殺しても
消えること無い
重ねた罪は
月の鏡に映されて
氷の倫理が胸を刺す
私は堅く
くちびるを結ぶ
囁いた言葉も
刹那の激しさも
夜ごと
....
アナタが私を蝕す
私がアナタを食す
私はトロケル...チーズのように
でも、アナタの嫌いなものはチーズ
私は、冷めてカタクナル
「明日、注文していたものが届くの」と
少女が嬉しそうに笑って言う
何を? 私は訊く
すると
少女は真顔で黙り込む
果たせなかった君との約束が
ちゅうぶらりんのまま
泣きたくなったら
どうしよう
くつのかかとが
すりへってしまっても
よかったんだ。
ほぅいとよべば こぅいとかえる
こっちばよれさ と 川のおと
あずきとごぅか〜 ひととって食おぅか〜
アッ しゃか しゃか
アッ しゃこ しゃこ
アッ もしゃ むしゃ ....
朝、ファミレスまでの道はしめしめと暑く、晴れていた。
僕らは外を見ている。窓際の椅子で。すると雨が降りだした。
外の並んだ植木に雨粒が跳ねて揺れている。
風が吹いて人の傘の揺れる。
....
●不眠羊
眠れぬ羊は何を数えるの?
「アンドロイドが1体、アンドロイドが2体…」
あまりに悲惨で眠るどころではありません
●三月うさぎ
三月うさぎが五月姫にふられて
年中四 ....
ととととと、かかかかか
襖隔てた 風の夜
目が冴えるような声がする
暗闇でも
薄く天井が見える
ねずみのおしっこの染み
眺めながら
ととととと、かかかかか
ねえ そっちでな ....
わたしは窓から身をのりだして
身投げのような夕陽を見ていた
消える 消える と小さな声が
両手をあげて泣き顔で
通り過ぎる祭を追った
わたしは高すぎて
わたし ....
頬から頬へ
まなじりからまなじりへ
打ち寄せる震えを
降りおりる応えを
音は見ていた
けして くちびるには訪れないものを
音は見ていた
ひとり 見ていた
僕は、いつものように、
かのん、と救急車に乗っていた。
かのん、は三つで
救急車はキライで
でも、救急車のおじさんはヤサシイ、
って言う。
透明な酸素吸入マスクのゴムがきつくて
イヤイヤ ....
もやもや 消化不良
だから
ゲロする
私は マヌケ
脳タリン
どうも 思考の双眼鏡は
内側に傾く癖だ
いかんな
うん
わかってる
そんなことは 繕ってもボロが出 ....
レシートに
渋谷が計上されている
カフェラテより安い
となりの女は
ハナ金を買った
どれもこれも
安いものだ
僕は
片手で揉みくちゃ
燃えないゴミへ
ダンク。
レシー ....
傷ついてわかる
コレがわたしだ
じんじん痛む胸元や膝小僧が
酷く具体的に
わたしの在り処を決定づける
その痛みさえ一心に舐める
あなたのツムジを見下ろす
心ここに有らずとはよく言ったもの ....
誰も遊んでくれない。
どこからも電話が来ない。
テレビは映らない。
ラジオも聞こえない。
表に出ても誰もいない。
車さえほとんど走ってない。
翌朝が恐い。
日曜の深夜。
人種差別の本質は
肌の色を忌み嫌うことではない
人として扱うこと
それ自体を止める行為である
*
タスマニアン・アボリジニー
最後のひとりは女性だった
入植 ....
いつの日かの憧れであった
本郷で道に迷った
しめしめと にたり顔で
坂道
のぼるとお稲荷さん
帰りたい
帰れない
僕の場所でない場所に ....
−計測−
重さではなく
距離を測りたい
大きさではなく
熱さを測りたい
姿ではなく
真意を測りたい
−引力−
ひかれあうのではなくひきあうの ....
暑かった日の夕方
靄々の雲に
溶けだしているような
太陽の色
見詰めるこころも
染められていく
溶けかかったアイスクリームみたい
今の生き方なんて
....
風邪引いて
喉が痛いくらいの咳で
ふらふらしながら
煙草吸って
酒飲んで
関節も痛いや
みしりって音するや
壊れそうで
壊れないもんだな
けっこう丈夫にできてるもんだな
....
{ルビ小女子=こなご}が 土肥へ行こうと言う
わたくし 線路上で手と足がちぎれて
向こうへ行きますけど
あなたは その先を電車で走ってくれますか
めざせ城ケ崎
旅の味は
裏 ....
1
ビデオテープの町には
あの頃のままの
恋人がいて
老人は
画面に張り付き
色の雨粒を見ている
2
空と地面に一本の線が伸びる
その端っこを
紙コップにつなげて
い ....
君の事、案外本気だったみたい
あの言葉のせいで
僕は心臓破裂一歩手前さ
涙はさすがにでないけど
顔を覆いたくなったのは事実
今すぐ君の前から消えてしまいたいけれど
それすらもできない中途半 ....
まず境界線を一本。
こちらが海、こちらが陸だ。
陸のもう少し向こうに熱帯雨林を置こう。
太陽は海の上だ。
ステップ。
馨しい汗をかいて君が笑う。
ステップ。
海より少しはなれた砂浜 ....
ああ
なんだろな
これ
電子レンジかな
グワワーて
風
ふいてるよ
じつは
すこしだけ
(笑うな)
すこしだけ
あのこに似ていて
夜 ....
この世界のどこかに
わたしにならなかったわたしがいて
やはり ひとりで歩いているなら
おそらく わたしは
声をかけることができないので
せめて すぐ前を歩いてゆく
少しで ....
■川村 透 [22:35:20]
Spoken Words
恋もポップに見えて来た。ジャジィでダルなWord
やわらかく気のふれたこの世界
風がひかりに変わるまで。
片手に知識をかかえて ....
気付いているのだ 彼女の存在に
気付いているのだ その立ち位置の示すところに
自分でも分かっている 迷っていることに
自分でも分かっている 答えが出ていることに
友としか見てはおらず ....
こんな所に 何しに来たの?
鏡から目をそらせた
私の顔をのぞくのは
無口なものだけで いい
心が動かないから
目の前にあるものだけ
上から下に 右から左に ....
雨に煙る夕暮れは
ネオンを水鏡に映した街を
どこまでもあてなく
走る車窓から見るのがいい
今日は
あなたの車で連れて行ってほしい
少し疲れたから
無邪気にはな ....
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【未詩・独白】いまだ詩ならざるもの あるいは独白
作者みずからが未完成であることを認めた詩作品たち
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