頭から血を流した鳩が
白くつめたいコンクリィトに横たわる。

いつか見た死の形

それは何故かリアリティがなくて
置物みたいに思えた。

どうして飛ばないの、
お前は鳩でしょう?
 ....
溝のないタイヤ
水溜りでくるり滑って
私は今、空を見ている。

頭から着地
或る意味とても器用
ぼんやり口をあけて雨を受ける。

どくどくと心臓
ごぽごぽと水音

側溝にはまると ....
「嗚呼、空が落ちる」

「落ちる筈がないだろう」

「あの水溜りを御覧よ、ほら空が、」



ソラガオチル



「水中遊泳とでも洒落込む心算かい?」

「なにが ....
断片で世界は出来ている。君と僕もそうさ。
夢の中で君の声を聞いた気がしたんだ。
白い夢だよ。さらさら淋しい風景の白い夢だよ。
君は僕に手を差し伸べて云ったんだ。

「私は貴方を救えるかしら? ....
(触れれば痛いことが分かる
分かったうえで君はいつも愛してくれる)


肩に重く圧し掛かるポラロイド670AF

一人でならばいつも平気で柵を乗り越えるけれど
迷惑はかけられない ....
ひとりの人間の個体がこの世から存在しなくなった日の空は
ただただ、白かった。骨みたいに。煙みたいに。
哀しい夢をみた。


逢いたくて夜中に君の家の扉をたたく。
君はまだ眠りのなか。


刻々と時間は過ぎる。
私は扉をたたき続ける。
夜中のはずなのに門限が迫る。

12時が近付く ....
私の目に映るものの中で一番多いのは貴方
それは間違いないんです

だって本当に好きだから
一瞬でも目を離したくない

子供みたいな体温の
貴方の頬を両手で包むと

なんで ....
絶望を映した水溜りにひとり沈んでいく。

電線が、

そこには写りこんでいてひょっとしたら
水溜りに呑まれていく自分の、
手や肩に引っかかるかと思ったのだけれど
意外にもそれはやわらかく ....
しとしと そぼ降る雨が好き
だから 大きな音で眠りを乱す雨は嫌いだよ

咳のし過ぎで横隔膜が狂ったみたい
咽喉は切れて血が出そうだ

伝えたいこと まだ半分も伝えていないのに
 ....
新しく傘を買ってご機嫌
都合の良いことに彼氏は雨男
天気予報も雨

それなのに珍しく空は青

貴方に逢う日は8割方、雨なのに
傘さしたいのに!!

光化学スモッグ 空を埋 ....
1.シャボン玉で人を呑み込みたい
2.今日の空模様を雨にしたい
3.死を見続けていたい
4.それでも強く生きていたい
5.金魚と話がしてみたい
6.片目のジャックと黒猫を友達にしたい
7. ....
あぁ、こんなにも愛していたのだ

零れ落ちてしまった言葉
繋いで離れた手の隙間
水面にたゆたう魚の骸

初めて逢ったのに君はもう骸だった

ぷかぷか浮かんで
ぷかぷか沈む ....
朽木 裕(163)
タイトル カテゴリ Point 日付
鳩とコンクリィト自由詩1*06/6/11 17:37
雨色雑記自由詩6*06/6/9 21:44
誰かあの駒鳥を殺して自由詩3*06/6/6 0:09
まほろば自由詩2*06/6/5 0:07
気付けば空は五月自由詩3*06/5/31 13:55
音もなく朽ちる世界自由詩2*06/5/27 21:43
哀しい夢をみた自由詩3*06/5/27 18:23
私の目に映るもの自由詩5*06/5/24 10:22
赤い水溜りが誘う自由詩1*06/5/22 23:49
小糠雨自由詩3*06/5/19 13:49
光化学スモッグ 空は青自由詩1*06/5/12 23:52
百行書きたい自由詩4*06/5/11 11:41
緩やかに紐解かれる休日の午後自由詩5*06/5/6 23:00

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