コンクリートの床
スニーカーのゴム底を通して僕の体温が始まったばかりの新しい季節に薄く広がる
入れ替わるように下肢は石像のように感動を忘れる
鳥は歌わず空は晴れず
タイムリミットに怯え世界 ....
ひざをかかえて
ただ
まちつづけた
もしもし
たったひとことでいい
だれかのこえがとどきさえすれば
また
うごきだせるって
ほんきでおもっていた
もしもし
きこえますか
わた ....
スーパーに詰まれた
無精卵のように
生まれる前に
あらかじめしっかり殺されている
それがわたしたちの生きる時代?
ことばですべてをあらわすことができないならば
ことばにたりないものはい ....
─あるいはナンタラ落書もどき
どうも前々から空がおかしい
ミシミシ無気味な音がきこえてきたり
何か欠片のようなものが上から落ちてきたりする
どうしたことだろう
....
真夜中 岸辺に泳ぎ寄る魚は
不吉なほど黒い
昼の海からは
想像もできないほど大きく
ものものしい動きをする
これは
寝静まつた陸に
少女をさらひにきた悪魔の影だ
....
大好きな君を一生幸せにできる力量など
僕にはなかったんだ。
大好きでも、僕には出来ないコトだったんだ
そんな事に今さら気づくなんて笑っちゃうよね
君の幸せと、僕の幸せ、
幾度かわから ....
白が白じゃなくなる。
黒が黒じゃなくなる。
好きなものが妙に疑わしくなる。
嫌いなものが少しだけ綺麗に見える。
純粋 ....
甘くない綿菓子が
細い線となって
時を紡ぎます
堪えきれずに
少しかじると
ただそれは消えるのです
甘くない綿菓子が
丸く光って
ことばをふくみます
離れられずに
そっ ....
{ルビ掌=てのひら}にのせた
{ルビ一片=ひとひら}の恋の花
千切って夜風に放つ
そうして青年は
破れた心のままに
深夜の断崖の上に立つ
目の前には{ルビ只=ただ}
....
. ............. .. ... . .......... .. .......... . ... .. . . ..... ........... .. . .... . . .. ....
ごめんなさい という君
ごめんなさい という君
ごめんなんて 言わないで
どうせなら「ありがとう」って言ってよ
知ってるよ 頑張ってたの
知ってるよ 泣きそうになってたの
あり ....
オミオツケが欲しい、と
書いて送ってみる
あなたと
繋がりたい 繋がりたくない
そのどちらでもない
灰青の砂に
うずもれていく白いかかと
すがる花がらと
たちのぼる月、銀色
行き
来する鳥が
銀盤に あばたをこしらえ
あちらに巣がある、
と君は僕を振り返らない
....
こえ
きこえる
みみ
まっかっか
きみの
ことば
まほーの
じゅもん
だね
....
上を向いて歩こう
涙がこぼれないように
というので
上を向いて歩いてみたけど
涙はこぼれおちるじゃないか
ちくしょうめ、
下を向いて歩こうよ
コンクリートは
私の泣き顔 ....
蝶とむくつけき昆虫が
ごつちやになつて
吹き飛ばされて行く。
空中を一方向に
平行移動するやうに。
蝶はいつ飛躍をして
その流れから抜け出すだら ....
頭の中ならまだしも、心の中を探り弄られるのは
どうにも我慢し難いようだ
月が消えていくのではない、影が増えていくだけ。
{ルビ遠奥=とおおく}に聞こえるは影の音、追憶の揺れる影を探している。
ヒトツ見得るだけのこと、ヒトツ見得無くなるだけのこと。
微かに伏せる睫毛の ....
私の尾骶骨が泣いているのに
誰も気づかない
そんな哀れみを乞うようなポーズをとってみても
誰も気づかないふりをする
だって
自分が哀れんで欲しいんだもの
みんな
....
木枯らしの吹く寒々しい秋へと一歩、足を踏み出しましたね
この“秋”と言う季節は何処か寂しく
追憶や追懐の気持ちが大きくなることでしょう
外の微かな気温差によって心も更 ....
愛は、深ければ深いほどいいというわけではない。そこに執着や陶酔があってはならない。人が求めるのは、愛し愛されることによって得られる、心地よさなのだから。
エゴイズムに侵された人間ほど、醜く愚かで ....
軽く会釈し、
表情を緩め、
跪いてから、
揚げ足を
1.
「また来ます」
先々月のことだったかな
確かに言ったんだけれど
未だに行ってない
先月、行くつもりだったんだよ
2.
しらないひとの葬式に
飛び入る
な
つ
の
むし
3.
右目が ....
ん?
うん
ん
ん
ううん
ん
お蚕ぐるみの
コバンザメに
たかられたんだぁ〜
だぁ〜!
ひゑぇ〜
かちどき橋を渡る
小型機が墜落する
舟が出た後で
だれ ....
生まれたころを過ぎても
生まれなかった子は
やっぱり
私が殺したんだろうか
私の生まれた日に
すでに死んでいた子は
生まれなくてよかった子なの
ねえ
あなた
黄色い自 ....
静かに夜が明けるまで
隣にいてね そっと 触れたまま
この世のしがらみなど
全て消えてしまったかのような
美しい寝顔を
もう少しだけ見ていさせて
朝が来たら甘い口づけで
そっと ....
手の平に握った
マッチ箱と
東京ドームの広さの違いを
理解できない、アイツは
親に叱られ
....
どこかで気づいてくれたら
そんな思いで綴る
こちら側の僕は
決して
誰にも
姿を見せない
でも
罠は四方八方にめぐらせてある
君が
どこかで気づいてくれることを望んでいる ....
ジャック・マイヨールは何で海に潜ったんだろ?
そんなことを考えてた
頭の上の水溜りと手のひらの宇宙
内側へ沈んで外周へと希薄していく
そんなイメージの中でいつも ....
「脂肩脂」
「タンブラーに落ちた虻。」
「ほくろくび」
「語尾夢中」
「じだんだだんす」
「ポイットポイント」
「味蕾日記」
「ステテコステレオ」
「うなぎとさめ」
「三つ折りなまけ ....
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【未詩・独白】いまだ詩ならざるもの あるいは独白
作者みずからが未完成であることを認めた詩作品たち
このカテゴリの作品には以前は批評を禁止していました。今後もなるべく批評は遠慮くださいますようお願いいたします。
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