ベランダに椅子を出して
登録を削除する わたしは
暗闇に見つめられて

もう何年も目にしなかったような
みじかい 朝で

あなたの頬の中
時々 何かがつぶれる音を立てた
そんな時も人 ....
ゆれる 梢があって
旋回する 翼があって

時に 空を見ていると
無性に 突き立てたくなる
動けるものを
動けなくするため

叫びたくなる 裂けるほど
ちぎられた 雲があって
焦が ....
聞こえなくても 揺れは
しずかに からだを
くすぐる

鈴の数だけ 徳をつみ
旅してきた といううわさ
お前 りりん

音に連れられ
クロスワードで
 世界を助け
ファッションシ ....
月が落ちた衝撃で
髪が何本か絡まったらしい
拡大したら平べったい毛ね
みんなぴょんぴょん跳ねたって

今朝の夢がまるで予定調和
黒々と野良豚の群が現れて
ぼくも黒っぽく決めて
尖った靴 ....
思いでをつくる
まずは目
動物なんだよ こんな時
迫りくる灰色の展開の前で
ふくらんで見えるあんたの目

つぎに声
これがたぶん一番 思いで深いよ
弦はやわらかめ
冬の午後は木の根が ....
ぼく達が 猫にするように
猫もぼく達をアイコンにするとしたら
吹きこぼれそうな世界にも
意外と芯がやわらかい
救いが見つかるかも知れないね

そんな風にしのび
ひと粒のみかん 皮ごとほお ....
 悪い子の夢


これ以上の傷はもういらない
はだしで冬の町を歩かされて出来た
お風呂蓋のくぐりに仕込んだ水の矢
悪い子にお似合い
固まった血の粒を見てみる
生きてる意味がはっきりと解 ....
おち葉
ひかり 透明にしてきた日
まっ直ぐじゃいられず
影も欲しかった
くるくる舞った

金網かぶせの
十字路 貯水槽ぷかり
星はひとりでなったんじゃない
誰かにまるめてもらったもの ....
一分一秒がおしい
あんなに待った 新学期だもの

かがやき五割増し
教室のノイズ
たったひとつだけ清潔な胸元
あたたかな気持ちと苦しみが告げる
それが夏のおわり

愛おしい
遠くの ....
最終便の窓に
輪郭をすて
崩れる夜をみつめ

泡だつ雲に
色をさがす音が
ビルの光にあつまる

Y字路で仔犬が
左右に別れたり
黒板に隠れた
誰かが消されるたび
触れたい、これ ....
ネオン管に伐りまかれ
純粋にとり込まれた艀や汀
ほんとうには離れるつもりないんでしょ
こころから落ちてくゆるひらの
退屈さ
におい感じた
猫のように

丁寧にたたもうと
手荒くまるめ ....
愛はこわくなる
ぬいぐるみはいいものだから
人の手によるなぐさめ
こころをうばわない

あまく昏いひとみの理想
ここのことばをそこなうって
とおざけられても
しらぬ間にそだつ 雲みたい ....
肉壁まで並ぶって
すき間までわがままな歯列
油泡がじっくり押しよせる
風と共に口中を
充たしたスパイスが爽やかな風
今だ風と契る
それだろうね、たぶん
今朝はカレーだったもの

王宮 ....
ゆっくり舞っていたい
こまかいぬくもりがいい

別にあなたに
興味はないの
糸をたぐれば
かすかないつわりに欺かれても
ことばの行方は感じてる

どちらかといえば
くらい方が好きよ ....
のどにひかりの笛を持つ
ほそい声のふたり
わたしも彼らを過ぎて
まぶたの裏に痛みをしまいこむ
かがやきのうちに
笑顔をすくう

世界のうつくしさをたもつ
夜々に載せられてしまうと
月 ....
鶺鴒が笛をふくと
ひかりの道がひろがる
川底には無数の足あとがあって
小鴨の娘たちに
ひとつぶのエメラルドをさす

風にきりきりさからって舞う
猛禽の凧
こんなにも
美しくあふれる世 ....
進化をやめて
一旦おとろえてた頃は
たのしかったな
こたつなんか寛ぐよ
きのこ気分
踊れるくらいに 菌人

