一地方の片田舎にある小さな私立大学。
それが今、僕が通っている大学です。
そこには三つの学部があります。
英米文学科、日本文学科、児童教育学科。
人間とは不思議な生き物で、
ある箇所 ....
昼寝する前に
いい夢が見れますようにと
呟いてみたら
いい感じの夢を見た
冬じゃなかった
色がついてた
柔らかだった
安らかだった
こっちの世界に返りたくなくなった
だけど
それは ....
臙脂色の絨毯がほつれていく
どうして、
私の手は
その糸の端を
ゆっくりと
ほどけるとわかっていて
ひっぱっている
手に残る
つつ
という感触が
ほどいていく手を止 ....
南の風が届くころ
足元に顔のぞかせて
上ばかり見てたら疲れるだろ?
それでも
きみは風に吹かれて嬉しそう
南の風が届くころ
ら〜いらいらい らい って
背 ....
ころころ ころがって
ころころ ころころ 笑ってる
ずっこけて いてて ころ
怒っちゃって かちんかちん ころ
負けるもんか あちちっ ころ
そっか ごめん ぷしゅー こ ....
穴が開いたと
がらっぱち
騒がしい
がらがら声で
がらっぱち
ガラシャ夫人に
似てないが
がらっぱちとは
是如何に
疑問の声で
がらがら回る
福引き機
空の穴から
顔だし ....
とりあえず20年後か15年後ぐらいに総理大臣になろうと思う。
日本初の詩人兼総理大臣になる。
いま考えている公約としてはまず首相官邸をゼネコンとかでなく
日本全国の各市町村の腕利きの棟梁たちが集 ....
棚から落ちて
壊れた箱から
ころがりいでた
あねといもうと
今日は何をして遊ぼうか
ことのほか色を見たいのに
絵の具はどれも薄れてしまった
むらさきになるまでたた ....
一体何がしたいんだか?
はっきりしたものが欲しい。
この世界の評価基準、いつも絶対に正しいものが欲しい。
そう言って泣いてたから、
優しいお姉さんがこの世界の教科書をくれたのに。
一 ....
自分とは一体どんな存在なんだろう?
最近、痛切にそれを感じている。
自分がどういう人間で、どういう存在なのか十分に分かっていたつもりだった。
けれども今はそれがよく分からない。
どうや ....
世界中から聞こえてくる
何をしているのかと聞かれている
黙ればほら掴まれる胸元
チギれたボタンの転がる先は
大抵穴の中って決まってる
ソッポを向いて殴られる
9の字に曲がる骨の音
イ ....
世界はひし形に連なって
かけらとふるえをこぼして廻る
こぼれたものはひかりかがやき
水草を愛でるかたちとなって
午後の流れにひたされてゆく
青と青がつながって
空から空 ....
「あれ?」
「???」
「・・・」
「−−−ッ」
「!」
なんでこんなところにいるんだろう
「詩を書くのが趣味です」そう言うと決まって引かれる。
詩って暗い奴が書く意味不明なキモい文だと普通の人は思うらしい。
なので、それを暴露すると嘲りの笑みでもって迎えられる。
芸術を解さない馬 ....
「で、どこに乗ればいいの?」
どこだっていいんだどうせ ....
見て 見える
ご わ
ら手 をほ
....
?月が綺麗だなんて言う程、ロマンチスト演じてるわけじゃないけど
洗われてゆく気がするんだ、あぁ、俺って月になりたいかも
?自分の悲惨さを嘆く前に
やれることがあるって、気付いてたは ....
ほら、たった今
理性が砕けて廃になったよ
昨日買ったグロスの味が
ハニー味。蜂蜜、舐め放題な私。
君、最高だよ
チューブの奥で、搾り出せ
働けーっ
果てしなく妄想的な
女王蜂気分。
怖い話
こわいこわい
舟が出る
艪が撓る
撓る背骨はガチガチと
大きな音を響かせて
世界の空に轟いて
大きな望みを放つのだ
こわいこわいと
話が叫ぶ
....
時季の
すこ〜し 向こう
顔のぞかせて
「温かいね」
って
あしたも
逢えるかな?
*
足下から解けてゆく 春は
上着を一枚 置いてきぼりにして
君に逢いに行くんだ っ ....
満月が近づくと空気が変わる
だから空を見なくてもそれがわかる
うつむいて歩くと足音が遠のき
夜はいつのまにか
重くなっている
みやみや
絵葉書の風景のように
闇が美しく固定さ ....
二月三日。
ビートルズのレコードを早回しでかけると
スピーカーの出口から
ジョンおじちゃんの利き手が出てきて
寂しい寂しい僕の頭を
ゆっくりゆっくりさすりながら
深緑の毛糸で
あやと ....
この世界には恋愛対象外という言葉がある。
多くの場合、その異性と恋人として付き合うことができる一定基準を満たさない相手を指す。
信じることを強制はしないが、男女関係の中にはこの種の差別が確かに存在 ....
私の渦よ
手のひらをゆく
雲にふれるな
落葉を裂くな
くるくるまわれ
息をきらして
ぎやまんの光
おまえにやるから
私の渦よ
死にそこねた蝶よ
....
遠い地からよみがえる
緑の射手のあの声が
密かにはねて
この世に飽きた人々の背の
ひろさに合った板を取って
引きずり歩く
見わたすかぎり伝道者の町を
....
瞬間的
殺したい大人の一人として
ご指名ありがとうございます
上げ膳据え膳のお子様方
大層なお考え違い不憫です
挨拶を返さないのは
わたしの存在を認めないのですね
腹減った子どもは
....
僕は醜悪な視線を捨てさることができないから
きれいな人を遠くからじっと見続けて
気が付くときれいなひとが醜悪な表情をこちらに向けて放っている。
重なった醜悪さの行き場はどこにも無いのでやはり僕の ....
庭の境に置いたサボテンに
猫が吸い寄り
すんすんしてる
ちくちくしても
まだやってる
サボテンが棘を引っ込める
わたしが触ったときには
刺したくせに
恩知らず
呼んでみるけど
....
上手く行き過ぎた
何もかもが思い通りに行った
失敗も落胆も多少はあったけど
それにしてもうまくいった
今日は何一つ我慢しなかった
一日中笑っていた
こうだと思ったことを全部やった
やりた ....
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【未詩・独白】いまだ詩ならざるもの あるいは独白
作者みずからが未完成であることを認めた詩作品たち
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