 誰にも 届か無い
届くのは貴女の耳だけ……。
あたくしの心は透明すぎて 直ぐ 感情に染まってしまうんですの
今は 貴女への 真紅の愛情のみ……。
あ ....
脳の裏側まで入り込む文字と言葉 読めない
現実が空想の言葉に追い付かない
医者にダメにされた 右目 見えない右目
左目だけで現実を詠む
あたしの左脳は大丈夫なの?
あぁ 早く ....
もどかしい もどかしい
胸を衝くこの感情すら
言葉に出来ないなんて
信じられない 頭が回らない
不安だけが
言葉を超越して
知らない 知らない
狂ってしまいそうなほど
わからな ....
これがすべて妄想だったらいいのに
『あなたへ
――もうすぐ全てが終わります。
そうしたら僕は其処へ行きます。
反戦の反対側へ
もう僕にはこのような方法しか残っていません。
此処 ....
真白の時を経て、
空想の時を埋める。
抑圧された神経は 昂りを知り尽くし
抑圧された感情は 未だ 限界を識らぬ
今、己がすべきことを分からぬまま
檻から一歩も出ることはない。
....
毒を吐き出す。
延髄刺激されて
下腹部の奥がぼんやりと痛む。
この人に向けて、体は動いているのだ。
あたしが描くものは?
{引用=
二〇〇五年八月二十八日 三人合同誌『Memento- ....
あ、また鍵かけ忘れちゃった。
まだクライ地下、皆、開放していく。
その音は、やけに耳に響いて
カチャリ
また一つ、カチャ
私だけ掛け忘れた。
ふと手を伸ばすと、
頭のてっぺんから、
ど ....
ふかいみどりのやまのおく
しろい蝶がとんでいました。
あまりにもしろくて、
やまのみどりに映えていました。
わたしは誘われるように
蝶を追いかけました。
わたしは誰かに置いていかれてし ....
化粧っ気なんてなかったけれど
昼夜問わず私は色んな人を魅せていた。
今日は初めての人。
もう言うことは決めてあるの。
そうね。長いピンで私を引き留めて、
後ろ髪ひきつけてよ。
少しでも傷つ ....
蜜は甘い香りを放っていますか?
仕草、瞳にもどかしい気持ちを
抱いたのは何年振りかしら
解き放たれた温もりは
皮肉なエゴイスト
砂塵に消え去る詩人
罪は甘い香りを放 ....
悲劇の幕明け。
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