駄々をこね泣き叫ぶ子どもの声に
不思議な感慨
そんなに大きな声で
我の欲求を叫べるなんて
呆れるような羨ましいような
私の幼い頃は
母の要求の声のほうが
大きくて強かったから
....
なんでこそくを漢字では姑息と表すのか
それとも姑息が先でこそくと読ましたのか
分からないけど
姑息な結論は止めにして
冷え切った
西瓜を割ることにした
一週間前に
1割引で買 ....
青い砂時計
あの日ひとりで回転させた
さらさら流れ落ちる細かな粒子が
私に教える
青い砂時計
たぶんあなたも持っている
あの日偶然回転させた
さらさら流れる細 ....
君の無防備な声と
少しの戯れだけで
ごはん
三杯くらい食べられるよ。
うーん、
一週間くらい生きられる
って言ったほうが
いいかな。
いまは
腹ペコで
死んでる ....
{引用=からだ
すこし熱くして
あなたは
立っていました}
だらしのない
ゆびさきがふれた
ちいさなしぐさで あふれてゆく浴場
朝が来て
また
あさのくる ....
冷たくなった{ルビ骸=カラダ}に触れることなく私は骨を拾った。
今では後悔してる。
あの時は、泣くことに必死だった。
とにかく、泣いて
泣いて
逃げてた。
死 ....
つーか絶対なにかおかしいって
二本のレールはずっと平行線
交わる時は必ず分岐点です
言い訳の出来ない
ダイヤグラムでは
二つの時間だけが時折
交叉していきます
ホームの対岸から差し入れられ
....
例えば全部から逃げ出したくなったって
逃げたって問題は解決しないわけで。
何時までたっても物理は苦手だし
英語もできない。
例えば逃げずに立ち向かったところで
立ち向かったからといっ ....
気づくといつも
前の人と同じことしてる私は
とっても嫌だ
いつも いつも
違うことをしようと してるのに
どうして 同じなんだろう
私は どうして
ど ....
わたしのなかに うちゅうがあって
あの 青い空より遠くへ 遠くへと広がってゆく気持ちと
つま先で くるん くるん くすぼっている気持ちが お話ししている
そんな時間が いちばん 好き
....
ぐるるるる
腹の中で
オオカミが唸る
そういえば
今日もまた
昼ごはん食べるの忘れたよ
だから
おれの腹の中で
オオカミが唸りをあげるんだ
帰りのバス
おまえと二人っき ....
季節にはまるで関係のない温度に
振り回されていた僕は
全てを吐き出せる場所を
作ることにした
それは近所のスーパー「オオゼキ」の店先に
特価980円で売っていた
....
たぶん
「疲れた」という言葉を使いはじめてから
ずっと私は疲れてるんだろう
「疲れた」という言葉に取り憑かれて
幾久しく
思い込みの疲れ
思い込みの元気
いったいどっちが本当なの ....
「権力」は相対的に弱い者しか気付かない。
一切を狂わせるのは、誰もが大好きで大嫌いな、「権力」しかない。
それがそっけなく、冷たく非情に聞こえる程、あなたにとって痛いのであり、価値があり、
その価値が、あなたにとって痛いほど、その無価値性について、相手は本気で純粋で切実だ。
その当り前な事を受け入れら ....
会いたいと訪ねられても
指先に止まることさえ許されなくって
いつだって
危うげに空を舞う
今年も
冬は来る
今日は昼から雨が酷かった。
それに比例して頭痛も激しく、息苦しくなってわたしは小さく咳き込んだ。
誰も来ない廊下に、その咳は足音といっしょに響く。
{引用=(白くて、身動き一つしない ....
ぐるぐるに縛られたブランコが
江戸時代の悪人のよう
キミがいけないのかい?
ブランコが無くなる
滑り台が無くなる
シーソーが無くなる
砂場が無くなる
....
夕暮れは
いつまで経ってもやってこなかった
川原に揺れる黄色は
菜の花のようにも見えたが
菜の花でないことはわかっていた
季節は秋
それでも遠目から見た黄色は
何となく春を思い出 ....
「頑張って」
という言葉は
どれほどの人を勇気付けて
どれほどの人をだめにするんだろう
そんなことを考え出すと
もういてもたってもいられなくて
ただ今までじぶんはなんて在り ....
その毒自体が内面の基本言語で日常なのに
ただいまと叫びあけたげんかんのさき
どうしたのまっさおでと母親が言った
ゆっくりと性急にコックをひねると
つめたいみずにあたしは流されていくだけ
つまりは雨とみずに違いなどなくて
どちらがあ ....
おかしいな?と思ったら、その逆をすればいい。
わたしが歩くと
風下が来る
今日は
羽だけの生きものが流されてきた
ただ生きているだけなので
また
流されていってしまった
羽だけの生きものは
風の柱をまわ ....
山月記の中島敦は32歳のときに南洋の信託統治領へ教科書編修の旅に出た
トラック島とパラオ島間は
4発の水上飛行機
朝潮に乗り
2000m上空から
輝く海の
小さい島を眺め
....
曇りでも明るい空だから
月が太っているのだろう
八日の間に
何となく用があってよかった
八日後に
逢えるだろう君と
束の間の時に
望むべきを
叶えるべく
毎夜
私は ....
いくじなしです
ぼくはいくじなしです
あなたへの想いに
両手も
ポケットも
鞄も
引き出しも
ロッカーも
口の中まで
いっぱいだというのに
....
人間の意志が
意志だけが
人を唆して
人殺しをさせる
いつでも殺してもよいのだと
みんながそう思っているから
猫飯どんぶりを
美味しく頂くことが出きるのです。
....
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【未詩・独白】いまだ詩ならざるもの あるいは独白
作者みずからが未完成であることを認めた詩作品たち
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