誰もいなかった
一円玉を拾った
一円玉の面影もなく
落とすと
軽金属の音がする
汚れた傷だらけの平たい円
きれいにしてあげよう
日本の地面には
一円玉がたくさん落ちたままなのだ ....
暗いてっぺんの夜に
松屋のチキンカレーを
胃に流し込んで
地下鉄に乗る
まだ太陽も起きるのを
ためらって
周りの彼らも
くたびれた顔をしている
地下鉄の暗い壁の
流れる赤 ....
地獄の主は ハレル・シャハル!
よみがえり給う ハレル・シャハル!
勝ち鬨あげて ハレル・シャハル!
堕天使を称えよ ハレルヤ・シャハル!
逆十字をしのび ハレル・シャハル!
....
みんな何処に行ったのだろう
30歳を超えたときに気がついた
前には誰もいない
後ろにも
横にも
気がついたら
いつでも何処でも
誰もいない
空は
いつものように
明るいのに
不思 ....
遠い昔、つき合いっていた頃に初めてあげた
小魚のシルエットの素朴な首飾りを
さりげなくつけている君が好き
通りすがりの子犬や
抱えられてる赤ちゃんを見つめるときの
黒い瞳が好き
お ....
精神科医ってのはみんな詐欺師だ。
形のない曖昧なものを、さも価値があるように高額な値段で売り付ける詐欺師だ。
本人は患者を救うんだって使命感に燃えている。
あるいは生活かかっているんだと割り ....
今日は君とつながることができた
だから明日はやっと楽しい朝を迎えられそうだ
君はいつも朝をどんな気持ちで迎えているのだろう
どうか僕とつながった喜びを抱きしめながら眠って
そのまま楽しい朝 ....
気の早い春一番は 潮鳴りのようなおとを立て
町の上空をゆくのでした
「僕ら、結婚するかな」
彼が昨夜言ったことばが、洗っていたおさらから急に飛び出してきて、ひっこめるのに苦労しました。わたし ....
最近のコンピューター事情をご存じだろうか?
私も決して詳しい訳ではない。TV等で得られる情報程度のものだ。
「コンピューターは命令されなければ動けないもの」
まずこれは今日のコンピューターに ....
その言葉を見ると泣いてしまうから なぜか涙が出るのはなんでだろう
かなしいことがあるわけじゃなくて 難しい言葉が並んでいるわけでもなくて なぜか私はいつも涙を流している
時折、開いてみたくなる衝動 ....
いつか君を好きになるまでいつか君を許せるまで僕は君に呼びかけていよう
だれか君を好きになるまでだれか君を守るまで僕は君を見守っていよう
これからも心配なことはたくさんあるから不安になってばかり ....
飲んでも平気かなと不安に思いつつも口に入れる。
やがて腹の中は真っ黒になり、自己同一性が確保された。
りろろ つまさき
さそわれて くつおと
みなみかぜ すぃんぐ すぃんぐ
ふぉ〜 ゆぅ〜 ♪
おまえは どうして
生きているんだ という
今さらながらで
どうにも答えようのない 質問が
くりかえし くりかえされる
おまえは どこにいるのだ
おまえは 何をしているのだ
....
カレーライスでも作ろうか
というときは
割りと健康なのかもしれない
どこかで消費した体力を
補いたいのかもしれない
かもしれない
断言できない
責任とれない
爆発できない
胸 ....
ねむいけれど
せねばならないことがある
荒れた手にクリームをぬり
乾いた唇にリップをぬる
わたしは
わたしだけのちからで
楽になれない
春はいいなあ
風薫る空を見つめて
隣りの子供たちは
シャボン玉を飛ばしている
飛ばしても飛ばしても
高く上がると
虹色がぐるぐると回り出し
最後にぱちんと消滅する
そんな縁起でもないこ ....
絵葉書ありがとう
白川郷の秋は色鮮やかに
長閑で穏やかな暮れてゆく
素晴らしい景色です
「観光客が大勢で押し寄せて
バイクを留め置く場所もない」
そんなあなたのお話が
信じられない景 ....
春の頃に出会えた音楽が
夏にはリズムとなり
秋には踊りだし
冬に転調をする
誰もしらない千年をばらばらにして
地図のうえにはりつけたら
まるい太陽に焦がれて浮き出た
あたたかい染みのよう ....
生まれた時にばらまいた名前を
はしごにのぼってあつめていた
古い煉瓦に囲まれた白い街は
遠くの太陽に照らされ
すこしずつ飴色に変わった
明日を紡ぎながら飛行している風が
手をあげたわた ....
わたしのものではない寂しさが
夜を唄っている
ウーヤ ルリルラ 抱きしめあって
コンクリートの下で木の根が
鳥の背丈で電線が
からまり だんまり
つながっている
ウーヤ ルリルラ ....
さみしさを
なんとかするために
生きているのではない
その程度のことは
わかっている
やりたいことも
やらねばならないことも
ある
ただ 信じているもの ....
長くどこまでも長く伸びた影の
先まで続く孤独な道を
永くどこまでも永く燃えた風の
先まで続く蜃気楼の道を
誰の為でもなく
永く伸びた髪を縛り
赤茶になびく砂塵の懐
開くオルゴールの羽 ....
わたしは「わたし」が好きではない。
中途半端でプライドばかり高いくせに、何の行動すら起こさない弱いわたしが嫌いで嫌いで仕方ない。
境界性人格障害、それがわたしに付けられた病気の名前だ。
....
「へぇー。で、誰が金出して買うの?こんなの」
他の人は果たしてどうなのかは知らないが、
僕は頭の中で作り出したもう一人の自分とよく口喧嘩をする。
そいつからは腹の立つような一言から、
....
今日はシモキタで独りになりたい
誰も見つけないで
私の事を見つけないで
ただのあの景色の孤独の中に
ひとりぽっちにさせて
やさしい雨のなかで
いつくしみにいだか ....
ボクは、分かり合えないことを悲しむよりも、同じことを体験しても、一人ひとりが違うことを感じるという奇跡を喜びながら生きていきたい。
パーティーしようぜ!
「届かないので割り切りましょう。」
と思っても、どうにもならない事が多すぎて、
手放せなくて、もがく。
一人大声で叫びたくなりそうな夜は、
フラットな現実の世界へ立ち返ろう。
優しい ....
人間誰しも年を重ねるごとに知恵をつけるものだ。
全くの未知なる世界のことが少しずつ分かってくる。
大人達の作り上げた社会のことが少しずつ分かってくる。
小さい頃、大人は全員が「大人」だった。 ....
感情を引きちぎると言うイメージがある
生きているときの半分くらい
何かの漫画に「この回路をはずすと感情がもどらない」っていう設定のロボット(アンドロイド?)がいた。
ちょうどそんな感じ
....
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【未詩・独白】いまだ詩ならざるもの あるいは独白
作者みずからが未完成であることを認めた詩作品たち
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