眠れない夜を眠れば
朝もくる
おまえらも
口惜しかったら
カブトムシ喰ってみろ
猫出せば秋の光の入りけり
酔芙蓉 内に秘めたる 想い告げ
父去りて夏去りて今日ほどく紐
熱を捨て陽は降り急ぐ石の丘
涼やかな花には寄らぬ鳥と虫
触れるほど水はすばやく風深く
誰ぞ置く錆びし{ルビ ....
夢のよう 眠る傍に いる子犬
忘れてる 死ぬことを 忘れてる
赤い鳥 見えなくなって 飛べなくなって
音のする 少し先へ 歩いてく
今日は 明日のことを 考える
何も ....
{ルビ欅=けやき}葉の道の向こうへ落ちにけり
藤岡という御宅ありゼラニウム
コスモスや順光よりも逆光の
同じ旗同じはためき秋の空
空あおぎ覗き込まれる月夜かな
くりかえし夜を描き足す爪の蒼
水に浮く石を踏む道帰り道
目の生えた指が私になじみゆく
耳だけが曇と ....
鰯雲風に吹かれて空の旅
夜明け前流れ星を待っている
ひたひたと涙落つるる時雨かな
たそがれてあなたを想う空の色
星屑や宝石箱から零れ落ち
さようなら夕 ....
天の川ねこの前歯を数えけり
【Three Haikus about countless lovely bugs in the world】
【この世の愛すべき虫けらたちにおくる英語俳句】
On a rainy day ....
優しさは伝播する 鼻風邪みたいに
夜の雲 爆ぜた月を繕っている
愛情をポタージュにする 染み入るように
秋の蚊を打ちそこねたる女かな
青い空
心の闇を
消していく
鰻屋で
独りこつこつ
酒を酌み
昼間のデート
行ったが最後
夜のお酒
女子高生
二人乗りして
ふらふらと
大風が秋の雫を散らすかな
秋の蚊を容赦なく打つ重さかな
墓地の鴉
何喰らうのか
モノトーン
パリス、巴里
今朝を生まれて
ゆでたまご
目のなかにちいさな音の遊ぶ夜
通りすぎまた通りすぎ唱は降る
手をかすめ消える笑みたち金のいろ
生と死を斜めに飾る毒の花
天と地の ....
木を叩く。
眠れぬ夜のつれづれに。
ノクターン。
扉の向こうにねむは無し。
目を閉じて、
レムに抱かれてきみを見る。
ひとひらの、
もみじにつ ....
葡萄つまみ雨をながむる女かな
{ルビ大西日=おおにしび}傾く頃や人と逢う
秋の目玉は赤目玉。
泣いてるの?。
落葉や、
ころりとおつる目玉かな。
転がる目玉。
追いかけてもみじ狩り。
もみじのお手々、
むすん ....
一つ二つ三つヒガンバナ咲き出した
一輪の一つ二つ三つだけ咲いている
ヒガンバナ一輪に足りぬ彼岸花
青白い茎まっすぐなヒガンバナ
指を開くように此岸を数えてる
爪の先を割って真っ赤な花 ....
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【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
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