いつもの朝
いつものおはよう
いつものコーヒー
いつもの食パン
いつものテレビ
いつもの出勤
いつものランチ
いつものお疲れ様でした
いつものただいま
いつものいただきます
い ....
昼下がり
木々の隙間から
遠く太陽が照らす
噴水の水は
ただ湧き出るだけ
音もなく
そこにはもう
光は届かない
ただ水が循環して
子供達の姿はない
あ・・・
暑がりの浮浪 ....
私は長いこと探し物をしている
毎日探してはいるんだけど
見つからないことはわかっているような気がする
もう探しても無駄か
ここにあったとしてそれほどいいものでもないのかもしれな ....
私は人形です
私は人形です
私は人形です
仰向けなら天井を見つめます
横向きなら壁を見つめます
口をひらくことはできますが
声を発することはできません
喜ぶことはありませんが
悲し ....
体に気をつけて
言いたいことはそれだけ
いろんなことがあったけど
今はひとつだけ思うよ
ただずっと
元気で生きて
きっとまた
会えるように
暇ができたので帰ります
突然の帰省の知らせに喜ぶ母の声
思えばもう何年も帰っていなかった
空港まで出迎えに来た母は少し不安げな顔で
私を見つけた瞬間、懐かしい笑顔を見せた
私 ....
かゆい。
また蚊に刺されたのかと足を見ると、数日前に刺された場所だった。
昨日もおとといも忘れていたのに…
蚊は血を吸う時、まず六本の麻酔針を刺すらしい。
血を吸う針をいきなり刺すと人間に ....
煙草に火をつけ一口目、輪っかができた。
たまにやろうとしてもできないので、珍しくて目で追う。
ゆるゆると大きく広がりながら登っていく輪っかが「出口」のように思えて、形を壊さないようにゆっくりと左手 ....
天の川を渡ろう
スイカの舟に乗って
星に種をぶつけながら
きみと並行する
川下まで行ったら
また来年会う約束をして
それぞれ地上に戻ろう
あの年の夏
私たちはよく太陽の下にいた
出会ったのは夜
でも私は
青い空と太陽の下で汗を滲ませるきみが好きだった
ずっと近くに感じられる気がしていた
風もない森
真昼の白い太 ....
頼むから泣きやんで
おいしいご飯作ってあげるから
泣かなくてもほら
飲み物もちゃんとあるから
あとはね
ほら
私の愛情
わかるでしょ?
私はきみの特別だし
きみも ....
良く晴れた真昼に
思うのは
きみのこと
汗ばむ
背中
首筋
手の平
私の体の
いたるところに
きみを思う
心の中に灰色の部分がある
それがどうした
生きてるんだから仕方のないこと
違うのかな
どこまでも澄んだ青色の空と
真っ白な鉄塔のコントラスト
それをきれいだと思うのは
....
通勤途中
いつもの道を歩いていると木のいい香りがした
煙草に火をつけた瞬間消えて
ああもったいない事をした・・・
きみに話したいと思った
そんな事を思いながら歩き続ける
今 ....
僕にはあなたしかいないんだよ
まん丸に見開いた目で
まっすぐに私を見つめる
から
途端におとといの夜のことを後悔する
そうだね
きみには私しかいないもんね
きみに ....
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