おはよう 校舎から放射状に伸びて校門を突き破って生えている杉の木と
レンガの上に一列になって羽を畳み損ねているてんとう虫が
機械化された栄子の胸を圧迫する様に私はただ積み重ねてきたレンガを一個一 ....
柔らかい陽射し
を想像して
パンを齧る
粉々に別れて
散っていく
皿を飛び越え
ぽつぽつ
ぽつぽつ
と
ここではない、どこかへ
若者はいつも旅立とうとする
それは、どこにも行けない、
だけど、
何かの間違いでも辿り着く者が
いるかもしれない。
私たちは、
光の中に消えていく彼らを
....
どこかに希望というものがあるなら
どうか、それを書いて見せてください
答案用紙に書きかけて消した
ヨシオはいつものように難しい顔をして
悩むフリをする
解答することはいつも簡単だ ....
追伸 追伸追伸追伸
今日 といってブログの記事ははじまる
あたしを 活字にして 埋め込んでいく
集合 する 言葉が 乱暴に 渦を巻いて
私たち わたしたち @わたし
幽霊 ....
心が死んでいくことが幸せだという
なにごとにも動じず あたたかく 優しさにつつまれて
そうして私達は幸せになる
生まれたとき
顔を出した世界が
さみしいものだったことを
あなたは憶えているだろうか
「ねぇ、さっきから何見てるの?」
「…、ああ…、ぶどうが降ってくるのを見ているんだ。」
太陽を背景に、数万のぶどうが、ゆっくりと、ゆっくりと、地面に降り注いでいる。
「キラキラしてて ....
気がつくと私はどこか知らない日本という国で
知らない家族と知らない会社で
知らない名前を呼ばれて
知らない生活をおくっていました
混雑した電車のなかに放り込まれることに
いつのまにか慣れていた
つり革につかまっていると
さっきみた、階段を落ちていく男のことが
脳裏に浮かぶ
人ごみの中
彼はまだ
生きているだ ....
生きる事に真剣でいると
やがて、生きている事自体を忘れてしまう
真剣に生きる事は
重要だ
そう思ってる人は
なぜ
重要なんですか?
理由なんてないよ
理由がないけどそうして ....
会いたかったというのは
嘘でした
ごめんなさい
だれが消えていっても
もう
何にも感じなくなった
ただ
わたしは
ああ哀しいと感じることを
感じるようになった
ヒッグス粒子がみつかりそうだ
という話をみたのは
twitterで流れてくる
誰かのコメントだった
宇宙の謎が
驚きとともに
私たちの前に
現れるというのなら
ヒッ ....
今日もいつも通り
なにか新しいことがあるかって
そういってあたりをみまわしている
今日もいつも通り
ずっと泣いていたんだ
でも
涙なんてでるはずもなく
そうしていつものように
ただ ....
「どうしたの?」
「あのね」
「うん」
彼女の声はひときわ小さく、ゆっくりとこういった。
「死にたいの」
「…」
「…」
「…だって、君は…もうすぐ死ぬじゃな ....
日曜も19時まで寝ていた
途中 起きて出かけようとしたりしたのだが
布団の誘惑に勝てなかった
布団の中で
「生きているだけで幸せである」
という
手垢にまみれた言葉を
使ってみよう ....
あたし
ここにいたら
たぶん
だめになる
な ぜ
風 ふってくるんだ
いちどに
ちぎれて
さ
みんな
ここ に いては
だめ ?
だめなんだ
....
あたし
なんにもないから
みて
透明な
あ あ 透明な色が
みえるよ
ねぇ
どっかいこうか
ここから一歩でも
踏み出したらさ
うん
透明な
もっとよく見ないと
人生は死ぬか生きるかの
どっちかになってしまう
のっぺらぼう
の私です
デザインパターンにない
そう思って本をくりかえし
読んでみる
そうか
情報工学と物理学は
根底ではしっかりと
つながっていたのだ
私はこうして
モジュールを
理論物理の枠内で
....
あの人は病気だったから
あの人はウツ病だったから
そういうレッテルを貼られて
今日も誰かが死に
僕らはその誰かの死を
病気のせいにする。
ふわりと落ちてくる手紙を
僕は右手で受け取りました
引き出しをもう10年開けてない
その手紙を入れました
中身を見ずに入れました
A君
僕もなんで生きているのか
わからないんだ
なにかを失ったように
彷徨っているけど
本当は
最初から
何にもないんだ
A君
僕は誰かと話したい
そして誰 ....
ただ 言葉がないだけで
心の中にはいくつもの思いを抱えながら
砂浜には行けないから
一人 街を歩く
人波の中で
見失ってしまいそうな
人の波の中で
いつか僕にも出会えるだろうか
....
その日は突然やってきた
いつまでも続くのかと思っていた
君はいつも笑わないけれど
はじめて手をつないだ
僕は泣いたけれど
君はじっと僕を見ていた
いつか必ず別れはくる
二人が出会 ....
ロケットが突き刺さったあの丘は
今日も明日も照らされたまま
火星人の去った夜に
一人泣いているモニタの少女
差し伸べられた手は
もう何万年も前のこと
そんな時からディスプレイで一人
ロケ ....
空を飛ぶんだ
いつか ぼくは
花火のように
誰もが自分が生きることが
よくわからなくて
誰もが自分でない誰かが
大切で
そして誰もが
心に冷たいものが流れている
「いつだって歩き出せる。」
そう言って
....
世界が壊れて
拡散していく私たちはそれを
全身で受け止めた
放射能の雨
あの光の咲く園
大きく息を吸い
鮮烈に燃える火を盗み
走った
走った
恐れるものはなにもないし
明 ....
母さん
あなたより先に死ぬ事が親不孝でも
あなたの顔を見ながら
死ぬ事の幸福に比べたら
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
0.32sec.