神の家訪問

●神の家訪問1月十二日

真冬朝観光バスは出発す

黎明の第二名神朝すがし

山道を伝ってゆけば家ありて

鴨が二羽帰るや発つや寒空に

ガイドなく妻が口調の ....
ぽつりぽと降る雨ひとり身に当たる

文字人と画面ごしに会う

サイレンを反響させる電熱器

割られた殻を更に割る虚しい

見ろよ見てテレビが誘う午後十時

写真撮った 人は写らず椿 ....
や、おはよう。
猫。
今日も一日、
ヨロシクね。



お隣の
パティシエールに
じゅてぇぇむ



ハムタマゴ
サンドウィッチが
台形
高曇りコンクリートに苔の花 初空や猫の匂ひの懐かしき

お愛想もちう位なりねこが春


初夢はせつなきものぞ恋の病み
年立つもかはることなし恋あはれ


祖母恋しおせち料理の塩からさ


家のなき人もをる ....
消火器が 坂転がりて 我裸 裸見て笑う山見て初湯かな
裸あまた見て山笑う椿の湯

まるさんかく女体百態つばきの湯
満ちて堕ちて残る輪郭つばきの湯

垂乳根の銀杏の気根のような乳
吸い物椀二つ伏せたような満ちた乳
 ....
全から出た棒ひなたでくつろぐ


こっちの道にも花さけ三叉路


川に落ちた眼鏡 魚もかけない


四年かけて書かれた文集踏み台にする


蔦よできればあの電柱に行け


 ....
こんな夕日が来ていた昨日


寂しく唸るのは風か 風なのか


掃き溜めに降りたくなかった小雪


冬に合わせて足も冷え込む


凍てかけた川を鷺が横切る


葉のない枝 ....
光さし雲の浮山心満つ

青空にまばらに浮かぶ雲五つ

えもしれぬ木の生えている車路

湖に朝日上りて小波よ

蜘蛛のごと浮き立つ雲はえも知れぬ

陽はかくれ神もしりぞき給う朝

 ....
剥がれてもなお身を削る付け焼き刃



死人らの声聞き飽きて冬燃やす



首くくる光の如き窓のうた



忘れては腐りなお呑む火酒かな



 ....
七夕に 曇り空みて もの悲し
七夕や しあわせ願う 天の川
七夕や 願いに満ちて 心澄む
七夕や 願いに満ちた 空あおぐ
七夕や 祈りに満ちて 厳かに
七夕に 心に満ちる 願いかな
七夕や ....
しづかさや濁酒澄みて沁み渡り




{引用=        ※濁酒(どぶろく)}
初出『俳句あるふぁ増刊号』二〇〇八年十二月
ナメクジや 曇りガラスに 隙間でき
ナメクジや 曇りガラスを まっぷたつ
ピカピカと 雫の光る 浮き葉かな

ゆっくりと 深みを増すや 稲の青
青空に 深みを増すや 稲の色

しっとりと ....
ガラス玉 覗いてみたら 梅雨晴れ間
ガラス玉 覗いてみたら 別世界

ガラス玉 キラキラひかる 夏の朝
ガラス玉 キラキラひかる 蓮の上

ガラス玉 キラキラひかる 天の川

ブクブク ....
汗にじみ 背中の海に 風渡る
汗にじみ 風の涼しさ からだ満つ
汗にじみ 吹きゆく風に 夏の涼

ひとしずく 汗の流れに ひんやりと
ひとしずく 汗の流れに 我かえる
汗しずく  葉に垂れ ....
汗ばみて 涼しき風に 草の香

草刈りや 生命の痛み 青き香

刈られ果て 草の痛みや 青き香

青き香 包まれつつも 草悼む

草の香(か)や さっぱり切られ 嘆き声

月の夜に ....
アマガエル へさきに立ちて 空仰ぐ
アマガエル ひとり空みて 鳴いている
アマガエル 楽器となりて 空響く 
アマガエル おなか膨らせ 楽しそう
アマガエル 水の鏡に  我映す
アマガエル  ....
悲しみもここに窮まるおらが冬

なめらかに暮れてゆくなりおらが冬

悲しみをえいっと投げておらが冬
台風や ニワトリ小屋も 飛びにけり
台風や 我が身に熱気 乗り移り
台風や グンルグンルと 空を行く
台風や 宇宙(そら)から見れば 目玉焼き
怖いと瞑る眠る夢それは瞼をつぬぐ瞼の己 吹き渡る 初夏のかおりよ 青き空
風運ぶ  初夏のかおりよ 果てしなく

空いっぱい 初夏のかおりの 満ち満ちて

空駆けて 生命を運ぶ 初夏の風

すがすがし 初夏の風に 包まれて
 ....
青嵐 呼ぶがごとしや 朗読夜 

見えねども 会場つつむ 桜花

青き花 目に爽やかに 夏を呼ぶ
昼食えば仕事が終わったかのようで コオロギの 声につつまれ いい湯だな
コオロギの 声につつまれ ポッカポカ
コオロギの 声につつまれ 夢心地

草の原 生命かがやく 虫の声 
虫の声 生命みちゆく 草の原

秋雲も 晴 ....
初冬や子猫も蓑が欲しからう



子猫らを懐にして影寒し

ひざに乗る子猫二匹のくさめかな

子猫らの声はすれども枯むぐら


ひとり寝も夢はふたりぞ冬ぬくし


衰へや詩 ....
外側は 加工された 仲間達 髪よまた上れまたくる事あ知っている ここの世界この世界この世界 満月の傍にあるべき人あらず
俳句
タイトル 投稿者 Point 日付
神の家訪問生田 稔109/1/19 14:44
凍った夜更かし(一部自由律)KETIPA009/1/14 23:01
くぼた109/1/12 7:26
苔よ!ゼロスケ109/1/10 3:01
ねこが春[group]三州生桑309/1/7 20:20
すっぽぽぽんサトタロ2*09/1/6 2:33
女体百態小池房枝309/1/4 22:03
仝句集(自由律)KETIPA109/1/2 22:45
糸を紡いで張り巡らす冬来る(自由律)0*08/12/30 21:51
年末句作旅行生田 稔008/12/29 22:47
木立 悟208/12/29 9:42
七 (2003.7)guchi_...008/12/26 21:00
Keisen008/12/24 13:04
梅雨 (2003.6)guchi_...008/12/23 20:14
ガラス (2003.6)108/12/19 19:30
汗 (2003.6) 008/12/19 0:15
草の香 +猫 (2003.5)008/12/17 19:22
カエル  (2003.5)008/12/16 19:55
冬空渡辺亘108/12/15 18:10
台風 (2003.5)guchi_...108/12/11 23:05
木草十二支蝶008/12/10 23:23
初夏 (2003.5)guchi_...108/12/10 19:43
「桑島法子 朗読夜〜青嵐〜」に行って108/12/9 19:13
13:10K.SATO4*08/12/8 13:11
秋〜冬 いろいろguchi_...108/12/3 19:08
猫蓑[group]三州生桑108/11/26 20:13
無題皿皿皿008/11/25 23:54
_十二支蝶108/11/16 10:52
008/11/14 0:31
A-291*08/11/13 18:56

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【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
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