プラズマになりたい
そんなこと言われてもこまる
じゃないならみかんのままがいい
夢をみるのは只
言われて思う
猫のやわみを味わうのだ存分に
にごりが晴れる空
くるくる揺れあかすひれを舞わ ....
最近ね
色っぽいクルマが見られなくなった
ってぼやきながら街路樹が枝を
そっと伐られてた

雨あがりの道すがら
みみずがのたうちながら
通りすぎるさんぽの気配を呼吸していた
なんてやわ ....
見覚えないみどりの痣が

蚊をたたき過ぎたのか

ひょっとしたら何度も?

小指の爪ほどの面を

恥ずかしそうに晒す

本や絵の具やレコードで

迷路を作るのが好きで

水 ....
紫陽花の辻で息を吸い吐く

図書館までの三十分

お寺でひと突き

空港ひと廻り三時間

雨ある空で寝覚の床をたたむ

バナナはそこまで育たない

河原に川鵜は動かない

 ....
うまれた時は泣いていたと思う
それからタオルにくるまれてすぐに笑い
だからだろうか
キミの窓辺をゆするのが好きだ

目ざめるそばから怒れたらよかったと思う
誰もかなしませないですませられた ....
虫たちにほしいまま襲われた肌の老面を
じっくり見るのが懐かしい
つるり、かな
さらり、だろ
ぷにぷに?
いやいや。こりこり

成人の皮膚は聞きとりにくいのだ
にこ毛がおずおず触れあって ....
もしかすれば自由を解放するのかも知れない
無秩序な空を降りたその脚に
アスファルトの確かな感触は
嗄れた梅雨を謳歌する蝸牛ら
刺突された町の誰かも知らず

白魚が下流に向って急ぐ夜明
浮 ....
染めたら
染めかえしてくれるかな

夜空を集めて漏斗から
君の片方に流しこんだら
わたしの夜目を
重ねたら
固めてくれるかな

もうすぐ雨だから
世界は震えてる
暑いのに寒くて
 ....
拡がりはどこまで
声する風や
星の重みに
遮られずにいたか

歌は
いつまで
小枝の先っぽで
乾かされているのか

世界を残酷にしてしまうのが
ことばの愚かさのつね
誰もいない ....
数えきれない魚が泳ぐ空に
見えかくれするオレンジの月
魚はいつかぶ厚い大気をつき破り
真空にとび跳ね
地球を訪れる

季節は色でその姿を伝える
あるいは音やにおいや風向きで
おおきな手 ....
人が巨大な鯨を畏れるように
鯨も群れる人を憂い
人が鳥の歌を採るように
鳥も人の言葉に憧れる
真ごころよりも研かれた小石が
現実を左右する効果を慥かめ
星々の絡みあう指ですら
少しづつ結 ....
わたしの父は
永久を積み重ねた石柱
わたしの母は
古典をゆるがす門
あらゆる角度で加速する渦

居なかった弟
それは脳で発光した電流
欲しかった姉
それを受けとめる海
ひろがる雲と ....
 日曜日


風の中の木が
やわらかい
小枝をゆらし
ぬれた瓦が不意に
ひかりを受けとめ軋む

なつかしい香りの中で
きみの瞳と
なみだが溶けあう

白くてつめたい
頬笑の ....
一瞬で転送される立体はまだよい
心は刷るほど偽りの貌を現す

薄板の下におおきな口がひらき
落ちてくる者を待ち受けるらしいと疑う
本当に扉の向こうではいつも真空が拡がり
きみが出入りするた ....
むかしは書けなかった恋の詞も
近頃はつかみ捕り
青い生簀に溢れんばかり

窒息しそうなAメロがあり
洒落たつもりの転調を効かせた
ブリッジの案だって豊富
不変のサビは
五年前に河原で拾 ....
花の中で にぎやかな
虫たちの胸に
汲みあがった 蜜を
言い表す ことばはない
真昼の 宇宙の
香りをまとい
きらきら踊る
途切とぎれの 感情
そして飛び去る
張りめぐらされた
網 ....
しおざいが
泡だつ風紋を散らす
どこかへ向けたわたしの耳は
造り手が去った
からっぽの巻貝や
やわらかい吊鐘に似ていた
きらきら膨らみながら満ち
ひかりを吸いつくす
波の訪れを聴いた
 ....
地平線のむこうに
ひろがるのは茫漠
その水平線から
さらにひろがる
上もなく
下もない
前も後ろもないという宇宙へと
触れているのだね直に
きみは左腕で石腎をつかみ
わたしも右腕で力 ....
夏をたっぷりふくんだ
水、しずかに低下して
胃の腑におちた
文字は部首、さらりと溶解し
鼓膜をつき破る
だるまさん転んだよ
片目つぶって
夏は町をはげしくぶつ夢
まぶしくて、土のにおい ....
ゆんべあれだけ喰って
あるしこ呑んだはずなのに
友人を載せたばかりに秤の針は
奇跡的な数値を目盛る

