もしもし はじめまして
いきなりですが驚かないで下さいね
わたし 暇な時に思いついた言葉の検索をして
その記事を眺めて時間をつぶすのが趣味のように
なってしまっていて まあネットサーフ ....
一、チアノーゼ
国道の縁石にふたり座りこんでいたとき、アイビーは「美しいものが好き」って歌った。濡れた唇の築く透き通った楼閣をベンツが突き抜けて、砂塵に僕ら咳き込み涙目になりながら排気ガス ....
動物には偽善が無いというけど、それは彼らが本能のままに行動するからだ。
もし頭で考えて決断に迷い、真実を探してそれでも何かを決断するという時があれば、それはどのような選択をしようとも偽善と呼ばれる可 ....
火星棟の二階に、屋敷内で唯一の図書室があった。出入り口の付近には貸し出しカウンターがあり、中に入ると、細長く伸びて広がっている室内の、薄暗い奥へ向かって、古い書架が何列も並んでいる。本にはカテゴリ別 ....
「だから私は鳥なんですって! カラスに育てられたんだから!」
「あんたそれだけじゃ証明にならないよ」
「色だって真っ黒でしょ?」
「そう言われてもねぇ。あんたどう見たってコウモリだから…」 ....
朝目が覚めると、隣に生理痛が寝ていた。
「…あんた、何してるのよ」
「何って、仕事です。好きでこんなことしてるわけじゃないですよ」
生理痛はへいこらしながら頭を下げる。
その日は ....
イルカとシャチのどちらが優れているか、イルカ派対シャチ派の大論戦は熾烈を極めた。
「イルカは優美だ。あの計算しつくされた流線型はまさに自然が生み出した芸術だ! それに比べてシャチのあのだぼっとし ....
線路の踏み切りに女子高生たちがいっぱい寝転がっている光景を偶然にも発見した。
と、同時に僕の耳は電車の到来音も感知した。
「うわ、あぶねえ」と思った瞬間には時既に遅し。
女子高生たちは電車にプチ ....
はじめに光がある。
闇の中にある光。闇の中だからこそ存在感を放つ光。だが、周囲がすべて闇であることは間違いがなく、だからこそそこにいて生きることはつらく苦しい。それでも、光はある。ただひとつの光 ....
復想園 批評人
(1)
悪魔の子は或る夜、スラム街の一室に泊まった。父の悪魔がなした永年の悪の業を見て廻った後、有名なそのスラム街のそれも最もひどい宿を撰ん ....
窓から光が差し込んで、仕方がないから目を開けた。
どちらかっていうと布団に潜り込んでしまいたかったのだけれど、なんだか今日の太陽は気合が入りすぎているらしく、とてもじゃないけれど目なんかつぶっていら ....
生意気なおっぱい、生意気なおっぱい。ああ!
ユキオはそう言う。
小ぶりなおっぱい、ああ!生意気なこっぱい!
そう、柔らかくっちゃいけないね!
タケシはそう言う。
ちょうどいい硬さが必 ....
今夜の晩飯について考えている。
湘南台行きの市営地下鉄は、ごうごうと音を立てて規則的に進む。
その車内で、晩飯は安く済ませようと思う。
今日はパチスロで大負けしてしまった。
こ ....
「もう、君はいないんだね。
僕が愛した君は、目の前にいても、心は遠く離れてしまって、うつろのよう。
黒い髪も、白い腕も、柔らかな耳たぶも、全て手をのばしたところにあったのに。
もう、いない ....
その日、我々は日がな鳴りっぱなしの電話の応対で仕事どころではなかった。
「本当に痩せるんですか?」
「体に害がないなんてことないんじゃないですか?」
「すぐにでも欲しいです! 早く ....
「どうも最近体がだるいんですよ。けだるくて動くのがおっくうな感じが抜けなくて…」
「そうですか。ほかに症状はありますか?」
「うーん、体がともかく重いんですよね。体の中がごろごろするというか…」
....
「お母さんは私よりもあんたのが可愛いのよ」
今年で25になる姉から、こんなメールが届いた。
あまりにひどい頭痛がしたので、返事をしないまま放置して、2週間になる。
そのまま、姉からは何の音沙 ....
奴は俯いて云つた。
惚れた女が出来たと。
女が子を孕んだと。
其れ以上は云はずとも、何を欲してゐるのかは、痛い程好く判つた。
なしを、付けて遣らう。
掛けた答ゑで、奴に血の気が戻つた。
ひ ....
僕の好きな人は 僕の知らないところで ボコボコに殴られている
そのころ僕は コンビニのお姉さんに「弁当をあたためますか」って聞かれただけで
大喜びしている
僕は無力だと 涙を流して 焼 ....
相手をかまわず「やりたい」が恋愛で、
相手を思って「してあげたい」が生活なんだって
え、それ、一体化してないの?別物だって本当?
右から左から、どう考えても2つの意見を合算たら立 ....
田村隆一がいうには、金子光晴の詩の上手さを最初に教えてくれたのは鮎川信夫であったという。
ここでは金子、鮎川のふたりに共通すると思われるある種の感性、
――はじめに種明かしをしてしまえば、ぼくはそ ....
だれかこれ観ておれと一緒に笑って!
↓
http://www.youtube.com/watch?v=AOxVXQlZXqI
厨房で、秀人と仁乃が二人、食後のかたづけをしていた。仁乃は台所で食器を洗い、秀人はキッチンテーブルについている。
「あの子たち、今日は外のノイズが薄いとか言っていたね。ノイズが濃いとか薄いとかが、 ....
いつも一人でいる君のことを
そっと
優しく
僕は見ているよ。
初めて
会ったときに
他人には
思えなくて
最近妄想する夢、大きな鍋にスープが煮え立っていておれはかき混ぜられる。
だんだん溶けて一部になっちゃう。
でもおれが溶けたかったスープはこれじゃない。
いまのおれ。
本当に不誠実な友がいたものだ。その発見だけが収穫とは!友情に金銭の関係が絡まるともういけない。同窓会でも借金話と就職の世話話とをしないのが皆の出席の長続きする原則である。
私の信条 まさかの時の友 ....
自分の友人のことについて語るのは難しい。そこにはどうしても遠慮や照れくささといったものが介在しがちであるし、ましてや彼は僕がやっている「反射熱」という詩誌の同人でもあるので、下手すると仲間褒めといっ ....
僕はロボット。少しでも君の人生が豊かになればと未来から送り込まれた、ロボット。君が大人になるまでという約束だったから。僕はもう君の前から消えなければならない。君のためならヒマラヤに咲く青い花を摘んで ....
妻が平日に東京へ行くことになった。
友だちが故郷の鹿児島から仕事の都合でこちらに来るので会いに行くということだった。
ほぼ十年ぶりの再会だそうだ。
鹿児島から東京に出てきて、僕と結婚し、千葉に引 ....
冬も近くなって日の落ちる時刻もだいぶ早くなった。少し暗くなった渋谷の駅前ではいかにも胡散臭そうな50過ぎのロシア男がショパンの別れの曲に合わせて操り人形を躍らせていた。ロシア男は渋谷をうろつく数人の ....
155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195
【散文(批評随筆小説等)】散文詩は禁止。散文詩は自由詩のカテゴリへ。
0.73sec.