寝苦しくて目を覚ますと真っ暗だった
辺りはまだ酒臭く、みんなのだらしない寝息が聞こえる
何か違和感を感じて尻尾を触ってみると
そこに糸が絡まっていた
ちがう
尻尾の付け根を糸が通っている ....
私は始まりであり終わりである
君は私が始まった後に産まれて私が終わった後で死ぬ
だから心配することはない
私は始まった途端に世界を壊し始める
私は終わる前に世界を消し去る
だか ....
ほんの少し見上げる
空をとは言わない
空ではない
そんな長いこと
ここに蓋をしてるもんじゃない
たしかにそれは澄んではいるが
いずれ波打って
曇り掠れ朽ちていくもの
それを
見上げる ....
「よっぽど好きなのね、その人のこと」
「えっ?」
?たぶん友人?の突然の言葉にまぬけな声を返す私。
「まさか。さっきから言ってるじゃない。
それと同じ人間で同じ性別だってことに吐き気が ....
突き刺さった無数の棘は
次の日の夕暮れになっても
ジンジンと鈍い熱と痛みを
人に刃を突き立てた後悔
人から刃を突き立てられた屈辱
そんなの昨日のうちにさっさと
キレイさっぱり忘れて ....
じゃあ一体どうすればいいの?
君の言動をどういう風に解釈すればいいの?
一体どんな公式が必要なの?
君のねらいって何?
四六時中僕をイライラさせる事?
僕の頭をめちゃくちゃにかき乱す事? ....
ちょっと気軽に
頭が痛いと言っても
誰も
こころから心配しちゃくれない
なら
私は心配してあげよう
喉が痛いと聞いたなら
のど飴をあげよう
風邪薬をあげよう
あげよう
....
たどり着いた島で
ひと休み
ここも
朝日とともに沈むから
また次の島へ泳ぐ準備だ
大陸まで
あとどのくらい
あと
どのくらい
そもそも
大陸なんてあるのか
そ ....
{引用=(僕らは保護されている)}
アロワナの眼はとても冷たく
その奥には捕食者としての強さと威厳を秘めている
サバイバルナイフのような身体をうねらせて
発達した顎で甲殻類をも ....
胸のへこみを 作って 待つ 天才
胸のへこみを 埋めてあげる 天才。
漆黒と名のつく夜に もうひとつ
名前をつけるとしたなら
僕なら 愛と名づけるかもしれない
寂しい顔も 苦しい顔も 泣き顔も
暗い この{ルビ時間=トキ}なら
自分だけのものに できるもの ....
空がまだ青かった頃
王国は細く
鉄塔がその役目を終えてなお
行くあてなく錆びていくように
東の空から鳥たちがやってきて
羽を休める場所を見つけられない
王国は
気づかれずに
そのよ ....
君が死んだと聞かされた
つい
昨日の事だったと言う
砲弾が君を襲ったんだ
数千℃の灼熱の中
君がゆっくり熔けて行ったと
あの眩かった ....
私はね、自分の話をするのが好き
それを誰かに黙って聞いてもらえるのは
もっと好き
わあ、君ってすごいねって言われるのは
もっともっと好き
だから私は嘘をつくの
正しい私、綺麗な私、清ら ....
さわやかなせいねんのあせ
きれいなこどものあせ
とうといしごとのあせ
こをうむをんなのあせ
あせをかこう
あしたのために
こんこんこなす今日の課題
シュミレーションは甘く
出来の良し悪し
自分では判断しかねます
責任取れませんから
出過ぎたまねは
致しません
明日の宴は
寂しさのショールまとって
水 ....
もう何が何だか訳が分からないよ
こっちへおいでって声をかけられて
素直にのこのことやってきたら
いきなり両手で突き飛ばされて
かと思えば突然抱き寄せられて
けれども次の瞬間には足払いされ ....
いじめてちゃんは黒い色が好きだ
いつも黒い服を着てる
いじめてちゃんはすごく無口だ
人に何か聞かれてやっとその口を開く
それもたった一言だけ
どっちでもいい
いじめてちゃんは一人が ....
ごろごろごろと
舞台の上を
ピアノが歩く
厳つい男が
鼻面掴んで
引き回し
奏者の前に
引き据えた
指揮者が
棒振り
奏者が叩く
叩いたピアノが
吠え立てた
怖い小父さん ....
君が泣くなら
僕は歌おう
僕が泣いてた時
君は歌ってくれたから
君が泣いてる時
僕も泣いてたらどうしよう?
その時は一緒に泣こうか
洗濯物やら何やらで
小汚くて狭い居間
うまくやりくりしなきゃ
とても足りない生活費
お互いへの不満が溜まったら
汚い言葉を目一杯使って口げんか
子供と一緒にご飯を食べたら
おかし ....
あなたの
何を好きになったのか
それすらもが
うまく想い出せない
わたしはあなたの
何を好きに
わたしはあなたの
何を
わたしはあなたの
わたしは あなたの
....
しょうじょはひとりでとげを抜きました。おおきな楔のようなとげでした。赤い血が薔薇のような赤い血があふれでてきました。あたたかい血でした。
おかあさんとおとうさんを思いました。
....
貴方のことが好きでした。
それこそ好きで好きで好きで
貴方のためなら何でもしてあげたかったです。
自分よりも貴方の方が好きでした。
私だけのもので居てほしいと
何度望んだ ....
うつくしい かみのこ は わたしの 部屋で 眠っている。うつくしい 王冠を その 頭上に かざって 。
忘れてしまった
カラン カラカラと
転がっていく
空き缶みたいに
誰もいない商店街の
その真ん中を
私の蹴飛ばした
空き缶がゆく
カラン カラカラ
閉じられたシャッターに ....
居ま 好-と気 好-ば所 好-に生 が 素貴 だな
世流は日と人を 追い手け暮りにして環螺ってる
虚駝を日括して 知求と於な自他化さになる
勢-回重の叶し観が連まっ照る 語み 夫工ろう
句いち ....
僕はこの話をする時には
いつもこのエピソードを持ち出すよ。
知ってるかな?
ヤマアラシのジレンマ。
真冬、
外敵から身を守るため体中を針で覆われたヤマアラシ。
寒さで凍える二匹が温まろ ....
小さな小さな世界の最小単位
それがちょっと複雑になって
粒子みたいなものにも見える
それがちょっと複雑になって
原子みたいなものにも見える
それがたくさん合わさって
単細胞生物 ....
この世界では
どんなに偉大な賢者も
ひとたび恋という魔法にかかったなら
笛吹きの道化に仲間入り
この世界では
どんなに偉大な学者も
ひとたび恋という魔法にかかったなら
成績不良の劣等 ....
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【未詩・独白】いまだ詩ならざるもの あるいは独白
作者みずからが未完成であることを認めた詩作品たち
このカテゴリの作品には以前は批評を禁止していました。今後もなるべく批評は遠慮くださいますようお願いいたします。
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