寒い
寒い
寒い
布団に包まっていても、じっとしていても
足元から、熱が
奪われていくような
ゆっくりと、確実に
冷えていく
....
夜を
夜を裂いて
寂しがりやのバイクが走る
縦横に
街を越えて
マフラー音が流れゆく
ウォウォンウォンウォン
ウォウォンウォンウォン
ステレオタイプの
哀しいリズム
....
いのなかに在る けさまくらの目の
おくゆかしき おくゆかしき ふるいどの底
ひびきあうふるいどの巣。
みほとのおくにて眼球は
ありました。
おくゆかしきおくゆかしき
おくゆかし ....
アニミズム
小さい月桂樹だ
それは青いから立つ
それは激しい正邪
それは走るので捨てる
故障する教会が重い
撮影するものがアニミズムだ
これがきっと山
惑うものがヘルメスだ
....
母さん あの青い鳥 緑の小鳥は一体何を探して飛ぶの?
……それは坊や 鳥はあの青い空の そのまた下の青い空の中
仕舞い込まれた宝物を毎日かいさぐって飛んでいるのよ
母さ ....
あおぞらが
おしえてくれた
あおじろい
あんたのうた
無声音でうたう
あんたのうた
ナイフはひびわれて
ナイフは鈍くなって
とびっきりで
ひとりきりの
うた
ここは
あかるい真 ....
「今度行こうね」って行かなかったところがいくつあるだろうか
君の好きなショートカットにして君と最後に会った 毛先は
まだ
伸びずにいる
黄色い痰は体のせいかパイナップルジュースのせ ....
くろーばの
ぐんせいをみつけては
いいことがありますように
しゃがみこんで
よつばをさがした
うんよくみつかると
たいせつにもちかえって
いいことがありますように
とくせいのーとに ....
「もしもし?」
全く、この街は気品だらけだ
もっとも、すべて道端に投げ捨てられてゐるが
「もしもし、私を誘惑してよ」
愛する人が気品を投げ捨てた時
私は注意したけれど
彼女は逆 ....
ガラス窓の夜に写った瞳が少女のようにきれいになっていることを願っては瞼を開く
二十二時の電車に乗っているのはみんな旅人
人生の意味を探す旅の途中だ
ガラスの中で半透明の自分はやはり疲れた目を ....
「祈りの消滅は
自立でも、怠情でもなくば
愛の成立でもなく
その他のすべてを
併せ持って言葉を流し
祈りの消滅は
すなわち、
....
海
嬉しいから速い
それは入院するけれどもときめく
それは徐行するまで惑う
いつか公害になる
優しいかもしれない
性別があるからこそ愛する
浜辺はみかんだ
海がなくても計算 ....
「あ」と声を出して
静かにこらえた夜
空耳 ばかり
静かに聞こえた夜
今日もひとり? に
静かに答えた夜
十二時すぎのひときれ
....
まだ
あるくことすら
しらない
きみが
とても
ぶきように
そらを
つまんで
ふと
つぶやく
とてもちいさな
ことばが
....
くらべるから
いやなきもちになるんだ
わかっている
てにいれたもの
たどりついたばしょ
がうしろから
じっとこちらをみている
おなじくりかえし
がいけないなんて
だれかのきめたる ....
私の書いたもの は
私のもの ではあるのだが
願わくば
各々のもの にも
なって欲しい
今日は私の病院と
子どものピアノレッスンの日が重なったので
外食しました
子どもたちは大喜びでした。
一人600円程度の外食で歓んでくれる子どもたちで良かったと思います。
そして
靴下 ....
別に何処へ向かっているわけでもないのですが
何か書かなきゃいけないかなと考えまして
かといって別に思想も主義もなく
(言うなれば日和見主義ですが)
言いたいことも特 ....
世界はすでに水没していて
君の名を呼んで駆け寄る時も
僕の口から無数の気泡が空へ昇る
この環境に不慣れな僕は
まだ少しだけ息苦しい
澄み渡る空の半分がメタファーになってしまった
誰かの ....
まいとし
たんじょうびがくるたび
きもち
のつまったいれもののかたちを
のーとにすけっちした
ちいさなころは
はーとがたが
あっとうてきたすうだった
すなどけいとか
かびんとか
....
わたしたちは
『すき』、だとか
『きらい』、だとか
感情に名前をつけることに忙しくて
だれも、本当の気持ちなんか見ちゃいない
みかけの『言葉』に振 ....
その
青い腕が捥がれるような感覚はいつからだったでしょうか。
青い腕は空を飛び、地を跳ね、思うように風に乗れたというのに。
オレンジの世界は、私にはまだ明るすぎてうまく泳げない ....
猫のような自由が欲しい
浅ましく
淫らに鳴く自由
引き裂いて
かみ殺す自由
残飯を漁り
仲間を裏切り
小鳥を殺して
....
紙みたく
薄っぺらい
勝手な 時間
とても 色濃く
とても 重い
過ぎ去る景色を振り返ると
そのどれにも悲しみが含まれていた
一つ一つを見返しては
傷をえぐられる感覚
その時の私はどれだけ
その事に傷つき、恐怖したの ....
きのえだや
かんばんがゆれるのは
ぜんぶ
かぜのせいだときめつけていた
とりがそらをとぶのは
つばさをはばたかせるからだと
しんじていた
そらたかく
くもがゆっくりとながれている
....
朝
自転車でパート先に向かっていると
木の上の方から
聞きなれない鳥の鳴き声が聞こえました
「オハョ オハョ」
って言ってるみたいに聞こえました
姿は見えませんでした
何の鳥だっ ....
ほらまどのそとがわではかぜにゆれるきぎがへへってわらいながらやねやねこやでんしんばしらとひみつをはなしあっているからぼくはちいさなちょこれいとをかじりながらだれかがあたたかいこうちゃをそそいでくれるの ....
ガラスの破片をしゃぶりながら
鼻歌まじり スキップを踏めば
舌に刺さったガラスも踊るよ、
「♪ダンシング )))
口は血まみれ 胃にも穴があく
じゃりじゃり食べよう 夢のかけら
ば ....
雨が降って
雨が降って音がして
雨が降って音がしてあなたが
雨が降って音がしてあなたが何か
雨が降って音がしてあなたが何か小さな声で
雨が降って音がしてあなたが何か小さな ....
30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70
【未詩・独白】いまだ詩ならざるもの あるいは独白
作者みずからが未完成であることを認めた詩作品たち
このカテゴリの作品には以前は批評を禁止していました。今後もなるべく批評は遠慮くださいますようお願いいたします。
0.33sec.