そのあいまいさから
そうするしかなかった
こうするしかなかった
どうするしかなかったのか
把握できない自分が悪いとすれば
いい加減なあいまいさを認めるようでくやしかった
....
皿に転がった
いや 転がした
音を立てて 彼女は落ちた
すこし時間を置いて 彼女は落ちた
そして すこし
また
彼もまた
彼女はそう言った
彼女とは、あたしで、アタシは彼女で
頭の中がぐるぐると 彼女がそう言った、と 言った
お風呂の中でインスピレーションが強くて、湯気と香りが
よけい そうさせた ....
その紙の持つ意味を考えて
結果的に意味はなく
効力もなく
なにも
なにも存在しなくても
アタシは凄く悔しくなった
どこにもアタシの名前のないその紙を怪訝な表情でみつめることしか
出来 ....
偶然落ちた
当然あなたのところにいくだろうと思った
あなたも落ちた絵葉書の運命には賛成していた
だけど一度あなたの手に渡って
あなたに文字を書かれた絵葉書は
アタシの元に返ってきた
....
一瞬で
車に乗りながら
だんだん消えて大きくなるセミの音も
やんやんやんに見えた
やんやんやんを止まって見るのは難しく、色んな情報が入ってくるやんやんやんは
音か 光か ....
臆病だったのか
アタシはこんなに臆病だったのか
掃除機の音が
小さな音が
響いてくる音楽が
すべて怖い
どこか
なにか
アタシを責めているよ ....
いつから?
一日。指を立ててアタシは言った
今日から?
いいえ。7月の1日。 もう一度 指を立てていった
え?いつ?昨日?
医者はまっすぐこちらを見ていた
....
アナタはアタシに名前をつけてくれた
だけど、アタシがついてたウソのせいで
アタシにつけてくれた名前はどこかに行ってしまった
アナタがつけてくれたアタシの名前
そらなのか
空な ....
一緒に高架下の雑貨屋さんでお揃いで買った大きなストール
今はもう 巻くことの出来ない季節だけど
また一緒に巻いて 歩きたい
メリーが青で あたしが緑
季節が
どうにか寒く ....
アタシは勝手に思ってた
アナタを引き上げられると
アタシの力で
アタシが全力で心も体もすべて使えば
アタシが抱え込めば少しは楽になると
だけど 引き上げる前にアタシの全身はい ....
アナタの隣
いつもより少なめの安定剤
だけどなんだかフワフワしてて
気持ちよく
とても気持ちよく
眠りに入る事が出来るのアタシ
ぼーっとしながらお話 ....
どうにか こうにか繋がって
どうしてか わからないけども
こうなった
どうして突然出てきたのか
どうして突然繋がったのか
そして 忘れたのか
忘れる前は何だったのか
わからない ....
魚はニワトリをけった
蹴られたはニワトリはウサギをけった
蹴られたウサギは転がった
転がったウサギはポカンと
まかるくなって
また転がって
落ちてきた
それを拾ってまた蹴った
蹴ら ....
暗闇の中で二人布団に横たわりながら
アナタは火のついたタバコを指で挟んでフワフワと空中を舞った
時々くちびるに着地しては強く燃えて
また泳がせた
周りは全部真っ暗で
....
前と同じ部屋の香り
蛍光灯が切れていて奥の部屋へ行くとアタシの布団がたたんであって 足の裏に畳の感触がした
そんなに長い事来てないのかしらとアタシは考えながら勝手に押し入れから寝間着を取り出 ....
じゃぁまた と
また最初から
アタシの中の世界を変化させる
小さくて狭いから
色んな事を知るたびに
色んな事を見るたびに
色んな人に会うたびに
どんどん ....
信号待ち
なんだかズルい
アタシも暇さえあれば 待ってるけど
なんだか
なんだか
なんだか
電車の信号待ちはズルい
アナタはフェンスの向こうに行ってた
フェンス越しにアナタの赤いマニュキュアをした指を
顔を
風になびくスカートを
アタシはしばらく見ていたらなんだか凄くチュウがしたくなって
....
右で
左で
そもそも左右がわからないアタシは
どちらを右とするのか
どちらを左とするのか
どこからが
どこからを
どこまでを
ねぇどこでわけたら ....
何なのか
アタシはあの人の力になれたのか
どうして知らない人を助けられない事に落ち込んで
近くにいる人には何もできないと嘆くのか
力になるってなんだろ
どう ....
人が
クロスして
通り過ぎては
また通り過ぎて
アタシはどこにいて
どこにいていいのかわからなくなる
時々 人の声が耳に入る
今はまだわからないアタシの居場所 ....
虹のように孤を描いていた
その雲を辿っていけば
どこか遠くへ
どこか探している所へ
どこかへ行ける気がした
雲の道は儚げで
本気で本気で走らないとすぐにでも消えてしまいそう ....
調和しようとした
紙を破っては
どこか自分調和しないかと
宇宙と調和したかった
青いたくさんの目にみられながら
必死に抵抗したけど
まったく意味はなくて
....
襲ってくる波はどうしてあたしを動かすのだろう
あたしはどうして動かされて うごくのだろう
何度繰り返してもけしてうまくならない
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