燃えるものがない
燃やすものがない

燃えようとする心だけが
かろうじて生き残ろうとするとき
ぼくの指先はペンを握りしめる
ああ白紙には危険な文字が溢れている
白紙を汚そうとするとき
 ....
 一九八七年八月五日、暗い森を抜けでるとそこは水門だった。水門は二重の柵に囲まれていた。水門を見つめているうちに私は携えていたノートブックとペンを川に投げ捨てていた。呼吸が乱れ歩行に苦しさが増す。私は .... 夕暮れになると
ばくは星間に漂いはじめるのだった。

追いつめられてすきとおっていた
声なき声は銀河の構造
肉体を失って誘いを待つあなたは光の粒子
粒子は崩れぼくは光速で見えないあなたを通 ....
五十嵐 敬生(3)
タイトル カテゴリ Point 日付
燃えるものがない/燃やすものがない自由詩505/3/9 2:08
濡れる水門自由詩504/12/28 5:25
我がうちなる銀河を低空飛行する自由詩3004/12/16 21:55

Home
0.05sec.