その手に何を掴もうか。
君は、何も考えずに
唯、手のひらを優しく握る。
ふわり ふわり
君の手から零れ落ちる幸せのカケラを僕にも少しくれる。
君は、何も考えずに
唯、僕の指先を優し ....
154時 @ハト通信
まっくらなやみ
みみをすませても
きこえない
なにもきこえない
ときどき
まぶしいひかりが
とおりすぎていくけれど
....
あと1ヶ月もすれば
月が地面に落ちてくるでしょう
というニュースを見たら
どこに逃げれば良いのかしらん?
多分
地球無くなっちゃうのよね
そうだね
その通りだね
じゃあこの際
....
ミシンがあれば
何枚もの布を繋げる
ただそのような作業を
無心に延々続けていたい
すきな色の糸を買おう
下糸を巻こう
すすめすすめ
布地の野原
かつて
好んで ....
そんなに 何もかも
混ぜられません
表象 と 現実
死 と 骨
生 と 身体
想い と 言葉
もう 眠ります
僕は唐突に飽きてしまった
恋の切なさ
生活の断片
死の深遠
生の歓喜
家族の穏やかさ
若者の激しさ
社会の矛盾
個人の孤独に
無駄に難解にしていたり
や ....
今日も倒れずに済んだ
いや
済んだんだ
私の毎日は危うい
いつ不意に背中を押されるか
足元をすくわれるか
{ルビ貶=おとし}められるか
怯えている暇もないのだけれど
....
※ある少年
紙飛行機作りに熱中し
記録はとうとう高度1万メートルの大台です
※ある犬
犬は棒に当たると聞き
小便がてらに予め電信柱を折りました
※あるテレヴィジョン ....
雪がふる
アンテナをしならせて
雪がふる
裸になった木々が
山の奥くまでみせてくれる
雪は降る
しずかにふる
木綿のハンカチも雪に埋もれた
温まって ....
(音を落とし {注いい枝ぶりの箱を手に持つ=拙環境ではnepiaの400枚})
美意識は差別に依ります
隔絶の中にこそ華はひらくのです
ああもしもあの暗くぬめった海が私の高台にまで押し寄 ....
嘲るならあしたにして
いま気分がのらないから
ずきずきする虫歯の穴
鬱陶しいバルクメール
うんざりする哲学バカ
みんな消してさっぱりして
きれいな空むなしい空
そうできたらなんでもする
....
機械に変わり果てた
冷たく硬い手足
なくした血の臭いを
求めて這い続ける
わたしはヒトでしょうか
あなたはヒトでしょうか
紅茶を淹れてみます
ヘドロを吐いてみます
すっきりしないままに ....
星を数え歩けば
南にほらカラス座
大都会の空では
道しるべにならない
小さすぎる星たち
六と四のリズムは
かるくかるくはかなく
星屑よりちいさく
きらきらきらさらりと
流れて去るうた ....
これは これでいい
あれも まずまず いいだろう
それは まあまあ かまわない
そちらは そんなもんだろう
あちらは きびしくなってきた
こっちは これでは ちと まずい ....
人生なんてくだらねぇ
とかほざいてみたところで
それに振りまわされてる俗物の俺がいるだけで
くだらねぇと叫ぶだけで満足しちまってる夕焼け空の下なんだな
なんていうか、朝日に ....
背びれを見たのに違いなかったので
僕はそれを金魚と呼んだ
地平線を泳ぐ金魚
陽が沈む前に果てに辿り着き
燃えましたので
太陽は懲役一晩の間眠り
その間は世界を月が照らした
骨にな ....
白人の女と黒人の女が2トップを組んで
ひとつのマイクを奪い合っている
背の低い白人女が爪先をピンと伸ばし
背の高い黒人女は中腰姿勢をとっている
マイク宙ぶらりんマイク宙ぶらりん
ズレる ....
神という存在が、虚像であるとするならば。
世界規模に存在する確かな「祈り」は、誰に届くのだろう。
いや、神という存在は、虚像だからこそ、生きているのであり、
実像として、存在できてい ....
153時 @ハト通信
あさおきると
へやいちめんに
しろいこなつぶがふりつもっていました
てっていてきにはきあつめ
それでもとりきれないぶんは ....
不器用に煙草を齧って、思う、誰か。
こんな夜中に、行き交うタクシー。
一歩歩けば書いて、また一歩歩けば書いて
ちっとも進まない。
書くことばっかり考えてて
あたしはただの口煩い女だよ。
....
一体どうしちゃったの
なーんて言わないでくれ
俺が車を洗ってるのがそんなに不自然か
別に何でもねーよ
たまにはきれいにしたくなった
きれいな車にのりたくなった
何でもないことだ
それがお ....
よごれっちまったかなしみなんて
そんなもんまだ書くつもりかい
でっちあげなよでたらめ書けよ
あんたはあんたを信じなさいよ
それができなきゃあたしは知らん
勝手にやんな好きに嘆きな
あたしゃ ....
仰向けば重たげに垂れる舌
首に添い肩に寄る手と脚と
なまぐさい銀色の銃弾と
夢でしか抱き得ない赤ん坊
空のいろ雨のいろ土のいろ
変えられず消せもせず創り得ず
肉体の放電を止めぬまま
楔打 ....
コーヒーのカップに浮いた
泡よりももっと無意味に
絞り出す絵の具のチューブ
盲目のミミズの闇に
こぼれちるルミノールの青
洗っても洗ってもなお
ひかりちるルミノールの青
舐めとればほのか ....
薄暗い昼間に
こちらの部屋から
あちらの部屋に行って
特に大切でないものを
持ってきて
特に大切でないことを
やっている
闇のふたを開いて
いってしまったのだから
どこかで
光のふたも
開けられていて いい
さがしてみよう
光が流れ
かたちを描く
笑みと涙の上にある
やわらかなものに隠れたかたち
不思議と不機嫌に隠れたかたち
見えない花束
ふわりと触れ
すべてやわらかなものたち ....
営みや虹や偽りが
ひとつのつららになってゆく
あたたかく ゆがむ 手のひら つらら
したたる つめたく かがやく つらら
見つめるひとの目のなかの
自分自身を光に映し ....
二週間の予定で出かけた放浪の旅は
積み重なった道々をただ点々と歩くだけで中盤を迎えた
手に持った森博嗣の難解なミステリーは
カバーのほころびと共にすでに読み終わった
流れるよう ....
152時 @ハト通信
あけてもあけても
はこのなかには
また
ひとまわりちいさな
はこが
はいっている
ちいさくなっていく
どんどんちい ....
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【未詩・独白】いまだ詩ならざるもの あるいは独白
作者みずからが未完成であることを認めた詩作品たち
このカテゴリの作品には以前は批評を禁止していました。今後もなるべく批評は遠慮くださいますようお願いいたします。
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