ぼくがむかし見た、
ユリの花。
もし風のリボンが、
覚めない夢ならば、
きっと明日には消えてしまうでしょう、
魂に関する一切の記録、
涙に関する一切の記憶、
風に揺れる
一輪のユリを残 ....
五月のある晴れた日
思いつきでスウィッチに触れた
何もかもが滑り出し
ある部屋に私は辿り着いた
6月のやっと訪れた静かな夜
私は揺れる影に気が付いた
いつの間に ....
夢って何なんだろうと思うときもあったんです。
掴んでしまうとあっけなくて、掴めないともどかしくて・・・
今の自分を誰が想像出来たんだろう?僕には多分無理だったと思います。
だって、幼いこ ....
緑の瞳
銀の髪
あなたは誰とくりかえす
あなたの金のほころびを
激しく雨が降ったあと
川の流れが増すときに
面妖達は遊びはじめる
水草と樹と両岸を
ひと筆につないだふちどりが
そのまま激しく動き出すとき
じっと見つめすぎてはいけな ....
まともな人たちが
まともなことをやり
まともなままでいるのを見ると
ああ この人たちは
まともでない人たちを
滅ぼそうとしているのだなと
恐くて恐くてたまらなくなりま ....
夜、歩道橋の上。
缶コーヒーで、煙草を4本吸う。
そんな処では詩が生まれない。知っている。
実際に、詩は生まれなかった。いい場所だ。
夜は、昼間よりも、詩が溢れている気がする。
例えば、近所 ....
男 ここにイチゴが3つのったケーキがあります
女 どのお店の?
男 無視。ケーキはひとつ、道具はフォークの他にはナイフが一本
女 コーヒーか紅茶はつかないの?
男 無視。さて二人で喧嘩しないで ....
太陽がまわってる。
添い寝していたんだ。
歌っている君がいたんだ。
「バイ・バイって言ってよ。バイ・バイって言ってよん。」
僕は思った、覚えておかなくちゃ。
君の顔をコラージュして、悲しそう ....
青いバナナ
きれいな青い
バナナ
三日月が
青だったら
見えないな
青いバナナ
緑のバナナ
黄色いバナナ
橙バナナ
赤いバナナ..
バナナ虹色
染めたいな
甘 ....
女として
敗北者です
いったい
何に負けたのだろう
それすら
わからないほど
思考が働きません
睡眠中毒者だからでしょうか
前に出ることは
好みませんが
おはじきの ....
結局は臆病者だと笑うでしょうか。
私の思考は前を向きません。
臓腑の奥で腐ってゆく 吐き出されなかったままの
分身が気になって仕方がないのです。
其を捨てて 新たな言葉を探しに ....
十月
忘れられない人がいる やわらかな白いカーディガンをきて 水辺のそばに佇んでいた人 手をふりやさしくぼくに微笑んでくれた あかるい霧のような雨が降っていた
ぼくは何気ないそぶりで 自然 ....
曇り空に似合いの栗の花
白濁の匂い
蒸せる空気に重く混ざり咽る
萌えあがる緑にそそぐ霧雨は
「熱帯雨林」という言葉を浮ばせて
栗の花
呼吸困難
緑のトンネル
国道4号線
....
ときには
紅い紅い林檎を買いたくなる
紅い林檎
磨いて磨いてあざやかに紅
ときには
紅い紅い林檎に歯をたてて
鬼のようにガツガツと食らいたい
般若の顔でガツガツと
人肉 ....
庭先にバイクの部品
雨に遊ばれて
貝が話す声を聴く
雲はただ
自在さに気づかず
恵む心が溢れて
太陽を説く
転がる部品が
小さな光を生むことをやめ
ただ風が吹けばいいと
雫 ....
暑苦しくて、雨の音が
夜がぼやけた夜に
私を連れて行く。
とろりと濃密な空気。
重ねゆく日々に
適応して
今は今を愛して
一つの夢に、魘される。
咲いた花が
その後どこに行く ....
もっとたくさん詩を書こう
君は
あきれ顔で言うだろう
まだ
書いてたりするんだね
って
詩を
書くことくらいしか
やることないしさ
君がいないと
絶対に
そう答えるた ....
母は
私の知る限りいつも
母の顔であった
私が幼すぎて
気づかなかっただけである
ときどき母は
ふと
女の表情をしていたことを
カーステ ....
なんでそんなことで引っかかるのか。
この辺りにきたら
もう
どうでもよくなってきたのだけれども。
簡潔に言うと、
なぜ、
洗濯物は
女が干さなければいけないのか。
とい ....
たくさんの葉のなかの
ひとつだけが震えていて
どこか見えないやわらかなものへ
届かないくちづけを繰り返している
後悔するのは簡単
弱音を吐くのも
毎日ため息を吐くのも
簡単なこと
ただ毎日を過ごす自分に焦り
苛立ち
優柔不断な自分が嫌いなった
でも誰かがこんな私が好きだといってくれた
冗 ....
もし世界が 黙るのならば
わたしは うたおうとおもう
そのくらいしなければ わたしは
この世界では 生きていけない
もし目を瞑っているのに 気づいたならば
できるなら 目を開けたほうがい ....
あなたが遠くに
住んでいるから
ではなくて
あなたの心が
深い霧に包まれていて
そこに続く道を
見失ってしまったから
わかったよ
きれいだよ
初夏の中で
乱れてる
その心も
きれいに見える
咲いた 咲いた
紅く 紅く
全てが淡く見える程に
自分の彩りを見せつける
何のた ....
あまりにも心地のよい風 曇り
宇宙があの時ないてから
わたしは何番目の生き物なんだろう
風がめぐり雨
道を横切り空
カーテンが立てかけているギターを弾く
ぽろろんぽろん
....
ショーウィンドウ
映る私の姿
女らしかったから
デコレーションケーキ眺める振りして
確かめる
ここに存在する私は
私は誰
アプリコットジャム
いちご
白い大地の生クリーム
赤 ....
オレンジを冷蔵庫から取り出し
二つに割って
片方をサランラップで巻き
冷蔵庫に戻す
もう片方を皿に載せ
ちゃぶ台の方へ持っていき
座って皮をむぐ
開けてある窓から
....
月など見ない日々が
何ヶ月も過ぎて
気がつけば
もうすぐ夏至が来る
7月の青い
海の日が来る
幸せに向かい
心ならずも
胸はずませ歩いていたのに
いつの間にか
その頂点は過ぎて ....
お玉が池の近くの
ポエム道場に通っていた頃のこと
冬の寒い夜に
一丁目の
首塚に抱きついて朝まで眠ると
霊感を得て
いい詩が書けるようになる
先輩から後輩にこっそりと告げられる
うそに ....
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【未詩・独白】いまだ詩ならざるもの あるいは独白
作者みずからが未完成であることを認めた詩作品たち
このカテゴリの作品には以前は批評を禁止していました。今後もなるべく批評は遠慮くださいますようお願いいたします。
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