ある夜 どうしてか
目ざめる再進化
それも突然おわるって
決定してるって ....
たくさんだね 地図
古びた町でひろがり測る

今朝も迷路 団地の配置図
いつか眠いまま 勾配でいられなくなる
朽木の根元で春にさらわれ
溶けた子どもらが
きゃあきゃあ流れてく

たま ....
小さなてのひらが
空にひらいた雲になる

口づさむ旋律は北からの
よせかえす波 あたたかい

文字と 文字のすき間に
浮かびあがる
何もことばを知らない
さみしい音符が鳴らされて
 ....
 裂けめ


豊かな人たちが
膨らむ泡みたいに
いずれ消えさるという
真心を疑い
問いを費やし

夕ぐれに貼れたラジエーター
舞ってるのかい君は
煙膜につつまれた雪片
見晴らし ....
夢の再演に濡れ
冬の悪戯に悩む
ため息ではない
深呼吸さ

放熱板を噛みしめ
表面積を減らして
ちらっと覗う
チラ見せ
九十九折 そんな
むかし話に出るって聞いた
おめでとな
 ....
柔らかさから 数えられる
甘くて暗い音色が好き

欠けてゆく 微かに
シンバルに似た月が好きで
砂丘の向こう
足ふみならす鬨の声
青空にぽっちり
あらわれる 黒点が
道にあふれる
 ....
だいこんの葉が溶けていた
週末が終わって残数五
こころがふたつ同時に
形を持つということが
同じ風を感じ
同じ雪を見ている

糖化するこの壁より深く
肉体へ蘇るだいこんの葉は
わたし ....
 雨


雨ではじまる朝ね

ちぢむコーヒーカップ
波音も知らなくて

日向のない
うす灰いろの空へ
ひろがる羽根が欲しいよ

鏡に映ってる
まだ新しいシャツの
ちいさな染 ....
千本の針を手ひどくかき回すような
天の裂け目から吹きこむ 風
ざらざらはしる 風

わたしもうす暗がりの午後を 呆然と
ただ呆然と
はいつくばって 見ていた

髪をおさえて耐えていた  ....
空を舞う
花びらの可憐

ひかる和毛
紫を深める瞳

握りしめた手のひらで
そっと息を
引きとってゆけば

心で見れば
背けられるラブシーン
ありもしない物語が好きで

ま ....
こんなに
さびしい 夕方は
ぎゅっと 固めたとうふ

幸せしかない
テーブルの片隅

ほくほく 崩れると
あまい香りが
ぷわりと 胸いっぱい
ふくらむのが いいのです

こんな ....
うさぎの奥歯ひろった
ナイフにひらめくかがやき

しずかに落ち葉かさねた
鳥の朝とおなじ不安

枕は人の恋を
大袈裟ねと笑う

勝手に覗かないでって
あれほど言ったのに

舟を ....
これは 糸ね
舌で あまくて
しっとり綯われて

ひらく 香り
お日さまに運ばれ
音符とたわむれ
すこしだけ

空で散るわ あとすこし
たぶんそのまま
空のまま 枯れるから

 ....
思い出の染みや折り目が
ことばを詰まらせる

みんな突然いなくなるから
あの人を傷つけなかった

見つめあうだけで
失われる世界

冬は溶ける

春は散る

すれ違うたびに
 ....
soft_machine(447)
タイトル カテゴリ Point 日付
ひかり自由詩222/12/17 21:32
そら自由詩222/12/17 20:32
母の手あそび自由詩122/12/17 20:25
十一月十五分自由詩1*22/12/12 14:21
つみ木あそびブルース自由詩022/12/11 18:33
しのび足ブルース自由詩1*22/12/11 17:43
悪い子の夢自由詩1*22/12/8 21:31
ワタリ自由詩122/12/5 22:16
夏のおわり自由詩2*22/12/5 17:03
自由詩122/11/30 13:09
猫のように自由詩222/11/29 21:54
ぬいぐるみ自由詩022/11/29 21:47
カレーリレー自由詩0*22/11/22 21:06
こごえる翅自由詩122/11/19 18:41
ひかり自由詩122/11/16 19:10
エゴイスト自由詩122/11/15 17:35
れくいえむ自由詩1*22/11/7 20:08
ずめん自由詩022/11/4 19:28
てのひら自由詩1*22/11/3 21:57
裂けめ自由詩022/10/31 19:31
おめでとな自由詩022/10/30 16:17
花屋への道自由詩122/10/28 17:54
だいこん 蜃気楼自由詩122/10/27 16:54
自由詩122/10/15 13:52
自由詩122/10/14 16:33
ラブシーン自由詩022/10/13 15:50
とうふ自由詩222/10/12 17:04
月夜のひかり自由詩022/10/10 14:39
星のうた自由詩022/10/8 18:02
あの人自由詩122/10/5 17:32

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