さて、と言の葉を広げようとしてみた所で
話せる物語を持ってはいない
日差しがあり星明りがある
土に滲みた雨に喉を潤す
風や鳥や虫が指先に便りを置いて行く
思うに思考とは瞬間に明滅する日々の断 ....
流し台の蛇口をひねると
背後で洗面所の蛇口が きぃん、と鳴る
どこかの管がおかしい


検診の結果を貰いたくないまま一ヶ月経ち咳は出なくなったが、
肋骨の内側で時々
何かがはさまった ....
いつまでも たえる ことなく ともだちで いよう
きょうのひは さようなら またあう ひまで


燃え殻の香る賀茂川を北へ
祖父の居た家はずっと前どこかに消えた
いつからか二十 ....
 目が覚めたときには翌日の8時を回っていた
 夏祭りもバーゲンも市長選挙も
 サッカーの試合も公開処刑もみんな終わっていた
 廃ビル色の風の中で日の光は今までどおり穏やかで、
 壊れた目覚まし ....
「路上の蜜柑箱に火をつけ、中で寝ていた捨猫に殴る蹴るの暴行を加え殺害、遺体を川に捨てました」
放火の疑いで逮捕された僕達はそう自供した
未成年だからたいした罪にはならないと誰かが呟いたような気がし ....
 

 配達員が来る時期になったので迎えの準備にかかる
 幼い頃養母がしていたように手編みの靴下を門柱に吊るす。
 遅い朝の空気は高く澄んで、折り重なる雲から真鍮色の日差しを垂らしている。
 ....
「…による死者は既に300人を超えており、なお180人以上の行方不明者が残されています。この事件がロシア国民に与えた衝撃は計り知れず、プーチン政権への打撃も大きいのではないか、と懸念されています。次の ....  余人立ち寄れぬ展望台

 遠くに街
  遠くに海
   遙か背後に星★
 手には一編の本

 手すりの冷感と風 醒めた匂い 空が広い

 隔絶しているパノラマ まさに絶景
  遠 ....
 変則日程により15:30退社
 翌8:30出勤予定
 翌々9:00休日出勤予定


  (6時間睡眠と仮定して)
 9時間30分の自由のために 急ぐ家路に
 立ち込める重い夏雲 ....
 二〇時二四分
 摂氏二二度
 じき戻る家族のために野菜を切る手を ふと
 止める

 来ているのが分かる      壁を隔てて
 すぐ後ろに
 ずっと向こうに


   (月も ....
スリーピィ・タロウ(10)
タイトル カテゴリ Point 日付
宴の記憶自由詩010/3/4 18:37
ダルマ探査自由詩110/3/3 16:02
篝火を閉じた自由詩407/8/30 23:27
ロストジェネレーション2007自由詩107/5/14 1:17
浄化都市チルドレン自由詩0*07/2/6 23:19
偽物の雪が降る街で自由詩106/12/23 11:14
文明の彼岸にて自由詩1*06/9/4 22:48
世界は自由詩006/8/1 22:44
夕立ち自由詩106/7/29 2:11
道漂自由詩10*06/7/23 23:40

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