剣を置いて話をしよう。
お前は私に敵意を剥き出し過ぎる。
今まで足蹴にしてきた奴等とは確かに違うが、
一つだけ共通点。素晴らしき「人間」であること。
赤い呑み物がお好みかMr.
幾 ....
利口な訳を積み上げてここまで登って来れました。
出任せばっかの言葉が先立ち途方も無い世界を広げる。
自分で自分が分からぬままの足取りと、あやふやな自我の型を持て余して。
さあ、何処へ行こう。何処 ....
「馬鹿な奴は嫌いだ」と言えてしまう人が嫌いな馬鹿です。
愚鈍だと思われるのも無理ないけど侮りすぎも大概にして。
見えてる景色が違うから歩む速度も均一じゃない。
粒揃いもいいけれど、ごめん、そんな ....
もしもこの世が終わるなら
何を残して消えてゆこう
大好きな歌や詩を
唄いながら死ぬのも悪くない
だって僕にはそれくらいしかできないから
強大な力に立ち向かうこととか
互いに愛を確かめ合うこ ....
家出少女がピンクの小さなリュックをロッカーに。
少し思い詰めた顔で化粧を直して笑顔を作って。
100円が ちゃりん と音を立てて吸い込まれる。
胸ポケットに鍵をしまったらどこかに電話を甘えた ....
燃え尽きたような落陽を懐かしい目で見ている
時の流れはひどく穏やかに僕の首に指をかけ
少しずつ呼吸を減らして眠りゆく
今から三日間消えてしまっても良いですか?
どうか探さないで下さい 僕はどこ ....
街明かりを背に受けて。
振り向いたあなたは今日一番きれい。
何も知らない顔でこちらを見て。
風も音もない世界であなたの声だけが、
隔たりなく僕の耳に届いてくる。
誰も知らない場所へ連れてって ....
あからさまな夕暮れを落下しながら見守る影は濃く。
僕はまた君を揺さ振る言葉を探して小さな砂漠を掘り進める。
遠くでは一つ二つと明かりが灯り、
近くでは三つ四つとため息増える。
この続きは誰 ....
たった一つだけ知っていたのは骨張った指が挟んでいたそれ。
感情も記憶も将来も何一つ共有できないけど、
たった一つだけ分かることは貴方の匂いの発生要因。
私はまだ肺を満たすほどの深呼吸をすることは ....
国語の時間にはきれいな言葉を集めていた。
先の先のページまで読んでノートにたくさん、たくさん書いた。
すると後ろの女の子たちが、
「ねぇ、ねぇ、何書いてるの」って、おさげを引っ張って笑うか ....
一、「海底摸月」
指の間から零れ落ちる月の音。
※※※
二、「七対子」
なかないで。片割れを探して。
私たち一人じゃ生きられない。
※※※
三、「 ....
幼い頃は持て囃され甘い菓子で育った。
少年の時は真っ白な繭が僕を守り養った。
やがて呼吸も自由に羽を広げる頃、
誰もが欲しがる平等を平然と飛び越える翅。
指折り数えた確率は出会った瞬間に吹き飛 ....
積み上げたものを崩すのは容易く
失ってしまえば戻らないものばかり
作り物みたいな寝相が少し 怖くて
呼吸を口で確かめた あなたは今、確かに生きてる
月明かりだけがこの世界の光 ....
赤外線が読み取ると値段が37円増えた後5109円になってポイント使って合計3341円
みんな孤独で淋しいです なんて訴えたりしてみちゃったりして
じゃらじゃら小銭を出してると店員が睨み付ける
....
気分がやけに良くて
胸のつかえが取れた心地だ
手足は冷たくともとても穏やかで
失った人のことももう全てどうでもいい
届かない彼のことは忘れよう
手を伸ばしてもかわされて冷たい雨
遠い目をし ....
久々に会ったのに眉間に皺を寄せながら、
相変わらず難しい話ばかりしている。
とりあえず分かった振りをしたりしながら、
窮屈そうに生きている大きな背中に腕を回す。
あなたはいつも私の知らない世界 ....
満員電車に揺られるたびなんで人間は増え続けるのかなって思う。
だけど日本人は減ってるらしいからそれはそれでおあいこなのかな。
家の近くのコンビニではアラムさんがレジを打つ。
片言混じりの日本語で ....
本屋で出会った人にはなぜか声をかけたくなる。
何探してるの?
どんなの読むの?
あれ読んだ?
お薦めある?
その他色々。
でも、私を本屋で見かけたらそっとしておいてほしい。
....
ずっと遠くを眺めているの。
ずっとずっと昔からそうしてきたような気がする。
電車の窓から外を見てるとふいに泣きたくなってくるの。
明かりの薄れていく速度が私をどこかに連れ去りそうで、
窓に映る ....
差し出した其の手は幾ら
誤魔化さないで判子もあるわ
難なら事務所で話しましょうか
契約書、御確認を怠らずに
疑いもせず掴んだ貴方が悪いのよ
値札を確かめる事無く甘い言葉に乗せられたら
其れ ....
私にはあなたを止める言葉がない。
けれど差し伸べた手は決して嘘を吐かないから、
どうかどうか信じてほしい。例え私の命を奪っても、
そんなこと構わないから。ただ、あなただけは生きて、笑って。
私 ....
区切りがいいって思ったりする。特に何もしないけど。
いろいろ考えなきゃなって悩んだりする。結局朝には忘れるけど。
もう何にも変わらないなってそんな性格を指で遊んで。
頑固だったり軟派だったり未だ ....
空からふるふる雨がふる。
水辺の少女は悲しそうに目を閉じる。
世界中が雨のベールに包まれたように。
ふるふる雨がふるえる肩に、
ふるふるふるふる容赦なく。
正しい回路で廻る血液。
微細 ....
日記帳は三日坊主
かすれたクレヨンはもうすっかり乾ききっている
ゆったりと落ちていく夕日がやけに目にしみて
見つからないよう隠れて泣いた
ノスタルジーに心奪われる
鬼のいないかくれんぼ
透 ....
眠れない夜には音の無い部屋。
世界にたった一人だけ。
誰も信じられないのに来るはずもない人を想う。
文字の羅列が束の間今を忘れさせる。
誰もあたしを知らなくても、
あたしは貴方だけを知ってい ....
ため息が指に絡んで取れない午後
自由のきかない爪先が憎くって
歯の根を鳴らす不気味な横顔
この足は誰の意志に従って
懐かしいと思わせるこの道を歩いているんだろう
夕暮れが落下してくる
夜が ....
願いは滲んだ空より暗く汚れた考え。
ありえないと分かっていても信じずにはいられなくて。
本当にそんな人だったらきっと想いもしなかっただろうに、
そんな人であることを心の隅で祈っている。
優しい ....
君に似ている人を見つけた。
似ていたんだ本当に。顔も背丈も歩き方も。
だけどそれは君じゃなかった。多分、多分、たぶん?
本当に君は世界で一人だけなのか?
世界はとってもとっても広くて。 ....
別れた人達を思い出す度
そっと痛み出す胸の奥
もう二度とは帰れぬ日々よ
化石のように静かに眠れ
忘れたくないことと
忘れてはならないこととを
決して見誤るな
青春は美談として語り継ぐため ....
町中の人に嫌われた気がする。たかがゴミ出しの日を間違えただけなのに
けれどこんなにも気になってしまうのは父親がA型だからだ
私はO型だから混じって神経質で大雑把なんです。だから私の所為じゃないんで ....
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