ああ、満開に咲き 散っていく花ですね
私は この花吹雪に囲まれて 見えない
それは この春の 息吹ですね
あんまり 夜が光り輝くものだから
逃げ続けて この日を忘れていました
....
灯りを
一つずつ
消していく
浮かびあがる
無数の光が
遠くの
素朴なものを
照らしている
みえる
と
みえない
の
間に
暗い淀みができていて
....
今度
目が醒めたら
火星に行こう
歩道橋は
雨で照り輝く
軒並み車は光を
反射するので
焦点の先まで
遠く川を作る
川の音は耳の中で
なりやまないの ....
いつか会えるときまで
枯葉が
砂になるまで
両手ですくいとって
散っていく
その上をセリが
嬉しそうに歩く
そう
いつの日か
というときの
未来は
眠りの
....
静かに
指をあてた
静かとは
ゆらぎ
静かとは
雨
静かに
そう言う
あなたが
薄暗くて
もう
見えない
蜜柑の皮をむいてのばして
扉を作って
香りを漂わせながら
扉を開ける
■1
知能は現象である
あるいは人間のような形として存在するのでなく
人間からなる社会の上に存在しているものを
知能と呼ぶ
■2
風は物だろうか
火は物だろうか
それは途切 ....
1.
9月
冷えた朝がきた
2.
電車を通り抜けるような
風は吹かない
3.
書ききれない言葉や
伝えられない言葉が
指の間から
夢をみせる
4.
....
雨をみている人の
時計が
浸み出したポケットの中で
ポツポツと時を重ねている
人も、車も
立ち止まらない
けれど風景は
時計の針のように
螺旋を描いている
....
地下道を歩く
僕の器官と
地下街の構造の 共鳴
..........................
............
....................
....
煙が騒然となった世界を包むとき
一輪
そうして誰も知らないものが
世界を包むとき
アルファ ベータ
夜を掴むだろう
階段を登っているうちに
背中から裂けてしまわないように
いつも注意を払い
吊革に掴まっては
ゆらゆらと
ボウフラは夏血を吸いに
人の群れから
うっすらと伸びていく一本の
茎が
....
路地
曲がり角や
塀の隙間
溢れて、揺れて
透明な線を残す
そんな隙間に隠れて
今日をやりすごしている
等しいものを
等しいとして
アスファルトに
等間隔に並べられ ....
ジー・・
動かない机の上で
覗き見していたのは
俺さ
夜の学校におりたつよ
夜の学校なんて行きたくもなかった。
肥大した俺の魂
夜の学校はみんな活発
それは
あり ....
金属にぬくもりがないのなら
肉体を使おうか
地下道に
ヌルヌルと体液が染み出していく
酒の匂いを掻き消すべく
朝の振動音が体液と共振する
芋虫
磁石が壊れて北を指さない
蟻の列が日暮里へむかう
そうか携帯で時も方向もわかるのなら
GPSを首にくくりつけて 北へ
囁くこともできなかった
想像することは 罪
光でみえないことにして
笑い顔だけ憶えている
あなたの幸せを願う人は多いから
むこうでは元気ですか
だれにいうわけでもなく
空気が震えている
澄んだ空で祈っていても
空は青いままで
涙は降らない
足音も聞こえないはりつめた夜は
何が はりつめていたのか
鳩の声が恐ろしかった 朝の
シャッターから漏れる光
記憶に毛布を掛けておやすみという
あなたは だれ
なにが惑う要素か
寄りかかる重みに耐えて
家路へ
*
見つかるはずのないもの
見つかることを期待しないもの
今日も一日が過ぎた
終わりはない
*
アルコールは何も解決 ....
掴んだ 砂 を 投げた 空 の 高さは
私の 背丈も なかった
toku toku と振動音
なにを感じるの
その小さな心で
やがて想いは想いでへと
日々の木漏れ日のような
優しさに埋葬される
このアドレスで
いつか伝えられる
あのね
サザナミが夏の陽射しで
溶けてしまったあと
透きとおった携帯を片手に
もっとも言葉は
くりかえさない
ただ深く沈み
分解を繰り返しては
イメージを作る
器官の奥底で
脈動するのは
いつでもそうした言葉達である。
寂しさは忘れてしまえる
それが怖くて 怖くて
犬を撫でていると
怯えた体が小さくなっていって
首輪の鈴になります
だから寂しくなかった
一人で生きていけることを知ったとき
夜 ....
それがどこから降っているのか
何時やむのか
今がいつなのかもわからない黒い雨
傘の中に閉じ込められた
空気の湿った匂い
耳を塞がれた胎児のように
雨に打たれたまま眠っていれば
だ ....
触りたかった
風景を
朧に
格納した
ひとつ風鈴がなる
そこは空き地だった
人影もない
空気の抜けたタイヤが積まれていた
交差点の信号機の
信号の変わる音がする
聞こえなかった声や
話さなかった言葉
みつかならないように
こ ....
夜の交差点で
信号待ちをしてると
湿った風が吹いてきて
自分の命が
カラカラと音をたてて
笑いはじめる
ひきつった顔をいつまで
つづけているの
....
呼んでる声がするので
駆けていく
少しずつ広がる世界
握られた手にある
飴玉は
水晶のように輝いていた
そんな頃でも
風は冷たかった
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