僕の家には絵の具がない
だから
絵を描きたくなったら
煙草の灰を水でとかす
その色は黒ではなく
少し茶色がかっていて
乾くほどに色を変え
ほのかな光沢をおびてゆく
筆を使わ ....
赤い緋のようなマントをつけて
出て行った
カルメン
あの熱い体でどこまで踊れるのだろう
熱を図りもしないで
カルメンの踊りが ....
絵を描くのが好きな姉でした
葱の絵を描いていました
うずくまる猫のように
ときどき鰹節も描きました
弟と仲が良くて
いろいろな物を交換していました
いろいろな物の中には
巷にある ....
青のキリンが
長い首を伸ばして
木の葉を食べている
あおのキリンはいきのこるために
首を進化させてきた
キリンはたったままねむるか
....
115時 @ハト通信
ほんにかいてあるとおり
クッキーをやいた
すごく
おいしかった
できたてのシチューは、
狂気なので
すぐに食べてはいけません。
口の中に入れたら、
粘膜がただれて
やけどします。
急かされて
すぐに食べなければいけないと
演技する。
....
おーい 船乗りさん
船乗りさんよ
ひょっこりひょうたん島
見てたかい
船乗りさんよ
ひょっこりひょうたん島
乗ってたかい
オーバークラフトだった ....
−前略−
おぎゃーおぎゃーおぎゃー
・・・嗚呼、生まれた。第一児女の子だ。
出生届けを出せばお金がもらえる。
名前を決めて出生届けを出せば、今日をしのぐことができる。
今日を生き延びれる。
....
駅は谷になっていて
陽射しが差し込まないで寒い
何を考えるのでもなく
電車を待っている
やがて電車はうなぎになってあらわれる
だれも驚くやつはいない
....
そういえばもうすぐクリスマス
クリスマスといえば二千年前
イエス様がお生まれになった日
そんで彼は街中ひきずりまわされ
槍で突き刺され殺されちゃったんだ
その日からいやずっと前から
人 ....
敷き詰められた山茶花の宿
女子大生は襟巻きにうもれ
女子高生のようなミニスカート
はいない それにしても
女子高生は 寒くないのだろうか
ホカロン ....
ほんじつは晴天である
晴天がいい
バスを待つにしも
晴天がいい
気もちも晴れ晴れする
いまは冬至まで最もよるがながい
体調を崩しているので
横になっていることが多いが
それでも夜は ....
生きた恋の詩を書けなくなった貴方は
いまは
何を温めている
嘗て
こころの底から絞り出た声は
擦れながら響いて
響いて
私の胸までも届いた
呟く ....
悲劇だよ 何もかもさ
君も 僕も あなたも
この世の中は
ほんの少しの愛と
ほんの少しの優しさしかないんだ
これは悲劇だよ
きっと
でも
悲劇を悲劇で演じたんじゃ
芸 ....
季節をさがして
日毎景色を眺めている
そして偶然見つけたのが
北風に揺れるコスモス
置いてきぼりになっちゃって
少しかわいそうだけど
あなたとても目立ってますよ
....
マニック ストリート プリチャーズ
( オーディオテクニカ 7200円のイヤホーンで
聴いている
ギンギンしている
きょうの夕食はビーフカレーだそうだ
....
(樹木が立っている
雪原の丘にだ
樹木は耐えている
風にだ
樹木は耐えている
雨にだ
樹木は耐えている
雪にだ
青空にも
雨降り ....
ウエストが緩くて
腿がキツイ
パンパンだ
パンパン
パンダが見ていた
しりもちついた
つくづく
ジーンズは似合わないと考える
裾切ってください
油断すると
ますます足が ....
ようようくりかえすことばを
きみにいえるわけがなく
しらぬまにきれたひふが
ゆっくりとすなにしずんでゆくので
「ゆーとぴあ」とぼくがいったが
きみにいえるわけがなく
た ....
私は母に背負われながら
用水路の道をあるいていた
前方から突然
戦闘機が急降下してきた
母は伏せた
私を庇って
糸を縫合するように
弾 ....
今日、両親から荷物が届いた
シャケは辛塩で、焼くと真っ白になる
タラコは無着色で、見た目はマズそう
これら北海名物を口に運びながら
函館山に打ち寄せる
海峡の早潮が岩に砕けた白濁の泡 ....
涙ペイント
のっそり起き上がる
計算ずくの
つまずき
彼の最愛の人へ
空が
遠すぎる
ウサギをシルクハットから
取り出し
月にささげる
さぁ、受け取れ、繋ぐのだ
ジャンプなど ....
からみあう唇の
なじるように
押し込めてしまいたい、それ
ぼくの歩いてきた日々のワガママのクルミ
こんなことを続けて
気持ちいい
後には
何も進まない
つながりを確かに
したい
....
太陽の光りを吸って
干された布団は気持ちがいい
ぬくぬくしている
ぽかぽかしていいる
ご飯を食べると眠くなる日々
午後はかなりきついのだ
睡眠薬で2時間ほどしか眠れないので ....
ピカデリー・サーカスで映画をみた
フランツザッパの「ONE HUANDRED
MOTELS」だ
館内はポプコーンとコーラで食べたり
飲んだりの大騒ぎだった 誰が真 ....
首筋に蚯蚓腫
何時の間に
引っ掻いた痕
来週の金曜には
あの人に逢うっていうのに
尻に痣もある
せめて
荒れた手は綺麗にしていかなくちゃ
指輪は
もう永いこと嵌めていませ ....
お風呂に
かおをつけて
片方に
おぼれてる
息する
二時間
座ってるだけで
いいんだよ
137時 @ハト通信
ただひたすら
ひとつのことばとむきあって
なんどもかきなおして
それでもまだ
かきなおす
あともうすこし
すぐそこに ....
僕はもう危篤 長くない
さよならだぜ この世とも
ベイベー グッバイさ
誰か僕を看取ってくれる人達に囲まれて
そんな奴等に囲まれて
僕は こうするのさ
「う!ううーーーー!!」 パ ....
1
今日母さんが入院する
手術するそうだ
首の春夏が神経に当たって
手が動かなくなってしまったから
腰の秋冬を削って切り取って持ってきて
首の春夏と入れ替えるのだそうだ
2
弟は今 ....
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【未詩・独白】いまだ詩ならざるもの あるいは独白
作者みずからが未完成であることを認めた詩作品たち
このカテゴリの作品には以前は批評を禁止していました。今後もなるべく批評は遠慮くださいますようお願いいたします。
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