空へとつづく迷路に生まれ
空とは知らず昇りつづける
落ちゆくかけらの姿が見える
くすぶる姿で描きつづけている
湿り気に満ちたからだを
光の板におしつけ ....
小学校の頃、Sという友人がいた。
彼女は、私が今までに出会った人の中でも特に素晴らしい友人だった。いや、素晴らしい人だった、と言い直しておこう。彼女を友人と呼ぶには、私はあまりにも愚かな存在であ ....
私の
モチベーションの何割かが
復讐で出来ていることを
きっと
あなたは知らないし
それはそれでかまわない
だけど
あなたは会うたびに
輝いていてしまうから
私も
置いてい ....
わたしの部屋にある目覚まし時計は
いつも笑っていて
元気で
わたしはそれを見ると
哀れな気持ちになる
持ち主が
こんなにしょぼくれた気持ちで
日々を過ごしているのに
けなげに目覚めの時 ....
{引用=
落ちてくる夕闇に受け止められて
あたしの心は懐中電とう
ノックする
足どりの扉の向こうに ともるでしょうか?
ゆらゆら ゆれて
蝋燭の あかりくらいにも
}
あなたに 伝えたい言葉があります
それは 春の日差しのように優しく
時には 漆黒の海に荒れ狂う波のように
様々な想いが交錯する言葉です
伝えたくて 伝えたくて
どうしようもないのに… ....
あなたとだから
おんなのこどうし
わたしたちの休日
オンナでいるのも楽しいけど
あなたといると
片思いが趣味だったころの
おんなのこ
に戻りたくなる
ガーベラはピンク
ケーキ ....
何があっても離さない
手を離さない
堅く約束する声が
一晩中 木霊して
待合室に消えた
内股で歩く癖がついた
堅く口を結ぶのを忘れた
立ち小便が上手になった
放 ....
自己紹介のとき、
オート三輪の詩を募集してます
いい詩がたくさん集まったら
詩集に編んで
刊行したいと思ってますと言った
オート三輪の、
存在自体を知らない人も多くなり
いま ....
好きだ、と言うが
わたしはあなたを
わたしはそれを
好きだ、と言うが
好んでは
いない
微笑ましくも
思っていない
出来るならば
近くにも寄ってくれるな
さしあげるものも
....
お茶をいれましょう
このひとときが素敵
緑の森を連れてくる葉っぱに
深呼吸
ヒトハダよりも フタハダの
温かな水で
ふたりぶん
カップは
お気に入りをひとつ ....
熱を噴出す元気もないのだ
この身体は
惨めな思考に埋まっていく
塞がっているのは
向こうでなく
自分のほう
世の中で一番偉い人はだれかと考えました。
お医者さま。臨床心理士 お父さん。御母さん。
おじいちゃん。おばぁちゃん。ご先祖さま。
カミサマ。
ワタシは コノヨウナヒトタチニまもられて
イキテ ....
{引用=
夜更かしの 扉を開けた 明日という日
重たい まぶたに つっかい棒
ぱちくり ぱちくり
とろ〜ん
とっとっとっ と
言わけの できない にが笑い
}
不安なきみの胸からのびた、気持ちをたどって
その痛みを取り除きにいけたら
{引用=
便箋に 書かれた文字は過ぎた日の
少しだけ
背伸びしてみたかった あのころ
届け忘れて 引き出しの隅っこ
まだ
ドキドキッって している
季節が巡るように 通り過ぎ ....
サロメは報われない恋心を抱いていた預言者ヨハネの首を欲したが、
私は彼の腕を欲す。
その腕の白きこと蝋を塗りたるが如し。
繊細なる指から零れ出づるピアノの音色。
彼の全てが欲しい等とは言わぬか ....
{引用=思い浮かべるは深い森
私の湖がある
花びらが舞う
夜露に湿る
声に響きになって
私はほどけてゆく}
オモイ ハ コエノ ヒビキ ト ナッテ
ホシ ....
硝子の心が割れるのは
世界で一秒間に人が死ぬ数よりも
多くなくてはいけない
硝子の心が割れた時
大人が子供のふりをするように
幼く感傷的であってはいけない
汚れちまつた紙幣並びに硬 ....
ミッフィーはイラストのウサギです
ミッフィーはウサギで野ウサギではありません
ミッフィーはイラストの野ウサギでなくイラストのウサギです
ミッフィーのイラストは野ウサギでなくウサギでイラストです
....
{引用=
素足で駈けて行く この夏の日の海に
「さようなら」 って 言ったら
指の隙間から 零れて 想い出となった
押し寄せる波は 近づけども 消えて行く
ざぶ〜 ....
{引用=
悲しいけれど すべもなく
横たわる お布団の傍ら
3本の 煙を悔やむことさえなかったのだから
いまはとらわれのみ
明け暮れに
流すのは もったいのうございます
お待ちください
....
明日は種を蒔きましょう
ホッコリホッコロ
やさしい音で
明日は晴レルと鈴虫鳴いた
レモンイエロー光の朝よ
明日は種を蒔きましょう
ホッコリホッコロ
やさしい音で
指を正しく使え ....
呪文のような傘さして
尖りねずみの胸借りて
赤銅色のポロネーズ
ピアノに乗って踊ります
古いカバンに銀の夢
二口女に見つめられ
魅惑のピアノに
聞き惚れる
25m プール
縁を摑むために泳ぐ
なんて哀しい
泳ぐことは義務でないのに
楽しくて 素敵なことなのに
早く淵にたどり着いて
楽になりたいだけの
泳ぎなんて
....
いきることが できないひととは
いきが できない ひとだ。
いきつぎを いきつぎを します。
触れ合うためにあるものを
手、と呼ぶのなら
私はいらない
私には
ない
たそがれは穏やかに
その時を待つ
眠れない暗闇と静寂は
心を熟すのではなく
怯えさせるのでもなく
た ....
なくのはオヤジだ
エンキドゥ
おまえじゃない
音の届くところには
光はない
光があるところには
ことばの木が茂り
キッコロ コリララ
生まれたばかりの
声がする
....
何か空腹を満たすものはないかと
見上げた空は午後だ
トンビがビルの屋上で踊る
薄色の羽根が舞い散る
猛禽が食らっているのは鳩
同族の羽根の降る中
広場ではポッポーとのんきに ....
誤解を解いてはいけない
それが誤解であることを知られてはいけない
誤解は誤解のままでなくてはいけない
誰にも打ち明けてはいけない
それが誤解であることはあなた以外が知っていてはいけない ....
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【未詩・独白】いまだ詩ならざるもの あるいは独白
作者みずからが未完成であることを認めた詩作品たち
このカテゴリの作品には以前は批評を禁止していました。今後もなるべく批評は遠慮くださいますようお願いいたします。
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