雪はふるけど
ここにはふらない
構造帯の上の
細い一本の道の
上を
膨らんでは
縮む赤い風船
「走って」
雪はふるけど
ここにはふらない
「お願い、走って」 ....
あ 思い出した
( き に )
まっすぐに 引き出しては
まわる まわる
階段
の
歌 音階もない
この雪のない冬に
朝からみえる
きっと
(思い出せない) ....
肉体の裏側 芽で
脈打つ つぶれる位の
落ちてきたら
みんなで
花火を 脈打つ
くらいの 裏側で
つぶれる位の
花火を
ぎりぎりの範囲でありがとうと言
う。
裏返え
って
境
目
で
飛び退く
から
驚いてい
るよ
う
だ
けど
実は
一人だ
「ある」
どこに?
「どこか」
世界に?
「ある。」
じゃあそれは実在する。
「なにが?」
それが
「それのなにが?」
なにかが
....
包含されたものや
可能態であるものは
いらない
東京は詩的には
未だ生まれてもいない
「いま、ここ」
そんな言葉はいらない
....
ひとはみな おわりがすきだ
おわらないものはない
それが やわらかなものをひきよせ
ときには むかしに
かつて ほんとうは じぶんは
すくわれていたのだ
という
ささやかなゆめを
....
生きながら祈れ
神はいないのだから
宇宙が終わる
もしくは永遠に終わらない
しかしそれとは無関係に人間は死ぬ
終わりのある私に
終わりのない宇宙に
終わりのある宇宙に ....
また会おうよ
宇宙は回帰する
あたしの身体は
太陽にあげた
だから
眩しくて
みえない
光 ふたつ
硝子の向こう側の黒
透き通る風
マンションの構造という構造の
窓から
か細い点光が
ゆらゆらと
空へあがる
皆
最後は
孤独ではない
生きる事が
....
すべてを
告白することは
祈りと一緒なんですね
死者の
煌めき
空が沢山の命で満ちているので
海はこんなにも静かで
綱がある
それは共同宿舎の壁に空いた穴から
霧の中へと消えている
自転車が一台
きしんだ音を振るわせて
綱の上を走っている
踏みとどまるこの地平は
無数の赤い
領域
真っ赤な
真っ赤な領域
この線から一歩踏み越えて
あの領域と領域を結ぶ境界領域で
「もうわかってしまった」
というボク
ただ
....
空に大穴があいていて、そこから誰かがのぞいている
糸を垂らすなら
おまえもこっちにこいよ
子供があるひ
自分と世界がわかってしまって
踊りだすように
わからないのだ
死が
ひとしくわたしたちを
迎えて
こころではなく
むきだしの神経が
都市の隙間を覆う
いっ ....
消化腺のすみ
縁側のみすぼらしい光
「わたしがここにいる」という額縁
唾液は光を溶かす
わたしがここにいることを
わかってほしいとねがうけれど
それはみなおなじで
そんな文 ....
(うごかない)
そのまま
わたしはうごいている。
円の隙間から
光 漏れる 「」
。
あ いのちだ
いのちがふっては さわいでいたんだ
どうしよう うごかない
....
ありがとー
ごめんねー
じゃあ
ちょっとそこどいてね
(風)
空間の穴を抜けた
轟々と吹く
舞い上がる粉塵
あのさ
今日
これ全部燃やすんだ
手首
暗い光
足 ....
私から切り離された言葉を
書き留めて意味のあるのは君だけど
私には意味がない
伝えるために言語が存在するなら
言葉が誰かを必要とするなら
それは言葉ではない
色と味覚が分離して
信号機の電気がきれかけている
幾何学によって分断された町を
1μmの精度ではかってまわる警備兵
地上に添えるように腕を挙げる若者の
焼身する身体を焦がしていく ....
全部嘘でしたって言おうよ
本音なんてない
ただ
この建前だけが
本当でした
ありがとう
三歩さがって
クレパスを
飛び越えた
黒い谷は
(どこまでもは
いかない)
屋上は
(いつだって)
柵に囲まれてるから
わたしの
喉です
絞られたひ ....
死が書けません。
みんなを勇気づけるような死が
書けないのです。
おおきな おおきな 木を 想像して
それが
あなたを 守っていると
街に根をはり
ビルを突き破り
どこまでも どこまでも
果てしなく おおきな木が
誰も知らない
あなたを ....
なにもないから
窒息する
なにかがつまっているから
息苦しい
部屋のなかの空を
見上げている
満天の
星空だ
「あれは何ですか」
あれは、づ じょうに ある。
「あれは何ですか」
紙が丘のうえに たてた
高い高い柱の先を
ただ 黙々とのぼっていく 小僧の
姿が
眩しくて
....
そうして静かに笑っている
打ち寄せる波が
無数の誰のものでもない顔の寄せ集めだと
気づく
波に囲まれてフワフワと飛沫と共に
浮かび上がる髪の隙間に
微細な空気の雨滴
笑っ ....
大事な事をかくして
二番目の事をやりはじめた
それからは すべてが言い訳になった
空が悲しみで一杯に満たされたから
抱きしめたくて仕方がない
腕をおもいっきりのばして
太陽が光を届く限り
私の腕はそらを抱きしめる
悲しみが空を一面埋め尽くすので
....
空が青いから
走り出した
どこへ行くのでもなく
ただ走りたかった
なぜなら
空が青いから
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