最近ずっと夕焼けを見てない
柔らかな雨が頭に響いて痛い
稲光を何だか遠くの星の出来事のように聞いていた
知識の詰まった紙の束は
三枚の銀貨と交換された
片手におさまる一個の世 ....
くれないの
想いはつのり 風まかせ
今日も指先 キーに乗せ
液晶画面の君は微笑む
くれないの風 海渡る風
とことん凹めと言われなくてもとことん今凹んでるジャン。
2人は、一生懸命会話している。
内容は成立していないけど・・・ただただ・・・とことんとんとこ。
太鼓の音が鳴り響いている。
....
深夜にテレビのスイッチをいれた。
テレビは番組を映し出した。
「どうだ?」 テレビがきいた。
「べつに」 僕はこたえた。
番組の中で観客が笑い声をあげた。
「笑わないのか?」 ....
生ぬるい屋根裏にあがると何かのぬけ殻がそこにある。
僕が入れそうなくらいにそれは大きい。
「入ってもかまわんのだよ」とぬけ殻は言う。
僕は少し考える。
やはりそれは間違ったことだ、と思い遠 ....
使用法
1.側頭部の耳部の穴に金具をはめこんで
ぜんまいをいっぱいまで巻きます。
2.胸部の扉を開けて、歯車に油をさします。
※足りないと錆びますので、少し多めにさしてください。
....
泣いているのは誰? 泣いているのは私。
でも、自分の言葉で癒されているような気がする。
こうして筆をとっている間はダイジョウブ。
泣いているのは誰? 泣いているのは君 ....
日曜日の学校は
とてもおおきな浮力を持って
ひとりきりのっかった私を
寂しい匂いのする空へ
浮上をはじめた
陽のあたる坂道で
ふと立ち止まる私を
だれも見てはいない。
木々のさやぐ音だけを
聞いている。
此処にはなにもないけれど
ゆらゆらと揺られて
生きてるんだと思った。
ゆるい風が ....
赤毛のアンが
最上段を占拠する
姉の本棚
なんか短歌じみた書き出しだねと
老母が笑う
子供の頃
映画女優のようにその名を
アンの名を親しげに聞かされていたから
実在の人物の ....
Tくんと喧嘩した日の夜
お風呂に入ってやるちくしょうっ
とパンツの引き出しを開けたら
白雪姫みたいに横になって
女神さまが入ってらっしゃった
女神さまはあたしの腰くらいの引き ....
春は きえた
ゆうだちの匂いがやわらかなあわになり
すこしずつ
あたしのつまさきと
乾きかけたしゃつに へばりついて
いもうとのうたうはなうた
おとなりからひびく いたりあ ....
新しい恋人は豪雨とともにあらわれる
すでに窓のそばを特等席にしている
遠くで雷鳴が響くたびに喉をセクシーに鳴らす
僕はカンバスに向かって筆をかまえている
喉が鳴るたびに手が振るえカンバスが ....
「パチンコ」 とネコは言った
「きみの名前?」
「いや、ただの『パチンコ』という名前だ」
自動車が通る
どんなにひとりぼっちでも
自動車はいつも僕の側を通るんだ
「パチンコ っ ....
閉店した金物屋の横の路地
その腕には重過ぎるであろう袋を抱える少女
− きみのなまえは
これはこわれたゆみよ
− きみのなまえは
これはわたしがとめてしまったじかんなの
....
一人で生きてるヤツなんてありえないね
どんな人間も他者が居る想定で生きているんだ
たった一人で生きるなんて幻想だよ
どんなに社会から離脱してるように見えても、それも含めての社会だから
電車 ....
酒よりも
煙草を吸うために働いて
止めの一服よりも
眠りの誘惑に身をゆだねても惜しくない
けれど
めいっぱい働いた後に
その三つが待っていれば天国だ
地獄も極楽も
金と暇しだい ....
淋しい海岸には古びた洋館が建っていて
僕たちはそこでひと夏を過ごした
きみは髪の長い とてもきれいな女の子だったね
/だけど思い出せるのは 逆光に浮かぶはかなげなシルエットと
今ではもう時代 ....
夜の海原に跳ねる魚
鳥になりたがる
苦悶するように体をくねらせて過ごす日々から
羽ばたけ
魚は弱いものほどたくさんの卵を産む
弱い種である自分の子達の多くが生きられない ....
改造拳銃
は
鑑賞用の模型銃を
実弾を発射できるように
強度を高め改造してある
いってみればプロになれない
日曜日の
素人選手のようでもあり
平日の
実戦に耐えるかどうか
....
不自由なりの自由を不自由というひとは
はやく
不自由になればいいとおもう
無責任なりの責任を無責任というひとは
逃げ出して
帰ってこなければいいとおもう
どうせひととして
為せ ....
僕はフランケンシュタイン博士のように
モンスターに息の根を止められることはない
それはアトムが僕を育ててくれたから
僕は僕のクローンとチェスを指すのが好き
一昨日彼が僕の方がクローンなんだ ....
エリンギとはなにか
考証してみた
いや
考証しようと考えた
名前の
瞬発力からは
超能力のある
伝説の占い師の名前であろうと考えた
古来、占い師は
男である場合が多い ....
きれいに別れたりすると
あとで尾を引いて苦しいなんて
そんなこと
もっと早くに教えてよ
そうしたら
最後の夜
あんなに強がることなく
あの人の胸にすがって
どこまでもぶざまに泣いた ....
「心霊写真持ってるって? 見せろ見せろ」
「これだよ」
「高校の集合写真か。で、霊はどこなんだよ」
「これが俺だ」
「若いなーお前。それより霊はどこだっつーの」
「これ、一人で写したんだ…」 ....
人の前に出ない
自分を棚に上げない
私のいけないところなのだろう
落度があるとすれば
忘れているだけ
そんな
罪のないことを
私にも悪いところがある
ごめんなさい
あ ....
「おお、神様、いったい何故、誰がこんなことを!」
「お前が犯人だ」
「ど、どうしてそんなことを。何を言っているのかさっぱり…」
「まだお前しかいないんだよ、アダム」
....
親になるための国家試験に20年落ち続けている
資格がないので「できちゃった息子」は
国の管理のもと今年、成人を迎えた
その息子が昨日、強盗殺人を犯し銃撃戦の末に死亡した
この国はまだ
「 ....
私は1つを歩きます。人が全くいないと言ってください。
荒廃した草地。
彼らは、ギターを弾いて、しばしばダンス花を植えました。
その部族は来ました。
光り輝きます。(信号は垂れます。)ワ ....
何のためでもない
わたしは
休みの日の布団によこたわるために働いているのだった
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【未詩・独白】いまだ詩ならざるもの あるいは独白
作者みずからが未完成であることを認めた詩作品たち
このカテゴリの作品には以前は批評を禁止していました。今後もなるべく批評は遠慮くださいますようお願いいたします。
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