街明かり黒雲にポインセチアかな
凍る街オリオン知ってる赤提灯
子供らが手も顔真っ赤で氷取り
木枯らしに犬もなりたい炬燵猫
お守りと参考書持ちいざ行かん
クリスマス幸せ漏れる窓の外
1.たくましい
トマト実がなり
満足し
1999年5月作
2.避暑地にて
君と行きたし
城ヶ島
....
白鳥のくび憂鬱な長さなり
一九九五年一二月二六日
手袋を脱げばやさしき少女の手
一九九五年一二月二六日
意地悪を言ひたくなるの冬の薔薇
一九九五年一二月二六日
1.草餅か
香りなつかし
農家にて
1999年5月作
2.バフンウニ
食道楽の
母ありて
1998年11 ....
白月の珈琲冷まし冴ゆる夜
古たぬき
冬の我が身を
苦しめん
....
1.秋風の
坊主になりて
サルスベリ
1998年11月作
2.秋花火
離れて居るが
共に見る
....
1.老いてても
おしどり夫婦
軽トラで
1999年8月作
2.冬の空
てくてく歩く
人を見て
....
青空に鉄塔高くそびえたり
ワイン色の暁の空に酔いしれて
虹の橋渡って会いに行きたいな
星月夜君と二人でランデブー
首筋に冬のくちづけ雪の華
雨上がり君 ....
冬めきてラディゲ読む夜の重さかな
幻滅と悔い残してや恋の冬
この星に我ひとりなり冬の雨
黙々と落ち葉掻きやる白痴かな
吸ひ殻と誇り捨てたり枯れむぐら
老媼の叫び響くや空ッ ....
{ルビ寒空=かんくう}に薄着となるや冬の雲
黒犬が冬連れて来る稲光
落武者とロボット深夜感電死
君緩めるなかれスピード!スピード!
落ちてゆく背骨を走る重低音
手裏剣の尖ったところで指を切る
海 ....
ジョイフルのコーヒー苦し背中冷ゆ
埋もれた実つつく鳥の背ゆく四月
三月を折りたたむたび曇の声
吐息から吐息へわたる二月かな
ざらざらと白さ一月うたいけり
紅い背を ....
E線の震え鳥肌一人の夜
水たまり鳩の屍骸の燃える音
朝焼けの重い銀色2号線
街路樹に木っ端微塵のメルセデス
これも毒あれもまた毒グミキャンディ
青 ....
日に透ける
色づきかけた
紅葉かな
大根や何をする気もおこらない
酔ひ明けに足爪先のにっとなる
朝焼けの247に鉄塔乗る
月浴びてまったり浸かる街湯かな
日曜日高三長女と座る駅
アンコール衣装笑み映ゆケイコ・リー
秋の日にJAZZが揺さぶる証券社屋
CHEEK TO CHEEKチックトゥチックと肩で聴く
秋の夕JAZZ満たされし能楽堂
月の夜にディズニーランドなる廃宮
巨大なる鉄屑のなか秋の雨
湾岸の駅よりの景色死後のごと
あるじなき椅子の置かれし月の庭
{ルビ欅枯=けやきか}る{ルビ七光台=ななこうだい}というところ
突き刺さるケイタイ抱きし子の寝顔
叱られる覚悟で来し子の瞳見てきっと叱る
まる子みて二度泣く秋の夜は澄み
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【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
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