歯医者に通い
歯を全部奇麗にしたい
歯医者の夫を
もしくは愛人を持てばよかったと思う
そんな文章で書くと
下品でした
人は
自分が少しでも辛いと
少しでも楽な人を妬むものなんだなと ....
自分の居場所を探しておいで 一人で見ていた夕焼け 優しくしたくなっちゃうほど不器用だね 誰も寄り付かないような寒い所 ハートに巻いた包帯をゆっくり僕が解くから この世界を前にしてどんな顔する? 温かい ....
その人の携帯に何年かぶりにメールが届いたらしい。
何年かの間に何が起きたのかは、僕には分からない。
でも会ってくれと言われたから私は会ってくる。
それを僕に唐突に教えてくれた。
その人が僕 ....
読まなくなった本をかたづけていたら、
ページの間から、一枚おちてきた。
古い写真に手が止まる。
「・・・」
思い出したことなどなかった。
だが、忘れてもいなかった。
....
あなたの中から 湧き上がる 生きる希望
それが 全てを 突き動かすものであれ
まんだら マンダラ 曼荼羅を 愛を込めてあなたに捧ぐ
今そこにある 絶望を 認める力は 希望にのみ 秘められ ....
週末のにぎわいは 望むことしか知らなかった 分かり合えない名ばかりの友 別れも告げず倒れた 忌み嫌われた事さえも 証拠の残らない暴力 翼という言葉さえ知らなくて 知ってしまったあの日 どうしても必要な ....
竹宮恵子は俗から離れず
萩尾望都はマネキン並べ
大島弓子は静かに手を振り
倉多江美はひっきりなしにくしゃみする
士郎正宗の欲は深すぎ
大友克洋の迷いも深い ....
彼は鼠を飼っていました。名前をデルと言いました。
昼間はポケットに、寝るときはベッドのわきに、いつでもデルを傍らに置きました。
デルは何度も危機を察知して彼を救ってくれたからです。
動物には、迫 ....
今夜のピザトーストは
なかなかの出来だったので
また作ると決めた
立ち寄った電気屋で見た大画面
プラズマテレビ47型
くすんでなくてきれいだった
うちのリビングには37型かな
448,0 ....
海を泳ぐ船 英雄の自伝 襲い来る高波 誰もが持っていた自分だけの地図 遠くから笑うだけ 朝焼けの空 夕暮れに染まる町 人生の踏み切り 絶望に飲まれる 明日が呼んでる 手探りで探してる 鮮明に覚えてる ....
まだ雪が降るらしい
2月の空は
春の寝ぼけのような曇り空しか浮ばず
ふきのとうの天ぷらが
とれたてでないために
それはスーパーの惣菜だから
わたしの目を覚まさない
ぐずぐずしてる春が ....
ある日それは突然襲う
イヤホンをつけて音楽を聴こうとしたら
片方だけ音が聞こえずらい
イヤホンをもう片方に当てたら気づいたんだ
片方が聴こえなくなってることに
病院に行く途中
不安 ....
警察署や
病院の廊下でかぐ
カレーやどんぶりものなどの
店屋もんの匂いって
なんであんなにいい匂いなんだろう
毎回
おんなじ匂いだから
それを食しているであろ ....
花を買いました
家でその花に火を点けました
花は死にました
おもちゃを買いました
姪にあげるつもりで買いました
家でそのおもちゃを捨てました
僕の命を買いませんか
僕と同じこ ....
たぶん僕は運がよければ普通の会社に就職できるだろう
周りの人と同じように働いて、給料をもらって、それで何とか暮らしていくだろう
時間通りに出勤して、決められた時間働いて、家ではテレビを観て、寝 ....
※頭を柔らかくする訓練です。
ギターが歌う 時計が知らせる テレビがしゃべる パソコンが考える 本が訴える
詩を感じる 音楽に乗る 花を読む ペンを揮う 二度目の今日 悲しい ....
心の水面は荒れることなく
いたって 平静
言うなれば
それはまるでべた凪
私 という人に
半ば呆れながらも
水面の上下動は激しい
いや
激しすぎる
あふれるのは
時間の問題
溢れ ....
無いは呟いた。無い。無い。人も無い。ガラスも無い。才能も無い。電車。連結部の狭いドアとドアの間に挟まって、閉じこもって、耳もヘッドフォンでとじて、マーラー聴きながら、無い。無い。右足と左足が揺れる。頭 ....
美しい木は
幾百年ものあいだ
その土地に立ち続けている
カナリアたちが
愛したその木は
誰もいったことがない場所
誰もがいったことがある場所に
根をおろしている
朝の光でくちば ....
あなたが楽しかったり、嬉しかったりする時は
そのことを知りたいって思う
あなたと一緒に、それができれば一番いいのだけど
いつもできるわけではないから、せめて知りたいと思う
その時のあなたの ....
5時間
眠ればあした
精神は
持つだろうか
この気持ちは
開き直りの
向こう側を
見渡す
女は
友達という安心が欲しいらしい
安定が余裕を生む
その顔が
証拠
大きな傘の下に ....
7月のギラツク太陽を浴びて
どこまでもどこまでも
黙々と歩む
草の茂る石ころ道
改修なった下品な川が
白く横たわっている
白い腹に短いパンティ
もうどれくらい歩いただろう ....
足の下にかたまりが生まれ
小さくまるく増えてゆく
歩むたびに揺れるからだ
少しも速くならないからだ
地から離れ
地に繋がり
朝は歩みを呑んでゆく
光を並べては片づ ....
誰にも邪魔されない
誰からも脅かされない
自分を守る必要もない
自分を励ます必要もない
一日中楽なことだけして
一日中好きなことだけやって
悲しみや苦痛とは無縁の一日
不満が ....
あなたの言葉半分を下さい
そうすれば
僕の詩は読めるものに
なるかもしれない
あなたの作る倍の時間は下さい
そうすれば
僕の詩はまともなものに
なるかもしれない
言葉の半分と
....
「かけるのちょっと待った」
「え?なんで」
「かけてもいいけど、幻滅するなよ?」
「何に?」
「俺に」
「なんで?」
「いや、ちゃんと見ると俺の顔ひどいぜ?肌とか顔 ....
服の裁断は難しいので
やったことがない
春になると
春の型紙が
雑誌の付録に付いている
型紙が
さあ作りなさいと声かける
デパートや生地屋さんに
一反木綿を買いに ....
君に何か言おうと笑ってみても
なにもできずに
僕ら、気づかっていても
たがいの距離が量りきれない
遠く、目に見えぬ明日
不安だらけで少し苦しい
この夜を飛び越えて君に
会いに行け ....
朝
早起きのできない妻を
どう思いますか
あなたの運転は
とても上手で
ゆりかごみたいに心地いい
かまってくれるひとがいいなら
わたしじゃ駄目よ
なんだか
この仕事に飽きちゃ ....
鴉を一度に十羽眠らせ
ごみ捨て場の連なる通りへと
傘をさして歩いてゆく
手をたたけば眠りはさめて
他の十羽が眠りだす
食事はたくさんあるのだから
あせらなくてもいいのだ ....
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【未詩・独白】いまだ詩ならざるもの あるいは独白
作者みずからが未完成であることを認めた詩作品たち
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