コーヒースレッドとともに私のコーヒーライフも大きく変わりました。言葉にして書き出すことは、自分が普段何気なくしていることについて、あらためて意識して考える機会をもたらしてくれます。書き込んでくれるユ ....
安いワインに合うつまみばかりくわしい男のひとのことを好きだった。朝といっても良いくらいの深夜にいつもちがう場所でお酒を飲みながら、ぽつりとそういうことをつぶやくので一度など缶詰と大きなライターをコ ....
プロセスを無化させるためのプロセス
伊達風人とは同人誌「kader0d」(カデロート)を一緒に作った仲だ。伊達は無口な男だった。電話をしても余計なことは話さない。勢い私ばかりしゃべることに ....
実家にはいま父と母が住んでいて、いまは、黒い子犬も住んでいる。
母が名付けた、「宝籤」という意味の名前を呼ぶと、尻尾と耳をすこしふって転げてくる。それも、この二週間でずい分としっかりした。
宝 ....
小さなあまりにも小さな
小さなあまりにも小さな
ことにかまけて
昆虫針でとめられた一羽の蝶のように
僕は身動きひとつできない
僕のまわりを
すべては無声映画のように流れてゆく
....
いつもスポーツとメカニズムにはコンプレックスを持っていたと思う。
でも好きなのだ。
たとえば本当はクイーンがとかカレンカーペンターが大好きなのにあえて反骨のかたちを
繕っていたのだろう。
....
もう、十一月だ。
現フォもすっかりサボッてるけど、ここんとこ畑仕事もサボってる。
十一月は関西では玉葱の植え付けシーズンです。休日の朝、買ったばかりのラパンに乗って、玉葱の苗を買いに行きました。十 ....
人は生きていく上で様々な困難にぶつかる。その最たるものは、人間との関係である。
脳裏に描いた通りの道筋を邪魔する人たち、そういった人たちに対して、敵対関係になる、
そこまではいいが、それ以上踏み込 ....
現代詩フォーラムでは「香瀬」で登録しています、caseです。
この度は「HHM(ひひょうまつり)」の開催についてご連絡さしあげます。
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相田九龍氏が主宰しておりました「批評 ....
■僕らが17歳だったころ
1971年。17歳の南沙織は「17歳」という、そのまんまやーん!な曲名をひっさげ、鮮烈なデビューをかざる。
そしてその18年後の1989年、同曲のカバーが森高 ....
さてこれは一つの『山月記』論である。
リルケの「若き詩人への手紙」(新潮文庫)の豊かで人を救う敬虔な文章に、
ぼくはすっかり夢中になっている。
だが、それだけではまるで読書 ....
友人からのながい電話を受けていると、耳もとで言葉がばら、ばら、と雑音のように崩れていく。夜。夫は仕事のあとに飲み会があると連絡をくれた。冷めてしまったスープ、かたくなったパン。きのうやっと出してきた、 ....
あのですね「救荒食物便覧」と云う書物がありまして、恐ろしく高価だったです。
なんでそれを読まねばならなかったか。其れについて少しばかり述べましょう。
わたくしは小学校入学以前の年齢であったと記憶 ....
1)たくてんが消えた夜
「さるソハ」 (ひんほうにんの家)
老爺: このくそ母あ、汎飯に猿ソハ足す奴かあるか。
老破: くそ死屍い、人並みに枷い手から聖托言いな。
中年嫁: お示威ちゃ ....
“あなたの詩は、なんというか
詩人の書いた詩ではなくて
詩人になりたい人が書いた詩だ――。”
と、黒づくめのその人は言った。
“かたくるしい詩だね。”
とだけ愛嬌たっ ....
いつもと変らぬ朝だった。私はそのつもりでいた。
毎朝目覚まし時計が鳴る数分前に目を覚ます。その直前まではたいてい夢のなかにいる。例えば犯罪を犯して迷宮に逃げ込み、逃げ回ったあげく精根尽き果て目覚 ....
時間というものは時と時の間に存在するもので時そのものではないけれど、時という存在自体がそもそも流れる性質を持つものであるから、時を感じようとするものには時は時間として感じられる他ない。どれだけ短く時 ....
雨が降っていた。
秋晴れがさんざ続いたのをかき消すかのような、どしゃぶりだった。
わたしの住む地区には、いわゆる障がい者の人たちが通う学校が沢山ある。
聾学校・盲学校・養護学校…最近では、盲 ....
学校指定のカバンとエナメルを横に置くと、どうしてもふたり分の座席を占領してしまう。日が落ちきって、人も疎らなバスの車内がありがたい。いくら荷物が多いと言えど、ふたり分を占領することはなかなか勇気がいる ....
同じアパートに十年も暮らすと、周りの景観も少しづつ変わってくる。
月極駐車場だった所は小奇麗なワンルームマンションになり、私のアパートの隣の旧いアパートは取り壊され、モダンな一軒家になった。今も ....
先にどちらが言うともなく、晴田と奥山は学校が終わると晴田の家に行き、カバンを置いてボールを持つといつもの公園に来た。
サッカーの練習をするためだった。
晴田と奥山は小学一、 ....
木
木は黙っているから好きだ
木は歩いたり走ったりしないから好きだ
木は愛とか正義とかわめかないから好きだ
ほんとうにそうか
ほんとうにそうなのか
見る人が見たら
木は囁いて ....
蛇蝎の唄
鏡にむかって唱える
おのれ 醜(シュウ)
どろあしで ふみにじる
鏡に 流るる どろえきのしたに
ちぬらるる
おのれ 蛇蝎の族(ウカラ)
韜晦を重ね
はや と ....
これからの社会は2つの道がある。
?愛に満ちた生の社会
生きる事を大切にした社会です。少数、少量で循環した系を持ち、
分け合う心を持っています。苦しみ、努力が多く大変ですが充実感はあります。 ....
18
「彼女」は自分のことを「私」と言っている時もあった。こういった事象に整合性はないのだろうか。良く分からない。
「彼女」から私が私に戻った時は唐突で、急にはっと目が覚めるような感じであ ....
野良猫が歩いていました。
な〜んて言っても
それが本当に野良猫かどうかは
知りません、雰囲気です。
つまり、小汚い猫でした。
後ろ足を引きずっていました。
痛々しくはありましたが
怪我を ....
もし、新たなメッセージがあったら死んでもいい、と念じたとする。
すると、あった場合は嬉しいし、なかった場合は死から遠くなり嬉しい。
もし、新たなメッセージが無かったら死んでもいい、と念じたとす ....
すっかり途方に暮れてしまっていた。
もうかれこれ40分は白い空白を眺めて、おもむろに煙草を三本程吸う。
深夜三時の深海。外は秋雨の霖雨の悲につつみこまれ、鉄は錆び濡れているのかと一度、哀感するのだ ....
文学作品は完結していない。それは読者の推定によって補われることで完結する。そして、その推定に際しては読者のバックグラウンドが反映されるから、推定によって完結する作品の中には当然読者の在り方が反映され ....
冷めたコーヒーは苦い水であるからして不味いのは当たり前のことである。かといって大雨で増水したドブ川の匂いがするとなったら話は別だ。好奇心から、私は中に人差し指を沈めてぐるりとかき混ぜてみた。すると ....
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