彼女はあばずれの子
僕は納豆の子
という事にして竹森は歯
を、一本ずつ抜いていった。
まずは僕の歯を
それから彼女の歯を
植え替えては抜いて
抜いては刺し
刺し替えては押し込んで
は ....
あぁ 声を出せば 空に溶け
取り戻す術を 僕は知らない

芝生に寝転び 眠ろうが 嘆こうが
空の青が 濁る事はなく ついつい安心してしまう

大きな葉の表に そんな一遍の詩を 書き記してお ....
雨、いつも待っている、
雨、いつまでも人を殺せない、
雨、いつか風邪を引いた私の、
雨、手の届かない、ところが常に、痒い、
痒い、痒いんだ、前歯の裏あたりが、前頭葉の祖語が、
優しかった祖母 ....
 疲労の度合いは肉体と精神が切り離された距離の大きさによって規定される。積み重なった疲労によって内外の電気信号を結び付け認識を生み出す思考回路は切断され、苦悩すら出来なくなる。何も得ない、何も失わない .... 「あぁ、僕、僕ね。愛。愛を、信じてみよう、とか、考えてみたりするんだ。レストランの窓から漏れる灯りに照らされて、橙色の染み込んだ、木の幹を舐めてみたりする・・・・・・苦くて、甘い。見知らぬカップル、家 .... 太陽があらゆる方位に光線を放つ様を真似て
家中の家具を森に散在させていく

(僕らが親の不在を問わなくなったのはいつ頃からだろう

草がこれ以上伸びられないという高度を確かめる僕らは
木が ....
東京で
君とすれちがっても
きっと君だと
気づけない

きっともう
どこにもいない
鍵を失くしたらしい女の子
再び出会っても
再びあのホテルでも
体温でも

笑いが止まらないね ....
廊下を過ぎて行った
赤いスカート
大人になったら
セックスがしたいです
子供に戻れたら
ハグがしたいです
おにぎりが
握りたいです
いつのまに裸に
なっていたのだろうか
糸を張らな ....
銀色の糸に息を吹きかければ
アブラゼミの死骸の中から
大きな蜘蛛が這い出てきた
田んぼ特有の脚の長いやつ

名簿に名前を回収させにいく道の途中
生きのびた方のアブラゼミは 早くも
青空の ....
‘笑いだす雌鹿’

緑色の黒色。鴉から雉(キジ)の残骸。
黄金のヤカン。硬貨の飛び跳ねる秒針。
(びょうしん)よ。お前の病気をうつ
すなよ。(砂)る。(いぬ(電球には
嘘。    )))( ....
おとぎ話が我々を物語る番だ。一本の蝋燭の火の下、髪の毛を上から植え付ける晩だ。我々はつい昨日まで高校生だったようだ。ほんの2日前には母親の乳に夢中で吸いついていたようだ。言葉を憶えたのが本当にたった今 .... 穏やかな午後
宮殿の門柱に降り立った鳥は
自らの彫像と目を合わせた瞬間
彼に 青空の隷属権を奪われた事を悟った

鳥は知った
飛び立つ事も 飛び立たぬ事もまた
もはや 許されてはいないの ....
セメント
トマトを纏う
タウン
マウント
ビルボード
満月の痙攣

満月が痙攣している。さまざまな会社のさまざまな文庫本が
君の名前を模した海岸線。
私がzipをダウンロードしたばか ....
二つの影は風となり、二人を囲んで舞い踊り、
肌の匂いや、軽やかなステップで
踏み拉かれた花々から立ち昇る香りと混ざり合って、僕は、
虹が崩れる音を、初めて聞きました。

生い茂る木々は一様に ....
空から
炎の羽根が
撒き散らされ
地上は荒野に成り果て
雲は蒸発してしまった
大地の肺腑が開いた亀裂は
地核を刺し
噴き上げる熱気が
空と大地の狭間を押し広げていく

