あきらめた
朝みたく
せいせいするひどくしずかな恋
どこか
手放せないでいた
さみしさみたく
すこしずつ千切られていく あしたのかたち
ほんとうは、
なんて
言いかけ ....
薄紫は
桃色になる前の
儚い空の色
とてもいいものを見た気がする
明け方の空に
細い
爪の先のような月が光っていた
すぐ傍に
負けない光の星がよりそって
心中するよう
....
終わってしまった音楽が
いつもいつも
後ろから ついてきます
楽しい音楽も
哀しい音楽も
もう
終わってしまったのですが
私、詩を整理したの
これは、お知らせなの
お知らせなのに詩なの
とっても個人的なお知らせだもの
どこに書いたらいいか分からないもの
どうでもいいことかもしれないもの
....
河原で
堤防のコンクリート、の染み
見ている、あおいジャンパーの抜け殻が光のなかで
かんじられる
ふにゃりと
弱い地を
弱い膝にて踏みかたむく
影
すぐに通り抜けられるこの ....
っていうか、
っていうか、
毛布をいっぱい持ってきて
うずくまる
息ができないくらいに
一体なんだ、何なんだ、これは
タバコの煙
頭の中は
オレンジ色だ
じっと見る
見つづ ....
片方の手のひとさし指に
目に見えない傷がついて
治っても治っても治らない日々にも
わたしは言葉を書きつづけている
くりかえす傷と傷のなかで
わたしは傷つけ傷ついてゆく
....
コロンビアのジャケットに
エデイーヴァウアーのTシュアツ着て通勤している
ちなみにみかばんはモンベルだった
山男じゃそこ ....
明日が来るのが速いからと
アイロンを温めはじめてから
2時間余り経ってしまった
白い面の向う側へ
境界は解けて
霧のヴェールで朧げな世界に
誰かを探しに行っていた
私は
中 ....
花はよく咲いたが
実をなさなかった
わたしの部屋には
白磁があるが
それには違う
実を山としよう
....
約束されたことは、なかった
ただ一度も、なかった
噛み合わない歯車が磨耗を呼び
嬉々として
それを食い潰した
約束されたことは、なかった
約束されたことは、なかった
なだ ....
いくつもの雫が
髪の毛にぶらさがる
忘れてるのか 思い出せないのか
じれったい重み
麻薬のように
ピッシリと整えられたシーツは
刺激し続ける
ストッキングを脱いで
....
行ったことない街の駅ちかく
集まったひとびとのあたまの、上には
なんだかほわほわした空気がある気がして
ずっと見てた
電車はすこしだけ違う世界を連れてきて
早まる夜に
とてもとても、ていく ....
俺を押しこめようとするな 俺を狭くするな
俺は到着したばかりの華麗なオタクちゃんだ グルグルパンチだ
昨日より少し大人しい犬の頭を撫でているのだ
こら そこのお前 おれを押し込めようとするな ....
駅までの道を歩く
歩く
足の裏
からだを動かすと汗ばむくらいの陽気になるでしょうそのなかで
あたたかな陽射しをいっぱいに浴びて
まぶたが少し、ひらひら
眠っているような感覚が続いている
....
ポンポンポン ポンポンポン
焼玉機関の小型漁船が
港をでてゆく
蒼い空だ
ポンポンポンポンポンポン
まるでピクニックのよう ....
朝の買い物は忙しい
タバコが切れた 我慢しようと思ったが
駄目だった バイクで行くことにした
トレーナーではちょと寒い
防水着を着てゆくことにした
....
春風の中
タンポポの穂に揺られながら 蟻は
どこまでゆくのだろう
軽いお荷物背負って タンポポはどこまで
吹かれて行くのだろう 冒険家だよ蟻くん
....
人にとって、一番悲しいことは
動けないことだと思う
動くっていうのは身体だけじゃなくて
思うことだってそう
何かが出来ないことは、とても悲しい
出来なかったことも
出来なくなってしまったこ ....
ハチドリが
美しい羽をホバリングさせて喉を潤しているのは
花の蜜だ
ハチドリが
美しい羽をホバリングさせて喉を潤しているのは
....
弱弱しい鳥が
藪のなかに消えていった
そこにはどんな病院があるのだろう
藪はしずかだ
2001・11・8
不義などと知りつつ
男を掏るほど
浅はかでない
こちら側あちら側
大切なものはちゃんと
箱に入れて護る
敢えて謂わない
互いに同じく
腐敗してゆくと知っている
鉄の竜に乗 ....
僕たちが独りよがりだと信じて疑わないものは
多くの場合季節の風にさらされている
目や鼻や口
優しくしないでください、と懇願する未亡人の喪服に
しめやかな線香の香りがつく頃になると
....
映眉 四囲で衣 好い画婦侍
絵置 相峙 影景
選る 笑 恵奴
王妃急ある 得す茶湯
舞入蛇振る 絵供す我 舌賭
初日 発批 間群 破贔
挨喜病ん 新求 枚 絵 微視
冬晴れの日の夕暮れは
裾が桃色の霞がかっていて
焚き火の白い煙低くなびいて
それは今日が穏やかだったことを
私に教えている
白い犬は躊躇を止め
黒い目を真んまるくして
きょとんと首を ....
でも
自分が何を楽しいと感じるか知らないと
まわりのみんなを楽しませることはできないの
本当に純粋にありのままが表出できたなら、
それはとても素晴しく、すごいものではないのだろうか。
本当に純粋にありのままが表出できていない現実、の空白を補うために
技術が存在するのではないか。 ....
傷つけてきたものは何だった
知るのが怖くて触れもせず
通り過ぎた
傷つける気はなかったから
何も言わずに
風になろうとした
汚名はいつまでも
挽回されることはなく
夕日は紅く紅く沈 ....
ちこそしいはき くにまのりもみらせ たすと かなひ てさんつ
くちせせん くちせせん にゃも くちせせん
に そちみ とにみき もん ちこそ ぬ
子猫の小ささが懐かしかった
この小さなものの愛が懐かしくて
言葉のない温もりが欲しくて
お金を出してでも手に入れたい
人間の愛なんて
なんだか疲れる
他人が密かに語る
....
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【未詩・独白】いまだ詩ならざるもの あるいは独白
作者みずからが未完成であることを認めた詩作品たち
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