数字じゃないんだ、人体は
神秘なんだよぉ
奇っ怪な唄が風呂桶を揺るがす
窓なんかひ ....
こころ囚われる瞬間
からだ解き放たれ、散るわ
羊たちの群にひと粒
黒色がいななく詩句

何もかもを見透かす瞳で
ただ愛した
あなたの為にすべてを
無想にさらす

何故としても
す ....
ほうき星がきたなら
いつか部屋をはいてってね

夜々を、たくさん
見はらしてね
走るひずめも柔らかく

あの雲が
マンボウ
ジャムパン
贈りもので
はちきれそうなくつ下

く ....
花でみちてめざめ
緑につつまれまどろむ
たくわえた水を
際までふくらませ
霧となりとじる
四月

存在の夢からめざめ
無人の学舎にかわいた老木
水尺の髪は白く
わたしが
あなたを ....
深呼吸して目眩につつまれ
手近な柵にしがみつく
両肺を染む芳しい毒素
むらさき色に染めあげた
絶え間ない恍惚にいざなう、十年ぶりの/帰郷、敗散/執着、
慨嘆/それら懐しいひとときの必要にせま ....
嘘つき、って
世界がわたしを、そう呼ばなくなって
嘘をつくのがとてもたのしい

こころも今日も
どこまでもひろがる
わたしはピアノ
憧れの黒鍵
花火を見ている
山のはしで 海のさきで ....
気がつくと
わたし
誘蛾灯でした

あなたがやってくる
くらい小部屋の
軒先の放電
あなたがたの
したたかな逢瀬を
確かめる燐光となって

窓べから窓べ
枯れ井戸をさまよい
 ....
にんじんを刻みながら
風のみつ編みをおもう
それは水面をふるわせ
はげしく雨を叩き合せる
老女につかまれる
ほそくて
ながい
時のすがたを知れる

おしゃべりなちえの輪
ま綿の花束 ....
だれかのためにすることが
自分のためにならない
そんなかなしいことはない
自分のためにする
それがだれかのために
なってくれたらうれしくて
歩いてるだけでいつまでも新しくある

そんな ....
星くずを ちりばめた
ことばのない 頁
月としおり そっとめくった
オルガンの 和音(かのん)

夢のみち ながれてゆく
霧にそっと 雪
花びらにも まなざしがある
なな色に そまる
 ....
 原色の星


水がこぼれそうな綿の中を
はしる赤い電車にのって
ここには二度と帰らないと
遠ざかる両手につぶやく週末
芽ぶくみどりの上で
火をふく工場
脱輪した三輪車
すべて閉じ ....
soft_machine(447)
タイトル カテゴリ Point 日付
みかん自由詩122/6/15 17:19
そしてさんぽへ自由詩022/6/12 22:45
またはさんぽの日自由詩022/6/12 19:11
さんぽの日自由詩122/6/12 17:55
なみだ自由詩022/6/11 21:42
どどめ色の肌自由詩122/6/5 22:42
溶ける雨自由詩022/6/5 22:36
世界は震えてる自由詩022/5/29 17:05
八月自由詩022/5/28 18:11
七月自由詩222/5/24 15:39
宇宙ピンボール自由詩1*22/5/22 21:15
おんがく自由詩122/5/22 14:23
日曜日自由詩022/5/21 20:34
町の噂自由詩1*22/5/21 20:11
イ行の韻律自由詩022/5/20 15:47
六月自由詩222/5/19 20:11
破壊筆記自由詩022/5/19 19:44
六月自由詩122/5/17 18:16
自由詩222/5/10 19:29
お鮨の日自由詩022/5/8 16:54
すべての美しい花自由詩022/5/7 16:49
くらがり自由詩8*22/5/3 16:25
四月自由詩122/4/30 13:58
毒 という自由詩222/4/29 20:28
嘘つき自由詩322/4/25 19:36
気がつくと自由詩022/4/24 22:30
湖畔にて自由詩3*22/4/10 18:34
予感自由詩122/4/5 15:37
るる・りり・らら自由詩122/4/3 15:19
原色の星自由詩222/3/26 21:40

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