痩せこけたサ ....
公園のふざけた大理石像などは小鳥達に啄ばませておけ。大規模な淘汰が近づいている。バッタが千年樹を飛び越えていくぞ。モグラがマグマに沈み込んでいくぞ。酸性雨だ、傘などは無意味。金持ちどもの膨れっ腹の脂肪 .... 差出人の欄には
「海」としか書かれていなかった
指紋の上に指紋を重ねて
いつか返事を書くものだろうと
まだ躊躇わずに口づけ出来た水たまりの
波紋の上に波紋が重なり
触れてはいけない気がして ....
枯草が、湿り気を帯び、奪われた割れる音、
だけが取り残されたように、
平野で歌う、小鳥たちの嘴が、微かに、発泡して、

杖の、一振りで、凪いでいく、象は、
地平線に帰り、月の粉末は、その跡に ....
第三次世界大戦はもう
始まっていて
どんなポストもどうせ
あなたへと繋がっていて
みんな死ぬ
ことだけが明白な
今日もどこかで
勃起しがちのペニスは
狂った方位磁針と
四角い眩暈を補 ....
異国の空を飛翔する一匹の竜の軌道に同調して、その大樹の枝の一本は静かに幹から伸びていった。枝の数は竜の数。竜の数は異国の数。無知な子供が遊びでその大樹の枝の1本を折れば、一匹の竜が、人知れず、異国の荒 .... バイトも週二日で、この春休み、お前は勉強もせずに何をやっているのかって?あのね、笑わないでくれよ、僕はね、詩を、詩を書いているんだ。なんで僕は詩なんか書いてるのかな、大学も三年生になるのだから、詩なん .... 「ようやく」

女の子の目蓋はどこまでも  この丘に取り残されて馬と
落ちていく女の子の目蓋は  羊は交尾を始めるのだろう
どこまでも落ちていく2か  か乾いたパンの形の雲と乾
ら1が引かれ ....
様々な矛盾が、私の森で、死体を漁る夜。腿に切り傷を、CDに回転を。サイコロの目が開いては閉じて、0から6を行き来している。僕はウトウトしながら、君の名前を呼んだ。だからきっと、どこかのアパートで、肉体 .... 粉雪が
路地裏で密談をしかけては
欠けてゆき
書物の名前を尋ねる人
でした僕は
あの秋

黒髪の少女と
制服を着飾る術を知って
いつまでも
知りませんでした

「おはよう」で始 ....
春夏秋冬と指折れば余る
小指のか弱さと引き寄せ合ったのだろうか
団地の片隅の淡い木陰に埋もれながら
小鳥が一匹 翼を広げて死んでいた

この空に雲があったとしても
自らの質量にも気付かない ....
卓上に散らばる
コーヒーの空き缶に
薔薇を一輪ずつ挿していっても
傾いた地軸を
取り巻く空洞に代わり
充溢すべき季節など
ありませんでした

生きていると
友達を一人ずつ失くし
て ....
竹森(56)
タイトル カテゴリ Point 日付
にくしみ(要冷蔵)自由詩1*15/4/11 23:55
芝生自由詩315/3/1 22:05
窓の外自由詩115/3/1 21:35
接続詞が足りない。自由詩115/3/1 21:23
酩酊の夜自由詩115/2/26 1:19
森の詩自由詩315/2/26 0:59
眩暈自由詩115/2/15 21:09
不眠症自由詩215/2/15 21:07
とーこー自由詩515/2/15 21:04
雌鹿・連作自由詩115/2/14 14:26
ウサギの階段自由詩215/2/14 13:56
れいぞくのれいぞく自由詩115/2/12 0:02
パンティラタウン自由詩215/1/25 19:18
えいえんタウン自由詩315/1/25 18:36
えーえん自由詩2*15/1/25 1:02
淘汰自由詩215/1/23 3:23
水たまりに沈めた手紙自由詩215/1/13 0:46
Clock:自由詩515/1/12 2:22
いつまでも人を憎み続ける自由詩015/1/12 1:56
自由詩214/12/14 23:16
imaiti自由詩1+14/12/13 18:26
Love Letter自由詩414/12/13 17:56
安楽死自由詩314/11/23 18:05
栞に自由詩514/11/18 22:53
自由詩314/11/18 22:51
薔薇の夢見のために自由詩514/11/18 22:36

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