中学生のころ
わたしはメガネっ子でした
似合うメガネっ子ならよかったけれど
かなしいことに似合わないメガネっ子
かなしいメガネっ子
コンタクトレンズが
こわくてでもほんとに視力がわるく ....
窓を閉め忘れ
緑のにおいに
眠れずにいる
空腹の夜
ひとかけらずつ
崩れる街を登りつづけ
眠れずにいる
空腹の夜
触れることさえないままに
気づいたときに ....
亡くなった人の事
考える
最初に浮かぶのは
ごめんねって
言葉
いつも
いつもだ
きっと僕もいつかいくその日まで
ずっとそうだ
早く行って
止まらないで
私
....
なんでこんな駄目な自分の周りに
なんでこんないい奴らが
いてくれるんだろう
落ちるとこまで落ちて
今更それに気付くなんて
どうかしてるよな
普段は気が付かなかった
あいつらの存在 ....
君に愛されたいが故に、僕は神になったわけではないよ。
この歳まで活きて思うことは信実だけじゃない 先祖 供養 もたいせつってことだ。ただ信実というだけあって信切に実にいきることはとてもだいじだ。ほんとうの信実ではなく信実ではないよリアルな意味での真実なん ....
こころをたぐりよせる
うでを磨いて
影絵のように
いくらでも
二次元では
ふたり
美しく描ける
君のかたちと
私のかたち
重ねれば
叶わない望みも
遂げられた
気がした
....
自分が自分かもしれないことを
思い出すのに時間がかかり
鏡の前で
裸のまま立っていた
自分は
どこにもいないのかもしれなかった
わんこ ほえる
....
銀の魚
剣になり
杖になり
機械のように ひらいては閉じ
闇のなかで
笑いかがやく
....
あなたはよく熱を出して
自分できづかないでいるので
いつも僕は
こっそりとあなたのひたいをひやす
あなたがきづかないままで
また
まっしろな
あのベランダに 立てるように
....
憧れのフリージアさま
こんにちは
私はカラスノエンドウです
あなたはきれいな名前を持って
あなたはきれいな香りを持って
あなたはきれいな姿を持って
咲いてらっしゃる
{引用= ....
彼はまだ若いので
エネルギーの向かう方向が違うから
この先
立ち入り禁止
不器用になった私は
他人の害になるのでしょうか
弱気をふと
洩らしたくなる
けれど
尖がって ....
日常的な報告だけの手紙
何度も書き直した返事
どうしても想いを織り込んでしまうから
丸めて捨てては書き変える
読まれるのが1通だけなのは歯がゆくもあり
クシャクシャに丸めた分も ....
生きる苦しみは
耐え難くとも
それは、けして被害ではない
失うものが日々
増えるように見えても
そこには必ず、得るものもある
....
ひがな一日 双眼鏡をひっさげて
人間観察 ならぬ 人生観察
しるぶぷれ?
淫乱で有名な 人気AV女優だって
彼氏からのメールが来なくて 涙する日だってあるんさ
目に映ることだけ 信じ ....
開いた片目から零れ落ちる
しずく
なんでなんで泣いているのか
分からない
でも頭がボーとして
考えるのさえ放棄したいよ
この生理的現象に理由がいるのだろうか
こころの容量が限界を切っ ....
これほど手掛りがまったくない事件も珍しい
1 殺人である事は明白だ。白昼堂々なのに だ
ただ 誰も現場を目撃していないと主張し かつ
自分は 犯人ではないと言い張る。ああ 迷宮か
どこかに ....
ある広い荒野の一角に象さんの家族が住んでいました。象さん一家は仲良しでした。そして、幸せでした。
それには訳がありました。先祖代代受け継がれているまあるい形をした石の宝物を大事に拝んでいたから ....
彼女は言った
夢はつかめるよ
うたがったことはないよ
はっきりつよく
その足からは
しなやかな根がはえて
その頭のうえには
青い星が輝いていた
つよく燃える光だった
....
「30になってもお互い一人だったら、結婚しよう」
と
テレビドラマでよく聞く台詞を残して彼は出ていった。
彼が残していったもの
(わざと置いていったのか・・?)
くさいセリフ
....
誰よりも早く会社に行きました
「おはようございます」を
誰より早く言いたくて
私のほかにはあなたしかいなくって
広いオフィスの中は
まだ電気も全部ついていないときに
そっとキスをするの ....
頭ごなしに
叱られた息子は
カスカスのスポンジになっていた
このままじゃ
乾ききってボロボロになってしまう
絞りすぎてるんだな
反発しようとしてるけれど
ねじられて押しつぶされてる
....
川の浅瀬で遊ぶ
指の間の砂は
気持ちよさそう
身をくねらせて
さりさり抜ける
ゆらゆら揺れる
小舟のように
流れてゆく時が
指の間で一瞬
かたちを作り
すぐに溶けて
見えなく ....
愛している
小人たちはパチンコ屋の前で
十時前にならんで神になる
流れていく涙の
キャベツが猫に食い荒らされて
みずうちする商店
青色バケツは宇宙の蜜
今日コトバにならない
コトバをひろい
あつめるために
カタチとか韻とか隠喩とか
も大切かもしれないけれど
もっとシンプルに
今
感じた気持ちをぶつけたり
日常をおりこんだり
....
わたしは咲いていた
わたしは咲く
わたしが咲くとき
わたしが咲けば
わたしよ 咲け
あなたが咲くうたの
聞こえるところ ....
愛されなければ 生きて行くことができません
誰からも 愛されなければ 生きて行くことが
できません
もし 私が 誰からも愛されずに育ち
誰からも愛されないと 感じ続けて生きて来た
ならば ....
手の上の蜘蛛が去ったあとで
いつ付いたのかわからない傷を
ふたつ 見つける
憎悪は森が
憐憫は人が
ひびくは草
ひびくは草
草の風紋
草の風域
ねえ、ことばがもっと自由だったら
よかったの?
やさしい手を
戸の隙に隠し ....
96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136
【未詩・独白】いまだ詩ならざるもの あるいは独白
作者みずからが未完成であることを認めた詩作品たち
このカテゴリの作品には以前は批評を禁止していました。今後もなるべく批評は遠慮くださいますようお願いいたします。
0.45sec.